菜種のほ場にて生産者と |
パルシステムのPB「圧搾一番しぼり菜種油」は、からっと揚げ物が揚がる、なかなかへたらないなど、利用者から好評となっている商品の1つです。
「圧搾一番しぼり菜種油」の原料となる菜種は、非遺伝子組み換えに限定しています。近年は世界中で遺伝子組み換え菜種の作付が広がっており、非遺伝子組み換え作物の確保はしだいに厳しくなっています。
原料産地はカナダからオーストラリア、さらにオーストラリアでも一部の地域へと原料調達先を変更してきました。こうした原料確保の取り組みから、2006年からはオーストラリア・カンガルー島産の菜種の使用を開始し、2008年からはカンガルー島とタスマニア産のもの100%に限定することができました。
パルシステムでは、非遺伝子組み換え菜種を通じた生産者と消費者の相互理解を目的に、2008年からカンガルー島への訪問をスタートさせています。3度目となる今回は、パルシステム連合会の唐笠専務理事を団長に現地を訪れました。
■現地でのほ場の視察
ほ場視察の様子 |
今回の視察では、計6カ所のほ場を訪問しました。ほ場はちょうど菜の花が満開で、一面が鮮やかな黄色で埋め尽くされていました。生産者からは、カンガルー島がオーストラリア本土から離れているため交雑するリスクが低いことや、カンガルー島は本土と比べ降水量が多いため品質の高い菜種が収穫できることなどの説明を受けました。
「圧搾一番しぼり菜種油」向けの輸出は、当初は年間300tだったのが現在は7000tまで増えています。これに伴い、生産者も作付を拡大して非遺伝子組み換え菜種の需要にに応えています。
■生産者や大臣と懇談しました
現地では、なたねの生産者グループのKIPG(Kangaroo Island pure grains)のメンバー約20名から栽培の様子や苦労などを改めて聞くことができました。自分の育てている菜種が日本の消費者と直接つながっているという実感が生産者の大きなモチベーションになっているとのことでした。
さらにカンガルー島が行政上所属する南オーストラリア州の農林水産・地域振興大臣/通産大臣/カンガルー島市長などとの会談も実現しました。非遺伝子組み換え菜種に対する現地の期待の高さを実感しました。
日本の菜種の自給率は0.05%と、ほぼすべてを輸入に頼っているのが現状です。こうしたなかパルシステムでは、遺伝子組み換えに比べて経済的な生産性の低い非遺伝子組み換え作物にこだわる生産者とつながり、交流を通じて相互理解を深めていきます。
【参考資料】
■訪豪団 スケジュール
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AM |
PM |
9月25日 |
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離日 |
9月26日 |
シドニー着 ・ アデレード経由でカンガルー島へ |
9月27日 |
ほ場視察 ・ 生産者との交流 |
9月28日 |
同上 |
9月29日 |
アデレードへ移動 ・ 大臣との懇談等 |
9月30日 |
市内観光等 ・ シドニー経由成田へ |
10月1日 |
成田着 |
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パルシステムの商品「圧搾一番しぼり菜種油」
地元紙にも訪問が取り上げられました |
クリケットのラケットにサインを書いて記念交換しました |
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