サステナブルな畜産

国内で飼料まで自給する

家畜の飼料のほとんどを輸入に依存する日本は、肉も卵も自給率がとても低いのが実態です。パルシステムは各地の産地と提携し、飼料用米をはじめとした自給飼料の活用を推進しています。

どうして飼料を自給?

家畜の飼料に使われる大豆やとうもろこしのほとんどは、海外で大規模生産され、輸入されたものです。栽培と輸送の過程で大地の干ばつをもたらし、二酸化炭素を大量に排出します。価格の高騰により国内の畜産生産者は経営が苦しくなっています。

家畜の飼料として多く使われるのが、とうもろこしや大豆などの穀物。日本はそのほとんどを輸入に頼っており、食料自給率を押し下げる要因になっています。近年は飼料の価格が高騰し、生産者の経営も苦しくなっています。

家畜の飼料に使われる大豆やとうもろこしのほとんどは、海外で大規模生産され、輸入されたものです。栽培と輸送の過程で大地の干ばつをもたらし、二酸化炭素を大量に排出します。価格の高騰により国内の畜産生産者は経営が苦しくなっています。

肉や卵の自給率は、飼料も含めて考えると極端に低くなります。表示は「国産」でも、「飼料まで国産」とはいえないのです。気候危機を抑制し、食料を安定供給するためにも、国産飼料への切り替えが求められています。

畜産品の食料自給率
(2021年度概算)

牛肉の輸入比率は62%、国産比率は38%ですが、飼料まで国産といえるのは10%しかありません。
豚肉の輸入比率は51%、国産比率は49%ですが、飼料まで国産といえるのは6%しかありません。
鶏肉の輸入比率は35%、国産比率は65%ですが、飼料まで国産といえるのは8%しかありません。

資料=農林水産省(2022年)「2021年度食料需給表」をもとに作成。品目別自給率は重量ベース。「飼料まで国産」は飼料自給率を考慮した値

日本型畜産とは?

できるだけ飼料の輸入に頼らず、国内で自給できる畜産をめざす。それが、パルシステムの思い描く「日本型畜産」です。地域の農家が連携して飼料自給や資源循環に取り組むことで、サステナブルな畜産への転換を進めています。

休耕田などを活用して飼料用米を栽培し、生産した飼料用米を飼料に配合し、家畜から出たふん尿を堆肥にして田畑に還元させます。こうして循環するのが、日本型畜産です。 休耕田などを活用して飼料用米を栽培し、生産した飼料用米を飼料に配合し、家畜から出たふん尿を堆肥にして田畑に還元させます。こうして循環するのが、日本型畜産です。

ここまで進んだ
飼料の自給

国産飼料

100%[1]

コア・フード牛肉

牛本来の飼料である牧草を主体に、自家栽培の飼料用とうもろこしやおから、じゃがいもの皮などの食品副産物を活用しています。
  • 1.全飼育期間の飼料の割合

国産飼料用米

40%[2]

日本のこめ豚

2008年、仕上げ期に飼料用米を10%配合した飼育をスタートし、2022年度には40%を実現。甘みのあるおいしさと自給率向上を両立しています。
  • 2.仕上げ期の飼料の割合

国産飼料

90%
以上

コア・フード国産飼料で
未来へつなぐ平飼いたまご

飼料用とうもろこしを中心に、米や大豆などの穀物飼料を100%国産化。飼料全体でも90%以上を国産原料でまかなっています。

進む資源循環と
飼料の国産化

国産飼料や資源循環の取り組みは、さまざまな商品でチャレンジしています。産地はもちろん、地域との連携なくして実現できない取り組みです。

すすき産直牛

おからや焼酎かす、ビールかすなど、地域の食品副産物を使った発酵飼料を活用。さらに飼料用米も取り入れている。濃厚な赤身に肉のうまみとさらりとした脂が特徴。

米沢郷鶏

仕上げ期の飼料に規格外米や飼料用米など国産米を20%配合。1坪当たりの鶏の羽数を抑え、鶏にストレスを与えない飼育を実践している。うまみが濃く、弾力があると好評。

までっこ鶏

飼料の一部に飼料用米を配合する取り組みを実施している。自然の風と光が入る鶏舎で健康的に飼育している。肉はどの部位もくさみが少なく、あっさりとしているのが特徴。

コア・フード地鶏しゃも

日本在来種である軍鶏の血統を引き継ぐ地鶏。飼料に国産米を10%配合。さらに、産直産地の大豆かすを活用する場合もある。しっかり運動できる環境で飼育するため、豊かな弾力に。

パルシステム千葉のこめ豚

千葉県の田んぼで育てた飼料用米を、県内で飼育している産直豚の飼料に使う。それをパルシステム千葉の組合員限定で供給する、地産地消の取り組み。

神奈川のすくすくパン豚

パルシステムのパン製造子会社「(株)パルブレッド」から出る余剰パンを細かく粉砕して飼料に活用。パルシステム神奈川限定の商品。

コア・フード平飼いたまご

地域の飼料米やおから、油かすなどの食品副産物を使った発酵飼料を活用し、国産飼料を10%以上配合している。親鶏は平飼いでのびのび飼育。

産直こめたまご

2010年に地域の耕作放棄地などで作られた飼料用米を10%配合することからスタートし、現在は20%以上配合を達成。地域の資源循環と農業の活性化に貢献している。

いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳

岩手県北部の奥中山高原の酪農家が生産。牧草や飼料用とうもろこしなどの粗飼料の約70%を自給。低温殺菌で生乳本来の風味を生かしている。

味わってみよう
サステナブルなお肉

シンプルな調理で、素材の味わいをじっくりと
味わってみませんか。

Pork

長芋とブロッコリー、豚肉のガーリック炒め

Chicken

レンジでしっとりピリ辛鶏ハム