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掲載日:2010年2月2日

有機栽培の野菜を対象に組合員が産地で確認
「ちば風土の会 公開確認会」を開催しました
パルシステムでは1月22日(金)千葉県にあるパルシステムの有機野菜の産直産地、「ちば風土の会」にて公開確認会を開催しました。有機栽培とはどのようなものか、また土づくり、たい肥づくりなどに対するこだわり、交流についてなどの報告があり、有機栽培のほ場視察も行いました。

 パルシステムでは、食の安全の確保と、環境保全型農業の推進に向け、産地での栽培や生産履歴を生協組合員と生産者がともに公開の場で確認しあう「公開確認会」を1999年より実施しています。2009年度は6産地での開催を予定し、2月には今年度最後の公開確認会として果樹を対象とした「紀ノ川農協公開確認会」を予定しています。


■有機栽培の野菜を対象とした公開確認会

当日参加した「ちば風土の会」生産者

 「ちば風土の会 公開確認会」は1月22日(金)、千葉県山武郡の芝山文化センターで行われました。生協組合員と役職員、ちば風土の会のほか、パルシステムの産直産地の生産者からも多数出席があり、参加者合計でおよそ160名が参加しました。

 公開確認会冒頭のあいさつでは、パルシステム連合会の高橋宏通産直事業部長が「生産者は消費者との距離をもっと縮め、そして地域へ有機農業を広げていこうとしています。公開確認会を通して生産者の努力を伝えていきましょう」、パルシステム千葉の平野都代子理事長は「有機認証について第三者認証機関に頼るのではなく、組合員自らが公開された内容を確認し、生産者を支えていくことが大切です」と話しました。

 公開確認会を受け入れたちば風土の会の深田正一副代表は「野菜を食べることは人間が生きる上で重要な部分です。生協と生産者がより力強く肩を組み合っていくことを宣言します」、そして芝山町相川勝重町長は「有機栽培を20年以上続けてきたという歴史を通じて、これからも支えあっていきましょう」と呼びかけました。


■有機栽培4団体が1つの団体に

 産地からのプレゼンテーションは、「ちば風土の会」の概要説明と北総地域の紹介、環境保全を含めた栽培基準や栽培管理の報告などが行われました。

 ちば風土の会は、長くパルシステムの産直産地だった「有機農法菱田の会」「自然派ネットワーク」「ナチュラルシードネットワーク」「丸和生産組合」の4つの団体が2007年6月に連合を組んで1つの団体となった組織です。それぞれ北総の地で20年以上、小規模で有機農業を続けてきたメンバーが連帯することにより、有機農業では難しいとされていた作付け計画の徹底や出荷の安定を図れるよう、協力し合っています。

 現在コア・フードの有機野菜として、生産物のほぼ全量をパルシステムの組合員へ届けています。また、ちば風土の会は、名前にも「ちば」とあるとおり、地元千葉での生産にこだわり、有機農業を広めるため新規就農者を受け入れ、指導を行っています。


■20年以上の歴史を経て有機栽培を地域へ広げていきたい

 4つの団体が1つの団体となり可能となったこととして、交流があります。2008年からパルシステム千葉と年間を通した交流を続け、また組合員参加の収穫祭「フェスタオルガニカ」が開催されています。生産者の秋葉恵美子さんは「私たちがつくっているものは、工業製品のように規格通りでキレイなものではありません。いのちある“食べ物”を作っています。交流を通して、みなさんにそれを感じて欲しいです」と交流についての報告がありました。

会場での質疑応答の様子

 また、「ちば風土の会農体験交流」についてパルシステム千葉の組合員から「成田の自然の中での暖かいふれあいは参加者の宝物です」と語り、年数回にわたって落花生や大豆など、種まきから収穫まで実施した報告がありました。

 年間を通した交流は、有機農業への理解を深める貴重な体験となっています。

 質疑応答では、参加者から「有機は本当に大変だと思います、生産者の方から楽しいという言葉を直接お聞きできて大変心強いです」と感想があがりました。また「いいたい肥を作る工夫は何ですか」という質問に対しては「熱・温度・風・水分のコントロールが大切です」と生産者が回答しました。その他、有機の種子や、種芋、落花生などについても質問がありました。


■生物の共存共栄で育てる有機栽培

たい肥を手にとる組合員

 次に、富里地域のほ場見学として小松菜とねぎ、ほうれん草を栽培している畑の視察を行いました。通常有機農業は小規模なほ場が多いのですが、ちば風土の会のメンバーの中には、10haもの大規模なほ場で栽培されている方もいます。大規模なほ場での有機栽培は、病気や天災によるリスクが大きくなりますが、たい肥の工夫やほ場の生きものとの共存共栄によって作物を育てています。

 参加者は、たい肥場から運ばれてきたたい肥に直接触れたり、においを嗅ぎながら、「たい肥を持ち帰って自分の家で使いたい」「たい肥の作り方は」との感想や質問を寄せていました。

 公開確認会のまとめでは、監査人から「生産者が有機農業に前向きに取り組んでいることが印象的でした」「後継者が育っているのはまとまった団体だからこそ。それは1つの成果です」「パルシステムの産直産地で、有機農業を広める役割を担っていただきたい」「有機JASシールがついているものへの努力を消費者側がどう広めていくか、どう知識を増やしていくかが課題です」などの意見が述べられました。


■産直を通じての地域づくりを

深田正一ちば風土の会副代表

 監査所見報告のまとめとして、パルシステムの農産物を扱う子会社(株)ジーピーエスの野村和夫常務取締役は「一昔前には想像もできませんでしたが、今は、注文書に数字を記入すると、有機栽培の野菜がすぐ自宅に届く時代です。パルシステムでは、組合員へ商品だけでなくメッセージを届けています。今回有機栽培の困難さを実感しました。」

 高橋宏通産直事業部長は「有機農業を地域に広めることは、自らの生き方や食べ方を変えていくことです。1つの団体になるときには議論もありましたが、交流や供給の安定など1つの団体となってよかったという声があります。パルシステムは本気で有機を広げていきます」と抱負を語りました。

 最後に、産地受け止めとして深田正一副代表は「公開確認会をきっかけに、生産者と消費者の“輪”をより大きく広げていきたいと思います」とあいさつし、終了しました。


畑に直接足を運ぶ組合員

監査報告



生産者からの説明

ネギのほ場







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