本文へジャンプ
ここから上部共通ナビゲーションです
パルシステムのトップへ戻る
パルシステムのトップへ戻るパルシステム加入のご案内トップページへ資料請求する(資料請求フォームが開きます)お問い合わせ一覧ページへサイトマップへ
ホーム > ニュース一覧 > ニュース
ここから本文です

ニュース 目次に戻る



掲載日:2008年9月26日

北海道「ふーどの牛肉 公開確認会」を開催しました
パルシステムは9月17日(水)〜23日(火)、「ふーどの牛肉」の産直産地、北海道の北広島にて、「ふーどの牛肉(予約登録制度)の公開確認会」を行いました。この公開確認会には、パルシステムグループの組合員、役・職員など40名が参加し、宮北牧場(繁殖・育成)、内藤牧場(肥育)の監査および視察を行いました。

 パルシステムでは、食の安全の確保と、環境保全型農業の推進に向け、産地での栽培や生産履歴を生協組合員と生産者がともに公開の場で確認しあう「公開確認会」を1999年より行っています。

 これまでの8年間で、海外を含め77カ所の産地をのべ約6,100名の生協組合員が訪れました。

 2008年度は、米やりんご、牛肉などの産地で合計7回の「公開確認会」を予定しています。


■繁殖・育成から肥育の現場を生協組合員が産地で確認

 9月17日(水)から19日(金)には、北海道北広島の地で「ふーどの牛肉」公開確認会を開催しました。17日から18日午前中にかけては、監査人の事前監査(牧場視察および帳票監査)、18日から19日は一般参加者含め総勢40名が発表会、及び牧場の視察を行い、19日午後に公開確認会のまとめを行いました。

 監査対象は、繁殖・育成(子牛を12カ月ほど育てます。丈夫な骨格と内臓を作る期間)を放牧で行う宮北牧場と、宮北牧場で育った牛を肥育(牛舎で12カ月ほど育てます。肉をつけ、肉質を上げるための期間)する内藤牧場です。


■国産飼料100%で育つ「ふーどの牛肉」

広々とした宮北牧場(繁殖・育成牧場)

 日本の畜産が、輸入飼料に依存している中で、パルシステムの「ふーどの牛肉」は国産飼料100%にチャレンジし、2007年10月より、輸入飼料の使用を中止しました。

 自給粗飼料(※1)(牧草、デントコーン)や食品副産物(じゃがいも粕、ビール粕、おから、米ぬか、スイートコーン粕、ケール粕、ふすま、ビートパルプ、規格外農作物、その他)など未利用資源を中心とした飼料を活用。さらに乳酸菌で醗酵させる(サイレージ)ことで、牛の食欲増進をはかっています。現行の生産では、国内飼料自給率100%を実現しています。


内藤牧場(肥育)の牛舎

 また「ふーどの牛肉」はアンガス種またはアンガス系統種(アンガス血統50%以上)の牛肉です。

 アンガス血統は「粗飼料でも太りやすく、放牧に適している」という特徴があり、繁殖・育成牧場では、効率よりも牛の健康を重視し、広い牧場でゆったりと育てています。



公開確認会発表の様子

■「ふーどの牛肉」公開確認会

 18日には、ノーザンび〜ふ産直協議会(※2)12名、ホクレン農業協同組合連合会18名、JA関係者10名、パルシステム関係者含め総勢82名が参加し、ふれあい学習センター(夢プラザ)(北海道北広島市)において公開確認会を開催しました。

 まず、ホクレン農業協同組合連合会販売本部酪農畜産課野牛係長から「肉牛生産の現状と課題」と「ふーどの牛肉」基礎知識について講義いただきました。続いて、ノーザンび〜ふ産直協議会ふーど部会の生産者、池田牧場・池田政隆さん、ワタミファーム・宮下盛次さん、榛澤牧場・榛澤保彦さん、内藤牧場・内藤順介さん、宮北牧場・宮北輝さん、それぞれが発表されました。

 生産者のみなさんからは、身近な生産現場の報告や、課題から、日本の畜産の現状の問題点などのお話もありました。

 確認会の最後に、パルシステムが実施した畜産支援カンパの贈呈を行いました。


■アンガス牛生産への熱意と本来の畜産の姿が見られた公開確認会

使用している国産飼料原料
について説明する内藤さん

 最終日の19日には、宮北牧場、内藤牧場とデントコーン畑を見学し、千歳市民文化センターで「公開確認会のまとめ」をしました。

 各監査人報告と監査時の確認漏れ事項などの質疑を経て、今後のそれぞれの課題点などの共有を図りました。

 監査人からは、畜糞尿の処理や、薬品の管理についての課題が挙げられました。また、「地域に戻ってから、ふーどの牛肉のよさを多くの人に伝えることが私の使命です。これからも、ふーどの牛肉の生産を頑張ってください」「ぜひ、「ふーどの牛肉」についての学習会を開催したい」などのコメントがありました。

 生産者からは、「消費する方々と直接お会いして、生の感想が聞けることは公開確認会の大きなメリットです」。また、「ふーどの牛肉セットの利用は年間5000弱と相対的に落ち込んでいる。もっと利用を増やしてほしい」と取り組み強化を切望するご意見もいただきました。

公開確認会 質疑応答の様子

 この間の原油価格の高騰は生産コストの上昇や飼料高騰につながっています。ふーどの牛肉産地では、食品副産物の飼料化によって飼料自給率100%を実現していますが、食品副産物の需要が高まっている中、今後は入手が困難になる可能性があります。また、非遺伝子組み換えのビール粕や、アンガス種の種牛が入手しにくくなる可能性があること、放牧地における牛の糞尿による窒素過多の可能性など、課題が挙げられました。発表からは、なによりもアンガス牛生産にかける熱い思いが感じられました。

 畜産の厳しい現状のなかで、「ふーどの牛肉」の産地で公開確認会を開くことができ、牛の生理に合った本来あるべき畜産の姿を見ることが出来たことに感謝しつつ、終了いたしました。



【資料】

※1.粗飼料

穀物などのカロリーの高い濃厚飼料ではなく、牧草を中心とした繊維質が多く、カロリーの低い飼料。


※2.ノーザンび〜ふ産直協議会

組合員に供給する産直肉の生産技術向上を目指し、また定期的に会議を開催し、飼料・生産数・出荷数の内容を確認。組合員に信頼される産直肉供給を目指している。


●「ふーどの牛肉」セットは予約登録制

 パルシステムでは、「ふーどの牛肉」を予約登録制で組合員に供給しています。「ふーどの牛肉」は市販の和牛のような霜降肉とは違った、赤身肉のおいしさを追及しています。

 毎月1回6カ月にわたって、牛肉の各部位をA〜Fの合計6セットにして、お届けします。事前登録制で、全ての部位をバランスよく消費することが、安定・継続的な牛肉生産を支えることに繋がります。





このページの上へ戻る