不確かな
安全性から食を守る
遺伝子組換え作物は、私たちの気付かないところで多くの食品に使われています。パルシステムは、遺伝子組換え作物やそれを主原料とした食品は原則取り扱いません。また、ゲノム編集食品の不使用を追求します。
遺伝子組換えとは、ある生物に別の生物由来の遺伝子を組み込むことで、新しい性質を持たせることができる技術です。病気や害虫に強い作物を生み出すことができますが、長期的な安全性は不透明。生態系への影響や種子企業による種子の独占につながるなどの懸念があります。
世界で栽培されている主な遺伝子組換え作物は、大豆、とうもろこし、綿、菜種の4種。日本はこれらの作物の大半を輸入に依存しており、世界でもトップレベルの遺伝子組換え作物の「消費大国」といわれています。
資料=農林水産省(2019年)「我が国への作物別主要輸出国と最大輸出国における栽培状況の推移」、ISAAA (2019)「ISAAA報告書」より作成
パルシステムでは、遺伝子組換え作物やそれを主原料として使用された食品は、原則として取り扱わないこととし、消費者が選択できる表示を求めてきました。商品カタログなどでは、遺伝子組換え対象作物[1]を使用している商品について、2023年4月から新たに5種類のマークを表示しています[2]。
主原料および副原料において遺伝子組換え原料を排除し、検査においても不検出の商品
生産・流通・製造段階において遺伝子組換え原料を排除した商品。主原料および副原料いずれかで遺伝子組換えの混入を防ぐため、分別生産流通管理している商品[3]
牛乳、鶏卵、鶏肉等の飼料において遺伝子組換え作物の混入を防ぐため分別生産流通管理している商品[4]
原料のなかで水を除く、構成比が5%以上のものは対象外の原料を使用しているが、5%未満の原料に不分別の原料が使われている
原料のなかで水を除く、構成比が5%以上のものに、不分別の原料が使われている
遺伝子組換え作物に頼らない商品づくりは、産地やメーカーの協力なくして実現できません。
Topic
ゲノム編集は、生物の遺伝情報(ゲノム)を自在に改変できる新しい技術。品種改良を効率化したり、新しい機能を備えた食品を開発したりするなど、従来の育種に代わる技術として応用研究が進められています。
しかし、遺伝子組換えと同様に人体への影響は不透明なため、パルシステムは、表示の義務化を求めるとともに、ゲノム編集食品の不使用を追求します。