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掲載日:2009年1月29日

「バングラデシュ 有機農業センター開設・運営プロジェクト」支援カンパの結果と活動進捗をご報告します
パルシステムでは、ご利用ポイントの交換のひとつとして、バングラデシュの有機農業センター建設のためのカンパに取り組んでいます。2008年度、組合員のみなさんから、合計226万5000円のカンパが寄せられました。ご協力ありがとうございました。現地より活動進捗が届きましたので、ご報告いたします。

■プロジェクト進捗報告が届きました

 「バングラデシュ 有機農業センター開設・運営プロジェクト」は、パルシステムが、特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド(HFW)とともに取り組んでいる、バングラデシュ西部ジナイダ県カリガンジ郡に、13ヵ村1万6000人を対象とした有機農業センターを建設し、環境にやさしい持続可能な農業を推進するプロジェクトです。

 2008年度、組合員のみなさまに、ポイント交換のひとつとして、このプロジェクトへのカンパを呼びかけたところ、6回で合計226万4600円(8月:71万7000円、9月:9000円、10月:74万9000円、11月:1万1000円、12月:77万円、1月9000円)が寄せられました。

 ご協力ありがとうございました。

 お預かりしたカンパは、有機農業センター開設と有機農業の普及、土地や作物、農家の人たちを元気にすること、また種など生産にかかる費用を減らし、農家の生活を助けるために役立てていきます。

 ハンガー・フリー・ワールドより、バングラデシュ現地の近況報告が届きましたので、ご報告させていただきます。


バングラデシュ 有機農業センター開設・運営プロジェクト 活動報告(2008年11月)


世界第3位の栄養不足人口を抱えるバングラデシュ。ハンガー・フリー・ワールド(HFW)は、バングラデシュ西部ジナイダ県カリガンジ郡に、13ヵ村1万6千人を対象とした有機農業センターを建設し、環境にやさしい持続可能な農業を推進します。

■進捗状況

1.村民たちの有機農業センターへの理解が深まっています。
11月10日(月)、センター建設地であるムンディア村で、村の人々とHFWの会合が開かれました。この会合では、「独立50周年である2021年までに、飢餓・貧困から解放されたバングラデシュをつくろう」というHFWの目標(「ビジョン2021」)と、有機農業センターや有機農業がどのように関係するのかについて、意見交換が行われました。参加した村人はおよそ100名。有機農業センター事業への注目の高さが伺えます。住民の協力が事業推進に不可欠であるのはもちろんのこと、彼らが主体的に参加することが事業成功のカギでもあります。

また、HFWの現地職員は、週に1度はムンディア村を訪問して、住民との対話を続けています。化学肥料や農薬の使用を続けてきた多くの農民にとって、その使用を止めて有機農業に転換することは、大きな挑戦です。もし有機農業で収穫が得られなかったら、彼らは食べるものも収入も失ってしまうのです。継続的で地道な対話を通して、村民たちの有機農業に対する知識が増え、有機農業や有機農業センターに対する期待が一層深まっています。また、村民からの信頼が厚い村の有力者が、有機農業センター事業へ積極的に協力してくれることにもなりました。人々の意識の変化や心強い協力者の出現によって、有機農業センター事業へ今後ますます住民が主体的に参加していくでしょう。

ムンディア村での対話の様子

たい肥の出来について、HFW職員に
相談するムンディア村の女性



2.世界的な価格高騰は、有機農業センター事業にも影響を与えています。
世界的な価格高騰の影響を受け、バングラデシュの地価はセンター計画当初の約2倍に上昇しています。当初、400坪 10万タカ(約15.4万円)だった地価は、現在20万タカ(約31万円)になっています。有機農業センターの意義を理解しているムンディア村の小規模土地所有者たちは、相場より安い15万タカ(約22万円)を提示していますが、それでも当初予定の1.5倍の価格であり、また販売可能地がセンター予定地から若干離れて点在しているという問題もあります。このような状況の急激な変化に対応するために、土地購入およびセンター建設の計画を柔軟に見直しつつ、交渉を進めていきます。

3.2人の農民がボダ郡の「ボカシ バイ」に会いました。
HFWのもう一つの活動地、北部のボダ郡には「ボカシ バイ」(バイとは日本語の「〜さん」のような敬称)と呼ばれるボカシ*づくりの達人がいます。11月には、カリガンジ郡の農民2名が5日間に渡ってボダ郡の有機農業センターを訪問し、ボカシ バイによるボカシづくり研修を受けました。

※ボカシとは、有機質を微生物によって発酵させた有機肥料です。語源は日本語ですが、いまや国際的な農業用語になっており、バングラデシュでも「ボカシ」と呼ばれます。

この訪問は、ボダ郡・カリガンジ郡の両地域の農民が、お互いの成功や失敗の経験を共有し学び合うために実施されました。同時に、ボダ郡の有機農業センターの成功を実際に見ることによって、有機農業への不安も払拭できます。カリガンジの農民は、滞在中、ボカシづくり研修の他、たい肥プラントの視察やバングラデシュ伝統種の種子の保管方法について学びました。


住民の声:モヒルウディンさん(ムンディア村)
ボダ郡の有機農業センターと、住民が実践している有機農業を見てきました。その成功を目の当たりにして、とても刺激を受けました。ボカシのつくり方も学んできました。帰ってからは、私が経験してきたことを近所の人たちに話しています。この経験を活かして、たい肥のつくり方をみなに教え、ムンディア村の有機農業促進に貢献したいと思います。

ボダ郡農家のミミズたい肥プラントを視察するカリガンジの農民。
ベストを着ているのがモヒルウディンさん



その他
  • 約135坪の土地を購入
  • 職員による現地訪問 週1回
  • 女性による自助組織、ウィメン・エンディング・ハンガー(WEH)の会合を週1回開催

■今後の予定

  • 建設用地の追加購入。来期は約200坪購入予定。
  • 農民の協同組合設立のため、農民との会合を実施
  • 職員による現地訪問 週1〜2回
  • センターの建設計画の策定

【資料】

特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド(HFW)

飢餓のない世界を創るため活動する国際協力NGO HFWは、日本に本部を置き、バングラデシュ、ベナン、ウガンダに支部があるほか、ブルキナファソ準支部、青少年組織ユース・エンディング・ハンガーのネットワークを含む5カ国で活動しています。開発途上国では、さまざまな分野で成果をもたらす開発事業を、世界中においては飢餓を自分自身の課題として考え、行動することを呼びかける啓発事業を実施しています。 


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