Sanchoku Action

ごはん中心の食で田んぼを守る

日本人の主食として、ずっと食卓の中心にあった“ごはん”。しかし、食生活の変化により、米の一人当たりの年間消費量は、1962年度の118.31kgのピークを境に、その後減少し、2020年度にはその半分程度の50.7kgまで低下しました。その間、食料全体の自給率も激減。現在は40%(カロリーベース)を割り込むほどに落ち込んでいます。

生産者の高齢化や後継者不足などによって生産者も減るなか、日本の米作りや田んぼを守るために、わたしたち組合員ができることは何でしょう? それは、毎日ごはんを食べること。パルシステムでは、ごはんを中心とした食の提案を行うと同時に、1995年から食べる人と作る人が支え合う取り組みとして『予約登録米』制度にも取り組んできました。

予約登録米の産直産地のひとつ、JA庄内たがわ。予約を通じた組合員の応援が、米作りを続ける大きな力となっています

予約登録米は、組合員が田植え前に産地の米を年間登録することで、栽培基準が高い「有機米」や「エコ・チャレンジ米」を定期的にお届けする仕組みです。生産者は事前登録があることで、非常に手間がかかる化学合成農薬や化学肥料にできるだけ頼らない環境保全型の米作りに安心して励むことができます。

この仕組みは、1993年の大冷害、翌年の米不足をきっかけに1995年からスタートし、2021年度の登録者は約18万人になりました。また、環境保全型の米作りは、たくさんの生きもののすみかやエサ場、産卵の場となる田んぼを守ることにもつながっており、パルシステムでは毎年、産地での「田んぼの生きもの調査」や観察会も開催しています。