代表挨拶

代表理事 理事長 渋澤 温之
代表理事 理事長
渋澤 温之
代表理事 専務理事 辻󠄀 正一
代表理事 専務理事
辻󠄀 正一

つながりと助け合いから共生の社会へ

世界はいま、いっそう混迷を深めつつあります。ウクライナや中東など終わりの見えない紛争は、多くの尊い命を奪い続けています。背景の異なる他者を排除しようとする動きは世界各国で強まっており、憎しみによる分断の連鎖が止まりません。

一方で気候変動とそれにより頻発する異常気象は、私たちが生きるのに欠かせない農林水産物の生産基盤を揺るがしています。近年は、さまざまな品目で生産量が乱高下し、需給バランスをひっ迫させる場面が増えました。担い手確保やコスト対策も解決策を見出せておらず、持続可能性の確保は喫緊の課題です。

これらの背景によるエネルギーや食料価格の高騰は、私たちのくらしにも暗い影を落としています。長引く物価高騰は家計を圧迫し、日々の食事にも困窮する世帯を増やしました。生活の根幹を脅かす事態の連続は、社会が大きな転換点を迎えている警鐘を私たちに鳴らしているかのようです。

効率や利益の最大化を優先する資本主義中心の社会は、経済的な成長と技術の進歩を遂げた一方、格差拡大や環境破壊という歪みを生みました。これらは個人の力や公的な支援だけで解決できる規模を超えています。

こうしたなか、直面する課題を解決する担い手として、世界では「助け合い」の力で解決を図る協同組合への期待が、かつてないほど高まっています。国連は、2025年「国際協同組合年」の成功を受け、今後10年ごとに同年を設けることを決議しました。国際年を定期化することは、長い国連の歴史でも初めてであり、画期的なできごとです。

パルシステムは、生産者と消費者のつながりから支え合う産直を通じ、持続可能な社会を追求してきました。あらゆる活動を通じ、多様性を認め合い、手を取り合うことが、世界の人々の穏やかな生活を守る唯一の道であると実感してきました。

2026年は日本国憲法が公布されて80年の節目を迎えます。私たちは、国籍や境遇、世代を超えた「協和による成果」こそ、理念に掲げる「共生の社会」の実現にあると確信しています。そのためにも、これからもみなさまとの連携をさらに深め、より強固な信頼関係を構築することが不可欠です。誰もが安心して暮らせる社会を目指してともに進んでまいりましょう。