ごはんづくりのNEW問答No.30
「いろいろなものが値上がりしている今日この頃。家族にはおいしいものを食べさせてあげたいけれど……。食費をおさえつつ、マンネリしないメニューを教えてください。」(Kさん 50代)
ボリュームスープで「一汁無菜」献立に
今回の回答者
スープ作家 有賀薫さん
まずは献立の構成から見直してみましょう
料理の仕事をしているとスーパーに通う頻度も多いのですが、本当に物価が高くなりました。いまだに毎回レジで値段を告げられるたびに、バサッと斬られたような気持ちになっています。
かといって、食材を安いものに切り替えると寂しくなってしまいます。メイン、副菜、ごはん、汁物という日本の定食スタイルの献立だと、副菜にも意外とお金がかかるもの。いっそ、献立の構成を大きく見直すという根本的な部分に着目してはどうでしょうか。
そこで役立つのが、スープです。日本だと汁物はまだまだ食事の添え物という感覚が抜けませんが、肉や野菜をたっぷり入れてボリュームアップさせ、そこにごはんやパンなどの主食を合わせた「一汁無菜」のシンプルな献立にするのです。
余った野菜も入れられて、水分でかさ増しもでき、煮返して食べても味が悪くなりません。まさに家計の大きな味方ですし、体にもやさしい一食となります。
スープをメインにする献立は、濃い味のおかずでごはんを食べる日本人の食習慣とは少し違うのも確かです。具材を少し大きめに切ったりとろっとしたシチュー風にしたりして、食べ応えを出す工夫をするとおかずとしての満足感が出ます。
スープと主食、それぞれの工夫で組み合わせは無限大
スープがメインの献立は、合わせる主食に少し工夫するのがポイントです。クリームスープやコンソメ、和のだしのスープなどの場合、味つけごはんがよく合います。
炊き込みごはんまで気負わずとも、たとえば鶏とかぶのクリームスープにバターを混ぜ込んだバターライスを添えるだけで、ぐっとごちそう感が出ます。豚と根菜を煮込んだ和風スープを作ったときは、あらびき胡椒と塩を混ぜたごはんなんか、案外いいと思います。
もうひとつおすすめなのが、ごはんに熱々のスープをたっぷりかけた、スープかけごはんです。これなら調理もひと鍋、食べるのも一皿で済んでしまいます。サラサラしたスープならお茶漬け風ですし、片栗粉でとろみなどをつけておくと、中華のあんかけ丼のようにごはんとよく絡みます。
スープは塩分が高いと思われがちですが、こうして一皿にまとめてしまえば案外トータルの塩分量も少なくなります。食事を軽く済ませたい日も、ごはんの量を調節すればOK。
家計のやりくりにはさまざまな工夫がありますが、こうして食べることそのものを少しシンプルにするのは、過剰になりがちな食習慣の改善にもいいように感じています。ぜひ、スープとごはん、取り入れてみてくださいね。
スープ×ごはんで「一汁無菜」の満足献立
スープ×味付きごはんのごはんはシンプルに。鶏とかぶのクリームスープに、パセリとバターを混ぜ込んだバターライス。パセリの代わりにピーマンのみじん切りでもおいしい。
エビチリ風スープかけごはんは、エビチリのあんの部分を増やすイメージで。豚汁をごはんにかけるのもおいしいです。具材を小さめに切っておくのがコツ。