
じゃがいものほ場で記念撮影 |
■「産地へ行こう。」ツアー
パルシステムでは、今年度「産地へ行こう。」ツアーも「100万人の食づくり」運動の一環として位置づけ、さまざまな形で24のツアーを企画しています。命を育む食の生まれ故郷を訪ねる「体験」と「発見」を通して、産地生産者と生協組合員が「顔の見える関係」で信頼と交流を深め、産地で食べ物の大切さを実感します。
■都市と農村の交流を進める「パルシステム十勝圏交流協議会」
8月22〜24日の「産地へ行こう。まるごと十勝・食の大地」ツアーでは、パルシステムの産直産地、JAおとふけ、JA木野、(有)大牧農場、よつ葉乳業(株)、(株)マルハニチロ畜産が参加するパルシステム十勝圏交流協議会※を訪ねました。組合員とその家族、35名が参加しました。
22日、とかち帯広空港に降り立つと、JAおとふけの方が出迎えてくれました。移動のバスでは、車窓から一面にひろがる農産物、長いもやビート(さとう大根)、牛の飼料になるデントコーン(とうもろこし)、大豆など)など十勝の農業と十勝圏交流会の概要説明を受けました。
■JA木野の選果場とよつ葉乳業の工場見学

大牧牧場でじゃがいもの収穫体験 |
まずJA木野のブロッコリーの選果場を見学しました。鮮度を保つ為、発泡スチロールの箱に入ったブロッコリーに直接かき氷のような氷を詰めて流れていく様子に驚きました。2、3日たっても氷が残っているそうです。次に、日本一大きな牛乳工場、よつ葉乳業十勝主管工場を見学しました。牛乳が集荷されてから製品になるまでのビデオを見せてもらった後で、実際の行程ラインを説明を聞きながら見学しました。模型もあり、小学生でも興味深く見学をすることができました。
最初の宿泊地、廃校の小学校を利用した研修施設に行きました。生産者のみなさんが準備をしてくれていたバーベキューで夕食交流会をしました。「おいしくて、いくらでも食べられる!」と新じゃがにバターをたっぷりと塗って食べたり、野菜やお肉やホタテなど北海道の味覚を堪能しました。
参加者、生産者それぞれ自己紹介をして、生産者の方と楽しくお話ししました。
■大牧農場でじゃがいもやとうもろこしを収穫
2日目は、大牧農場で収穫体験をしました。大牧農場の五十川社長から、自家配合飼料、土壌分析など大牧農場の農法と農産物の話、開拓の歴史などの貴重なお話もうかがうことができました。「先代の苦労を受け継ぎ、農産物や、生活も良くしていき、次に続く農業をすることが大切です」とのお話でした。
人参の収穫作業を見る機会もありました。大きな機械で人参の茎を浮かせてすっぽり抜き取り、人参だけその場で切り分けてしまい、残った葉はそのまま緑肥としてすきこむのだそうです。
小麦の予備乾燥施設では、小麦を刈り取るコンバインなど大型機械が並んでいる倉庫の中で説明をうけました。背丈より大きなタイヤのついた大きな機械に、子どもたちも驚いていました。

収穫した人参の甘さにびっくり |
その後、とうもろこし畑とにんじん畑で、自分が昼食で食べる分だけを収穫させていただきました。五十川社長のほ場では、じゃがいも(北海コガネと男爵)の収穫体験をしました。
ランチタイムは大牧農場の庭です。マルハさんが用意してくれたお肉でハンバーグを作り、手づくりハンバーガーとテールスープ、じゃがいも、ブロッコリー、人参のチーズフォンドュ、茹でとうもろこしの豪華メニューで野外ランチとなりました。ランチの後には、農場の管理、農産物の生育などについて、詳しく丁寧に説明していただきました。
午後からは然別湖に移動し、ネイチャーガイドの案内でオプションのカヌーに乗ったり、遊覧船に乗ったりと自然を楽しみました。
■JAおとふけの青果センター見学
最終日はJAおとふけの青果センターで、人参が届き、箱詰めされるまでの工程を見学しました。人参は温度が高いと傷むので、届いたらすぐ冷却し、オゾン水で洗って殺菌し、選別されてから箱詰めされていました。
「農業は、天候や気候変動などの自然、さらに農政や国際情勢の影響を受けてご苦労が多いと思います。農家のみなさんに感謝しています。頑張ってください」「産地の方がとても熱心に食材を作られた過程を説明してくれたので、それを口にした私達が、帰ってから、生協の組合員のみなさんにPRできるといいな」などと感想を話されていました。「人参のきらいな子どもがにんじんをまるかじりした」と感動して話している親御さんもいました。
生産者の人柄にふれ、北海道の大きな農業を実感し、食のおいしさに感動し、十勝ファンをたくさん作った三日間でした。
【資料】
※パルシステム十勝圏交流協議会
パルシステム十勝圏交流協議会は、生産者と消費者との交流をテーマに2001年に設立されました。食と農を結び、環境保全型農業・資源循環型社会の実現を目指し、都市と農村の交流(グリーンツーリズム)を発展させることを目的としています。パルシステムの産直産地、JAおとふけ、JA木野、大牧農場、乳業メーカーのよつ葉乳業、牛肉加工メーカーの(株)マルハニチロ畜産と音更(おとふけ)町が参加しています。 |
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