直産のこと

森がうれしいと 海もうれしい

#持続可能な水産業って? #海の恵みを守る

豊かな海からいただく
たくさんの海の恵み。
ただ受け取るばかりでは
きっと失われていってしまう。
海と向き合って暮らす
産地とだからこそ
できることがあります。

未来の大森林を
想像するとわくわくする

#野付漁業協同組合(北海道)
#植えた苗は1万本突破!

北海道の東側、小さなかぎ針のような半島にある野付漁協。鮭やほたて、シマエビなどが水揚げされる、パルシステムの水産品の一大産地です。

かつて、この豊かな海を守ろうと立ち上がったのは「浜のかあさん」こと、漁協の女性たちでした。

1970年代、酪農の規模拡大により森林を次々に伐採。川岸は崩れ、牛たちのふん尿が海に流れ込むような状況に。

「100年かけて100年前の自然の浜を取り戻そう」。こうして始まったのが、今も脈々と続く植樹活動です。

森は川岸を守り、土をふくよかに。そして、たっぷりのミネラルが海へ。豊かな循環が、樹々の成長のなかで取り戻され始めています。

野付漁協とパルシステムは、2000年に産直提携。組合員の植樹活動への参加は、すぐに毎年の恒例行事に。これからも産地とともに、小さな苗木を大地に根付かせていきます。

海底の「森」を守る
立役者はミツバチ?

#恩納村漁業協同組合(沖縄県)
#ミツバチとサンゴの意外な関係

沖縄県の恩納村漁協では、もずくの養殖がさかん。海中のもずくの森は生きものが集う場所になり、海を豊かにする役割をも担っています。

絶滅の危機にあるサンゴは、沖縄にとって、もうひとつの大切な森。多くの生きものが棲まうサンゴの森を守ろうと、漁協の取り組みが始まりました。

ひとつめは、漁師自ら海にもぐるサンゴの植え付け活動。パルシステムも2009年からこの活動に参加し、組合員とともに毎年植え付けを積み重ねています。

ふたつめは、収穫が終わった畑に花を植え、養蜂を行う「ハニーコーラルプロジェクト」。陸からの赤土の流出を防ぎ、海の環境を守ります。

ミツバチの手を借りるこのプロジェクトは、2019年からスタート。とれたはちみつは、恩納村の新たな名物になるかもしれません。

これらは、漁師、農家、加工メーカーなど、たくさんの人の連携があるから続けていけること。手を取り合いいっしょに考え、未来につないでいきます。

海のゆりかごで
生きものたちがスクスク

#邑久町漁業協同組合 (岡山県)
#アマモをマモろう

おだやかな虫明(むしあげ)湾を臨み、かきの養殖から加工まで、一手に行う邑久町漁協。この生産パワーは産地の誇りのひとつです。

この邑久町で1950年代から行われてきたかき養殖。しかし、養殖筏の増加により湾の環境が悪化。環境にやさしい漁業に舵を切ったのが1980年代のことでした。

アマモという海草の再生活動が、そのひとつ。毎年アマモの種を海にまいています。海底に森のように生い茂れば、生きものたちのゆりかごになるのです。

かき殻のアップサイクルにも力を入れています。専用の工場を建て、田畑の肥料や鶏の飼料に加工。海のミネラルを余さず、地域で循環させています。

2019年には、日本のかき産地としては初めての「MSC認証」※を取得しました。「自分たちのやってきたことは間違ってなかった」と、大きな誇りがまたひとつ。

そんな産地自慢のかきを、おいしく味わうこと。それは産地が続けてきた取り組みを、力強く後押しすることにつながります。

※持続可能な漁業への取り組みを証明する国際認証

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