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助け合いの輪を広げ地域に貢献します

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

2016年は、東日本大震災から5年の節目を迎えます。被害にあった地域の一部では復興の足音が聞こえるようになりましたが、原発事故の発生した福島県ではいまなお10万人のみなさんが避難生活を続けています。ほかの地域でも、急速な過疎化で以前の生活を取り戻せていません。くらしに寄り添った支援の継続はこれまで以上に不可欠になっています。

震災に限らず、2015年はこうした格差の拡大がさまざまな場面で顕在化してきました。報道などでも「子どもの貧困」や「下流老人」などの言葉がしばしば目にとまるようになりました。相談できる人もおらず、孤独と不安のなかで精神的にも追い詰められている人が、あらゆる世代、環境で増えています。

一方で、組合員のみなさんによる「助け合いの輪」は、着実に広がっています。ネパールでの大地震に対しては1億円を超えるカンパが集まり、学校再建や子どもの居場所づくりなどに活用されました。茨城県などでの台風水害では7千万円超が集まり、義援金や支援活動に役立てられました。ほかにも、福島の子どもたちの保養活動やアジアでの草の根支援、会員生協独自活動にも多くの気持ちが寄せられています。

パルシステムでは「ほんもの実感!くらしづくりアクション」に取り組んできました。商品の利用や産地・メーカーとの交流などによって「作る」と「食べる」をつなぐ活動です。私たちひとりひとりが、小さな行動を積み重ねることで、持続可能で資源循環型の社会づくりを実現しようという呼びかけです。

TPPをはじめグローバル化が進展すれば、少数の企業によって市場が寡占され、中長期的に地域にくらす人々の経済や文化、社会が崩壊する懸念があります。パルシステムは今後も、産直に代表される人と人をつなげ、助け合う活動を通じて地域社会へ貢献し、グループの理念「心豊かなくらしと共生の社会創り」に取り組んでいきます。

パルシステム生活協同組合連合会
代表理事 理事長 石田敦史