■「産地へ行こう。」ツアー
パルシステムでは、2009年度の「産地へ行こう。」ツアーを「100万人の食づくり」運動の一環として位置づけ、さまざまなツアーを企画していきます。命を育む食の生まれ故郷を訪ねる「体験」と「発見」を通して、産地生産者と生協組合員が「顔の見える関係」で信頼と交流を深め、産地で食べ物の大切さを実感します。2009年度はさまざまな形式で16のツアーを予定しています。
■かんじきをはいてりんごほ場を見学

こんせんくんの雪だるまと記念撮影 |
2月13日(土)から15日(月)の3日間は、秋田県東成瀬村と湯沢市、横手市にて「冬の秋田満喫ツアー」を開催しました。12名の生協組合員とその家族が、冬のお祭り見学に雪遊び、りんご農家をたずねるなどして冬の秋田を満喫しました。
13日(土)到着した大曲駅からバスに同乗した「雄勝りんご生産同志会」の小野田正弘氏から雄勝りんご生産同志会の歴史、秋田南部圏協議会の説明を聞きながら、りんごのほ場に向かいました。かんじきを履き、1メートルも雪の積もったりんご園はなかなか進むのが難しく、かんじきがぬげてしまう光景もありました。そんな雪のほ場のなか、枝のせん定や越冬する虫の具合について話を聞きました。
見学後は、ほ場のそばで女性生産者のみなさんが準備した甘酒や、もち米と小豆の入った「なんちゃてきんつば」などの料理を食べ、JAこまちのみなさんが用意した大きな雪だるまを、参加者と生産者とで一緒に「ドラえもん」と「こんせんくん」の雪像に仕上げました。
夕食は、山菜や川魚などの郷土料理を囲む交流会となりました。その後、生産者のみなさんが道の行く先々に雪でつくった小さなほこら「お堂っこ」を眺めながら、「犬っこまつり」の会場へ向かいました。会場内では、雪で作った「犬っこ」展示や真冬の花火、こけし展覧会などを楽しみました。
■冷たい水の中でのセリ摘みと雪合戦

冷たい水のなかでのセリ摘み体験 |
翌14日(日)は最初に「セリ摘み」の体験をしました。40cmほどのセリが水の中にびっしりと生えているのをヒザまで水に浸かり、泥に足を取られながらの作業でした。この時期は根まで美味しいので、根っこがちぎれないように引き抜くのが苦労するとのことです。胸まである長靴と二の腕まである手袋をして、冷たい水の中での作業は大変そうでした。
午後はいよいよ雪合戦です。栗駒高原のスキー場の一角を使用した雪合戦用特設会場では、生産者と組合員で混成チームによるトーナメント形式の試合を行いました。審判の笛の合図で始まった雪合戦は、大人も子供も真剣です。ヘルメットにゼッケン、1度に45個の雪玉をつくる製造機も準備され、雪玉に当たれば即座に審判に「アウト!」を言い渡されます体育の授業をでも取り入れられている「ニュースポーツ」だそうです。
■産地のみなさんと一緒に料理づくりも

みんなで協力して料理体験 |
最終日はまず、浅舞酒造で酒蔵を見学しました。白衣を着込み、案内にそって酒蔵内を実際に歩きました。しぼりや発酵の様子を見たり、タンクの上から発酵中の酒の香りを嗅いだりしました。見学の後は甘酒や酒かすを使った料理を食べながら、製品になったいくつかの酒を試飲しました。
次に冬の農業体験ということで、冬の間、外気温より温度の高い雪の中で野菜を貯蔵する昔ながらのやり方を生産者みなさんが再現し、雪中に埋めてある野菜を参加者たちで掘り出しました。雪の中の宝探しゲームでは、雄勝のりんごとりんごジュースをたくさん見つけました。取った分だけ持ち帰られるということで、積極的に宝探しをしていました。
昼食は参加者と女性生産者「菜女」のみなさんと一緒につくりました。子どもたちとみんなで協力し、あきたこまちでおにぎりと納豆汁をつくりました。初めておにぎりをつくった子どももいました。
最後に、小正月を楽しむ会が催されている木戸五郎兵衛村では、地元の子どもたちと実行委員会のみなさんで作った「かまくら」を見学しました。参加者からは「ふつうのツアー旅行とは全く違う“産地へいこう。”でした。やみつきになる楽しさでした」「子どもに『今度いつ来るの?』『帰りたくない』とちょっとすねられました」などの感想がありました。

りんごの木のせん定について説明を受けました |

犬っこ祭りで打ち上げられた花火 |

セリ摘みは計量袋詰めまで行いました |

大人も子どもも盛り上がった雪合戦 |

そり遊びも満喫 |

酒蔵見学も興味津々 |
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