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掲載日:2008年8月12日

「有機農業研修センター建設プロジェクト」活動支援カンパ
HFWバングラデシュ職員との意見交換会を行いました
パルシステムは、8月4日より、国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド(HFW)と協力し、バングラデシュの有機農業センター建設のためのカンパに取組んでいます。8月6日には、HFWの現地職員が来日し、パルシステム連合会新大塚分室にて役・職員や組合員と意見交換会を行いました。

■バングラデシュ 有機農業研修センター建設プロジェクト

カリガンジ郡の農家の人々
(センター建設予定地の前で)

 5歳未満児の61%が栄養不良という世界第3位の栄養不足人口を抱えるバングラデシュ。1960年に近代農法が導入されて以来、貧困と飢餓の問題はいっそう深刻化しています。

 パルシステム連合会は、特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド(HFW)(※1)とともに、バングラデシュ西部ジナイダ県カリガンジ郡に、12ヵ村1万2000人を対象とした有機農業研修センターを建設し、環境にやさしい持続可能な農業を推進します。

みなさんには、8月2回企画より、この有機農業研修センター建設プロジェクトの活動支援カンパ(※2)を募っています。ご協力いただいたみなさまありがとうございました。


■バングラデシュの現状

HFWの西岡さんとアンジューマンさん

 8月6日には、HFWバングラデシュの女性職員アンジューマン・アクターさんをお迎えし、パルシステム連合会新大塚分室にて意見交換会を行いました。当日は、HFWのスタッフのみなさん、パルシステムの役・職員、会員生協理事など12名が参加し、活発な意見交換が行われました。

 まず、HFW職員の西岡はるなさんが、バングラデシュの現状について説明されました。「280年に及ぶ植民地支配後、1971年にパキスタンから独立したアジアで最も若い国で、人口は約1億3700万人、北海道二つ分ほどの国土のほとんどが水田が広がる農村地帯です。現在、6300万人の貧困層が存在し、インド・中国に次ぎ第3位の多さ、また5歳未満児の60%に発達障害があり、低体重児の割合は16%にも及びます」とのお話でした。


■HFWバングラデシュ職員の有機農業事業現地レポート

バングラデシュの女性の自立を
支援するアンジューマンさん

 続いて、HFW現地職員のアンジューマン・アクターさんから自己紹介と現地レポート、有機農業研修センターの報告とHFWバングラデシュの有機農業推進事業についての報告がありました。

 HFWでは、2021年までにバングラデシュの飢餓と貧困を無くすというビジョンの元、日本の外務省の支援により2005年にボダ郡に有機農業センターを設立し、農民や子どもたちに、有機農業の知識普及や実習を行っています。

 HFWバングラデシュ設立当初から中心的メンバーとして活躍するアンジューマンさんは、このボタ郡で生まれました。幼少時から地域の貧しい人々を見て、この人たちを救いたいとの思いがあったため、ボタ郡で働くことに決めたそうです。現在は、プログラムディレクターとして、ボタ郡の有機農法センターの事業監督をしていらっしゃいます。

 食料生産の現状について、「人口の75〜85%の生活を農業が支え、農業生産品が輸出の5.1%を占めるバングラデシュでは、ここ数十年、農民が換金作物に頼り勝ちのため、自立的でなくなり市場経済への依存してしまう傾向があります」とのことでした。

 そこで、自然と共存し、環境に優しく、農薬、殺虫剤などに依存しないため低コストで、将来に渡り持続可能で安定した生活をもたらす有機農法を推進しているそうです。



■有機農業研修センター建設プロジェクト報告

 カリガンジ郡のプロジェクトでは、ボタ同様の有機農業研修センターを設立するために、すでに1200坪の土地を購入済で、今年中には3600坪の購入を予定しているそうです。

 研修や宿泊施設、養牛施設、バイオガス施設、虫を利用した堆肥、太陽光パネルの設置などを計画しており、すでに多くの農民が有機農業研修を受け、種苗センターや堆肥プラントの設立支援を受けているとのことでした。

 センター設立により近隣の2500世帯が恩恵を受けることが予想され、地元の農民たちは、この地にセンターが設立され、有機農業が貧困の悪循環を断ち切ってくれることに、おおいに期待を持っているとのことでした。


■貧困の原因や農業について質疑応答

意見交換会の様子(連合会新大塚
分室)

 質疑応答では、「世界的な貧困の背景には爆発的な人口増加があると思いますが、バングラデシュではどうなのでしょうか」という問いかけに「バングラデシュでも人口抑制の考え方や家族計画が普及しつつあり、現に私の母は7人の子どもを産みましたが私はひとりです」とのお話でした。

 また、「地主と小作人の関係はどうなっているのですか」との質問に、「小作人といっても日本でいう小作人とは違い、農地を借りるだけで、農産物も好きなものを作れます。ただ地代を払わなければないらないため、二毛作や、換金作物を作る傾向にあります」とのことでした。

 最後に「パルシステムの支援により、カリガンジ郡で有機農業研修センター設立の準備をすすめていることに大変、感謝しています」との感謝の言葉を述べられ閉会しました。



【資料】

※1 特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド(HFW)

飢餓のない世界を創るため活動する国際協力NGO HFWは、日本に本部を置き、バングラデシュ、ベナン、ウガンダに支部があるほか、ブルキナファソ準支部、青少年組織ユース・エンディング・ハンガーのネットワークを含む5カ国で活動しています。開発途上国では、さまざまな分野で成果をもたらす開発事業を、世界中においては飢餓を自分自身の課題として考え、行動することを呼びかける啓発事業を実施しています。

特定非営利活動法人 ハンガー・フリー・ワールドとは…(新しいウィンドウで開きます)


※2 バングラデシュ 有機農業研修センター建設プロジェクト 活動支援カンパ

カンパはポイント振替方式で、今後10月2回(受付9月29〜10月3日)、12月2回(12月1〜5日)にも実施いたします。

みなさんのカンパにより、有機農業研修センターを開設し、バングラデシュに有機農業を普及し、土地や作物、農家の人たちを元気にすること。また種など生産にかかる費用を減らし、農家の生活を助けることも目的としています。




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