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掲載日:2008年9月4日

パルシステム初の水産品の公開確認会
インドネシア「エコシュリンプ公開確認会」を開催しました
パルシステムは8月18日(月)〜23日(土)、国際産直産地、インドネシアのATINAにて、エコシュリンプ(エビ)の公開確認会を行いました。初の水産を対象品目とした公開確認会では、パルシステムグループの組合員、役・職員など20名が参加し、養殖池や加工工場の視察、収穫体験も行いました。

■栽培方法や生産履歴を生協組合員が産地で確認

 パルシステムでは、食の安全の確保と、環境保全型農業の推進に向け、産地での栽培や生産履歴を生協組合員と生産者がともに公開の場で確認しあう「公開確認会」を1999年より行っています。

 これまでの8年間で、海外を含め77カ所の産地をのべ約6,100名の生協組合員が訪れました。

 2008年度は、米やりんご、牛肉などの産地で合計7回の「公開確認会」を予定しています。


ジャワ島東部シドアルジョの養殖池で
収穫体験

■エコシュリンプの国際産直産地インドネシアで開催

 その4回目となる公開確認会を8月18〜23日の4泊6日にて、パルシステムのエコシュリンプ(エビ)の国際産直産地インドネシアのATINA(オルター・トレード・インドネシア)にて行いました。ATINAは輸入元(株)ATJ(オルター・トレード・ジャパン)の現地法人として、エコシュリンプ生産者からのエビの買い付け・加工・輸出を行っています。

 この公開確認会には、会員生協の組合員、役・職員、パルシステム生産者・消費者協議会など関連団体、有識者監査人など20名が参加しました。


■養殖池の視察と収獲体験

ATINAの工場視察

 8月19日は、ジャワ島東部のシドアルジョおよびグレシック地域にて、エビの養殖池(*)の視察と収獲体験を行いました。本格的な収獲は終了した池もありましたが、胸まで水に浸かってエビを捕った人もいました。

 20日には、21日の公開確認会に先立ち事前監査を行いました。ATINAのみなさんは、有機認証の監査にはなれているものの、消費者による監査は初めてで、とても緊張したそうですが、組合員や職員の熱心な質問に、一生懸命答えてくれました。

 ATINAの工場も視察しました。手洗い場には、手順が写真つきで掲示されていたり、作業員はすっぽり頭からかぶるタイプのマスクつき帽子をかぶり、全身にローラーがけをし、衛生面、異物混入に気を配っていました。 一部のグループは、SKフーズの工場視察も行いました。SKフーズは、粗放養殖池との直接契約でエビを買い付け、フライ・てんぷらセットを製造しています。ハッチェリー(エビの孵化場)などを持ち、近代的な設備を揃えていました。


■ATINAの公開確認会

公開確認会での生産者のみなさん

 21日には、現地農民62名、ATINAスタッフ25名、パルシステム関係者含め107名が参加し公開確認会を行いました。

 生産者のみなさんは、自分が生産しているエビを食べている消費者と直接顔を合わせ、その感想や要望に耳を傾けることで、エコシュリンプの取り組みの意義をあらためて感じたようでした。

 消費者にとっても、あまり知られていない水産という分野の生産の現状を知ることができ、新鮮だったようです。日本とは違う状況の中でも、食の安全を確保するための産地の努力を肌で感じました。

 今後の課題としては、「稚えびの養殖場を自前で持てないか」、「環境の悪化の影響が出てくるのではないか?」などの声も上がっていましたが、工場長のエディ氏の「エコシュリンプ生産は大変だが諦めません。環境を守るための取り組みであり、社会や周りの暮らしや環境を良くする事につながり、自己実現の場でもあります。農民と消費者が繋がることが大事です」と言う力強い言葉に期待を持ちました。


公開確認会での監査人の様子

 また、交流会には77名とたくさんのATINAのメンバーも参加し、全員で159名の大交流会となりました。このように関係者が一堂に会することは、この産地では初めてのことです。

 最終日の22日には、マングローブ林を視察しました。エビの養殖池の多くは、マングローブ林を切り開いて作られています。もともとマングローブ林とはどのようなものだったかをセンターで視察し、あらためて環境問題について考える機会を持ちました。


■今後も交流を続けたいとの感想

 パルシステムの参加者からは、「エコシュリンプは恵まれた環境で育っていることが分かりました」、 「エビを一尾一尾収獲している様子、工場で頭をとり、殻をむき背わたを取っている作業を見て、わたしたちが口にしているエコシュリンプは多くの人が手をかけてくれているのだということを改めて実感しました」、「「生消の「絆」を確かめあうことができました」などの声がありました。

 一方、課題としては、エビの病気の原因の解明や、自前ハッチェリーの確保、更なる食の安全性に関する追求などが挙げられていました。

 産地側からは、「最初は不安だったけれど、消費者の方々にエコシュリンプがどうやって作られているのか、直接見ていただいたことがとてもうれしかった」「協力関係がよりよくなりますように、友情がより深まりますように、そしてパルシステムさんからの注文が年々増えますように!」などの声があり、「今後とも交流を続けたい」と生消両者からコメントがありました。


【資料】

エビの養殖(*)

インドネシアのジャワ島東部とスラウエシ島南部のエコシュリンプ生産者は、自然の力を活かす伝統的養殖法、粗放養殖でエビを育てています。伝統的に養殖されているミルクフィッシュや池のさまざまな生き物と共生して育つエコシュリンプの養殖池では、水草の発酵を基に発生したプランクトンがエビの餌となり、稚エビを池に放流した後は抗生物質や人工飼料は一切与えずに育てる環境保全型の養殖法といえます。




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