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掲載日:2009年9月3日

豚肉を対象に畜産の理解を深め監査人の知識を修得
「畜産中級監査人講習会」を開催しました
パルシステム連合会は8月28日(金)、東京都文京区の全林野会館にて、今年度唯一の「畜産中級監査人講習会(講座編)」を開催しました。10月に予定している豚肉の産直産地「ナカショク公開確認会」の事前学習も兼ね、監査の知識だけでなく畜産の情勢や流通の仕組みについても学びました。

■パルシステムの公開確認会と監査人講習会

畜産中級監査人講習会の様子

 パルシステム連合会は、1999年より、消費者である生協組合員自らが生産者とともに農畜産物の安全性を確認する「公開確認会」に取り組んでいます。

 また、公開確認会を充実させるものとして生協組合員、役職員、生産者を対象とした「公開確認会監査人講習会」を2001年より毎年開催し、中級講座の開設やほ場でのフィールドワーク(監査、確認の実技講習会)、を行い監査人のレベルアップを図っています。2009年度は米、豚、野菜で各1回、合計3回の「公開確認会中級監査人講習会」を実施します。


■豚肉業界の現状とパルシステムの取り組みを学習

パル・ミートの桑島部長

 中級監査人講習会(講座編)は、豚肉の産直産地、新潟県のナカショクにて10月29、30日に予定している「ナカショク公開確認会」の事前学習を兼ねて行われました。当日は、監査人として参加を予定する組合員をはじめ46名が参加しました。

 最初に、パルシステム連合会の畜産子会社、パル・ミートの桑島雄三商品統括部長より「畜産業界の現状とパルシステムの取り組み」をテーマに講演が行われました。

 畜産業界について桑島部長は、豚肉輸入量の拡大と飼料高騰など、豚肉生産をめぐる厳しい現状を紹介しました。その上で、安定した価格で豚肉を供給するパルシステムの豚肉に対する取り組みについて「豚本来の生きる力を生かせば、薬にできるだけ頼らない豚の飼育が可能となります」と解説しました。

 パルシステムの産直産地では、ストレスを影響を受けやすい豚に対して、できるだけ薬に頼らない飼育環境や明確な飼料を使用することで、おいしくより安全な豚肉を生産しています。その一環として、2007年から始まった飼料米を与えた「日本のこめ豚」や、よりストレスの少ない飼育環境で育てるアニマルウェルフェアの考え方について説明しました。


■相互理解のツールとしての畜産生産指標

 次に同じくパル・ミートの江川淳牛豚肉課長より「パルシステム畜産生産指標・監査シートについて」の講演がありました。パルシステム畜産生産指標は、生産者の努力を評価し生産者が自発的にレベルアップすることをサポートするために策定されたもので、2007年度から運用が開始されました。公開確認会の監査にも組合員監査項目を組み込むことで、生産者の努力を組合員へ伝える指標としても活用しています。

 江川課長は「マルかバツかではなく、生産の背景を理解する相互理解へのツールとして活用してください。理解は必ず信頼へつながるはずです」とアドバイスしました。


■産地プレゼンでは独自の生産方法を紹介

ナカショクの本間常務

 続いて、産地の株式会社ナカショクから本間基司代表取締役常務が産地プレゼンテーションを行いました。ナカショクでは、飼育する豚種や飼料にこだわるだけでなく、繁殖、離乳、肥育の3段階を別々の農場で飼育する「スリーサイト方式」や、豚を出荷したあと豚舎を全面清掃する「オールインオールアウト方式」を採用しています。これにより、病気感染の防止やストレスの少ない環境を実現しているとのことでした。

 本間常務は「『病原菌を持たず、つくらず、持ち込まず』の3原則を徹底しています。また、糞のたい肥化やきのこ栽培で出る菌床の再利用、野菜の自社生産など資源循環型生産にも乗り出しています」と話しました。

 また、8月21日から23日に開催した「産地へ行こう。ささかみ物語IIIサマーキャンプ」で参加者に提供された豚の丸焼きが、ナカショクで生産された豚であることを紹介しました。


■グループワークで具体的な監査方法を学びました

活発に行われたグループワーク

 その後、参加者は4グループに分かれてグループワークを行いました。ナカショクからは、実際に使用されている帳票類が提供され、それらに記入されている内容と意味について説明を受けました。受講生は、アドバイザーとして参加したオーガニック検査員の助言を受けながら、生産者と生産や流通について活発に意見交換しました。

 受講生代表による監査所見、感想の発表では「と畜後も適切に処理、管理され、骨や脂まで有効活用されていることが確認できました」「効率が多少悪い方法でも、衛生管理を最優先している姿勢を感じました」「デリケートな豚を大事に育てていることについて、丁寧に教えてもらいました」などの報告がありました。

 報告を受けた生産者は、口々に「消費者の考えを直接聞くことができ、勉強になりました。10月の公開確認会でふたたび会えることを楽しみにしています」と話していました。


<参考>

パルシステムの公開確認会




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