森をはぐくむ おてつだい
#持続可能な森づくり #里山を守る
人の暮らしとともにある
山林を、里山と呼びます。
自然の恵みを受け取り
人の手でお返しをしながら
紡いでいきたいもの。
豊かな自然を
未来に残していくための
つながりを作ろう。
豊かな森の先に
鮎がゆったり泳ぐ川
#高津川流域環境・森林保全協議会(島根県)
#「森の産直」って?
日本の国土は、約7割を森林が占めています。そのうち約4割は、戦後からの木材需要をうけ、人が植えて手入れをしてきたスギやヒノキの人工林。しかし現在、放置された森林の増加が課題となっています。
その原因は、木材生産量の減少や、林業従事者の高齢化などによるもの。木が生い茂りすぎた森林は日が当たらず、生物多様性が失われます。植物が根を張っていない土壌は、土砂災害が起きやすくなるなどの問題も……。
パルシステムでは、そんな森林環境の保全や再生を進めるべく、生協としては初めてとなる「森の産直」をスタート。 森林・林業方針 の策定を行い、持続可能な森づくりとともに、さまざまな活動に取り組んでいます。
森の産直産地のひとつが、島根県の高津川流域。鮎が泳ぎ、わさびが育つ高津川は、幾度も「日本一の清流」に選ばれている場所です。しかし、過疎化による担い手不足により、里山の管理が行き届かないという課題が。
パルシステムは、自治体や森林組合、漁協などを巻き込み、まずは地域全体とのつながりづくりをめざしました。
そして、2014年に高津川流域環境・森林保全協議会を設立。以来、特産品を生かした商品開発や、人と人の交流を積み重ねてきました。
交流の場では、森林散策をしながらの「森の勉強会」や、地域の伝統である石見神楽(いわみかぐら)にふれる機会も。地域のことを知り、つながりの基盤を築きながら、産地とともに里山の未来を考えていきます。
「間伐材」を
生まれ変わらせたなら
#南都留森林組合(山梨県)
#メイド・オブ・間伐材
もうひとつの森の産直産地、山梨県の南都留(みなみつる)森林組合。パルシステム山梨(現パルシステム山梨 長野)の組合員が、地元のお祭で森林組合と偶然出会ったことから、その縁は始まりました。
地域の森林・林業を盛り上げていく方法を模索していた森林組合と、森の産直を広げていくための心強いパートナーを探していたパルシステム。両者の思いは合致し、ゼロから積み上げていこう、と手をとり合いました。
重要な取り組みのひとつが「間伐材(かんばつざい)」の活用です。間伐材とは、森林保全のために伐採された針葉樹(主にスギ)のこと。なかには、細すぎたり、「節」と呼ばれる枝の跡が多く残っているものもあります。
パルシステムと産地では、形や見た目がさまざまな間伐材への理解を深めながら、食器や軽家具などの商品開発を行っています。パルシステムのオフィスの内装や、配送トラックの床材として活用する取り組みも。
また、産地ツアーや職員研修の場として、毎年たくさんの人が南都留に足を運び、学ぶことも大切にしています。杉本光男組合長は「パルシステムとの出会いからすべてが始まった」と語り、垣根を越えた連携への期待が膨らみます。
将来的には、南都留に「パルシステムの森」なる交流の場を作ろうという構想も。里山を守り、地域を支えていくために、「産直」のつながりをいっそう強め、一歩先、二歩先を見据えた取り組みを進めていきます。
しいたけを作ることが
里山を守ること
#JAつくば市谷田部産直部会(茨城県)
#原木しいたけで里山を元気に!
茨城県で原木しいたけの栽培を行うJAつくば市谷田部産直部会。ビニールハウスの中に並べられたクヌギやコナラの原木には、大きく育ったしいたけがぽこぽこと顔をのぞかせています。
自然に近い環境で、木の栄養と水だけを頼りに育つ原木しいたけ。効率よく育てられる菌床栽培が普及して以降、手間がかかるため、希少な存在となっています。じつはこの原木と里山には、大きな関係がありました。
転機となったのは、2011年3月に発生した東日本大震災。原発事故による影響で、これまで主に仕入れていた福島産の原木が手に入らなくなったのです。生産者は、全国各地で原木の調達に奔走しました。
そのなかで改めて実感したのが、しいたけの原木が里山を守ってきたということ。定期的に原木用の樹を伐採することで、山には光が入り、多様な生きものが生息します。伐採した切り株からはまた樹が育ち、里山は循環していくのです。
「原木しいたけを作り続ける理由のひとつに、里山を次世代につないでいく使命のようなものを感じています」と生産者は語ります。きのこ生産者が中心となり、産地近くの雑木林での里山整備などにも取り組んでいます。
一時期は廃業の窮地に追い込まれながらも、あきらめることなく乗り越えるなかで気づいた里山の大切さ。パルシステムの原木栽培のしいたけには、里山の恵みを生かしながら、その恩返しをしていこうとする生産者たちの思いが込められています。
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