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掲載日:2007年6月15日

シンポジウム「日本の海と水産資源、食を守ろう」を開催しました
パルシステムは、6月13日(水)千代田区の主婦会館プラザエフにて水産資源の現状をともに考え、日本の魚食文化を育てていくことを目的にシンポジウムを開催しました。

 パルシステム連合会は、水産物消費の拡大と食育を推進し、健康で豊かな食生活と優れた食文化を守るという観点から水産資源活用の取組みをすすめています。

 今回のシンポジウムは、パルシステム連合会、全国漁業協同組合連合会、(社)大日本水産会、全国乳業協同組合連合会の共催で行われたもので、組合員、関係者ら約150名が参加しました。

 パルシステム連合会唐笠一雄専務理事から、「魚食大国と言われてきた日本も水産資源や消費者の魚離れなど近年、様々な問題を抱えている。限りある水産資源を有効に活用して日本の海と漁業を守り育てるためにこのシンポジウムを開催します」とのあいさつがあり、開会しました。

日本の水産資源の現状と今後の課題

講演する婁小波氏の画像 まず東京海洋大学教授の婁小波(ロウ ショウハ)氏の「日本の水産資源の現状と今後の課題」と題した基調講演がなされました。日本の漁業生産量は昭和59年の1282トンをピークに578万トン(平成16年)と半減し、水産自給率も下げ止まってはいるものの、今や輸入が上回っていること、また水産資源が減少する原因は第1に「コモンズの悲劇」と言われる現象(魚が再生産可能な自然資源という意識による国際漁場、沿岸漁場での乱獲)、第2にレジームシフトと言われる海洋生態系の構造変化、第3に、海洋汚染による漁業環境の変化や市場原理など第三者的な要因による外部不経済にあるとのことでした。

 今後の対策としては日本の沿岸漁業に伝統的な、漁業者が自ら利益や資源量を管理する自主管理システムである「資源管理型漁業」が望ましく、自主管理システムによって水産資源の持続的な活用を考えていく事が重要との事でした。また消費者の役割も大きく「魚を食べない(消費者)→売れない→魚を獲らない(生産者)」という循環に陥らない事が大切であるとの話でした。

現場からの報告、魚食文化を守るために

丸一よしのり氏の画像 前JF全漁連理事で漁師の丸一よしのり氏からは現場からの報告がありました。漁師は季節毎の伝統行事を通じて日本の魚食文化を守っているということ、環境問題の最前線にいる海のさきもりであることなどが話されました。また家庭では、出自の確かな国産の魚を料理し食べながら、子どもと魚について話すという豊かな魚食文化を後世に伝えていくことが大切とのことでした。また将来は漁師ももっと加工や流通の過程に参加し、水産関係者との信頼関係を築きながら漁業をささえていくべきだとのお話でした。

 「食育の推進」を報告予定の福島啓史郎参議院議員に急用が発生したため、代理で全国乳業協同組合連合会の芝田博会長から食育基本法の概要などについてお話をうかがいました。

伊藤正明水産課長の画像 パルシステム連合会の伊藤正明水産課長からはパルシステムの水産品の取組みについて、厳選して原料を調達していること、生産地とは十分な視察や交流をして安定供給や産地保護、資源保護に努めている事が報告されました。水産の主力商品やプライベート商品の開発に、組合員やメーカーと一体となって日夜励んでいる、今後さらに産地やメーカーとの提携を強め、水産の消費を拡大し、漁業の活性化に貢献したいとのことでした。

 最後にパルシステム連合会の山本伸司常務執行役員から水産資源の涸渇には消費者の意識も大切、おいしい魚を選び大切に食べる事が水産資源を守ることになるとのまとめがあり、閉会しました。





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