生きるための
セーフティネットをつくる
経済の低迷やコロナ禍で、日々の食事にも困る人が増えています。パルシステムは、各地の支援団体と連携して、生活に困窮している人たちへの支援に取り組んでいます。
パルシステムは、2008年に「年越し派遣村」へ食品を提供して以来、生活困窮者への支援に力を入れてきました。
2019年からは、輸送中の傷みなどの発生に備えた予備の青果や、組合員の注文に滞りなくこたえるために確保しているパンを、各地の子ども食堂やフードバンク、ホームレス支援団体などに提供しています。
支援団体に提供される食品は保存食が多いなか、パルシステムから届く新鮮な青果は支援先でも好評です。
パルシステムが生活困窮者の支援のため連携しているのは2022年度で176団体。幅広いネットワークで、食品提供を中心とした活動に取り組んでいます。
仕事や住まいを失った人などがとくに困る年末年始を支えようと、都内の団体が連携して2019年末からスタート。「年越し大人食堂」と銘打って、温かい食事と生活・労働相談を無償で提供しています。
パルシステムは2019~2020年の年末年始から都内で食品と会場を提供。コロナ禍の2021~2022年の年末年始には、「年越し大人食堂」をはじめ、各地の団体が取り組む活動にも協力して合計4,841食を提供しました。
Topic
バブル崩壊に加えて、2008年に起きた「リーマン・ショック」で日本の経済は悪化し、非正規労働者の「派遣切り」や「雇い止め」が広がりました。
長引く経済の低迷で深刻になっているのが貧困の問題です。日本では、2018年時点でおよそ16%の人が相対的貧困[4]の状態にあります。これは主要7か国(G7)のうち、アメリカに次いでワースト2位。子どもだけで見ると、7人に1人が貧困層とされています。
2020年に発生したコロナ禍と、2022年ごろから続く物価高が、こうした状況にさらに拍車をかけ、生活困窮は一層深刻になっています。