■未利用資源を活用した商品開発「もったいないプロジェクト」
日本の食料自給率は、戦後の高度経済成長を背景にとした大量生産・大量消費、効率至上主義により、1965年には73%だったのが40%まで落ち込んでいます。パルシステムでは2009年度、食料自給率の向上を呼びかける「100万人の食づくり」運動を展開しています。日本の農業や漁業を「基幹産業」と位置づけ、持続可能な社会を次世代へ渡すため、食料自給率の向上に挑戦します。日本人の主食である米を軸とした「予約登録米」「バケツ稲」「ごはんおかわり!シール」などを実施し、「食」と「農」をつなげることで持続可能なライフスタイルの実現をめざします。
「もったいないプロジェクト」は、こうした「100万人の食づくり」運動の取り組みの1つ。パルシステムの産直産地でも「大きすぎる」「曲がっている」「キズがある」といった理由で、破棄されてしまう規格外の作物があります。パルシステムは、これらの作物を未利用資源として活用した商品開発を進める「もったいないプロジェクト」をスタート。専用ウェブサイトを開設しました。5月4日(月)からは、第1弾商品として規格外品を使用した「冷凍さつまいもスティック」を発売しています。このほか、商品案内カタログやインターネットなどを通じて、組合員がくらしの中で実践している「もったいない」行動の教えあいなども予定しています。
パルシステム「もったいないプロジェクト」
■皮むきで7割廃棄していたのを5割に減らしました
「もったいないプロジェクト」第2弾商品としてパルシステムは5月3回(5月11日(月)〜15日(金))から、「九州産さといも」を発売します。九州産のさといもの皮むきを必要最低限にし、軽く湯通しして急速凍結しました。さらに価格も標準価格で399円(300g、税込み)と、100g当たりで既存商品(400g、417円:当会比)に比べ2割程度安くすることができました。
市販品の冷凍さといもは、真っ白で形も大きさもそろっています。これは皮むきの際に食べられる部分を含めて7割(重量比)も捨てているからです。また、これらの多くは海外から輸入したもので、国産のさといもは希少です。せっかくの国産さといもを、見た目のために無駄にしていることに対し「もったいない」という作り手の思いから、捨てる部分をさらに20%減らした冷凍さといもを商品化しました。そのため茶色い部分がうっすら残っている場合がありますが、食感や風味を損ねるものではありません。

土臭さを尋ねた質問への解答 |
オンラインパル(インターネット注文サービス)では3月、「九州産さといも」を3千パック限定でモニター販売しました。購入組合員を対象にアンケート調査を行ったところ、見た目が「特に気にならなかった」との回答が88.6%を占めました。味覚の面では「非常においしかった」「おいしかった」をあわせた回答が69.0%、土臭さを「特に感じなかった」が70.2%でした。「少し土臭さを感じた」と答えた方からも「本来の風味が残っている気がする」「独特のぬめりが残っていてうれしい」と好意的な意見も多くありました。反面「子どもがいやがった」などの感想もありました。煮はじめは多少においを感じますが、味がしみるにつれて感じなくなるようです。
●商品概要
商品名 |
九州産さといも |
規格 |
300g |
価格 |
通常価格399円(本体380円) |
お試し価格380円(本体362円)今回のみ |
賞味期間 |
545日 |
種類別名称 |
冷凍食品 |
発売開始 |
2009年5月3回企画(注文受付5月11日〜15日)より |
商品取り扱い |
パルシステムグループ10生協(1都8県)
※生協への加入によりご利用いただけます。 |
注文番号 |
my kitchen=728
Kinari=725
YUMYUM=723 |
【資料】
インターネット注文サービス「オンラインパル」では、「もったいないプロジェクト」商品のモニター販売や、「もったいない」の視点から規格外たまごを原料とした「産直たまごの温泉たまご」などの限定商品も扱っています。
<参考>
オンラインパルサービス
今後の「もったいないプロジェクト」登場予定商品
「ひょう害りんごジュース」「青大豆みそ」など、年間7〜10品目程度を予定しています。
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