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パルシステムでは、2016年4月に「地域連携研究会」(運動委員会主催)を設置しました。貧困格差が広がるなか、「食料支援」「子どもの貧困対策」などに対して、可能な連携と支援を行うとともに会員生協との情報連携、地域での解決を研究することを目的としています。

第3回となる今回は、東京都豊島区の椎名町こども食堂を訪問し、地域の子どもを、地域で見守り、学びやくらしを支えるネットワークづくりの現場を視察しました。パルシステムグループの役職員や関係者など20名が参加しました。

カフェが併設された寺院内にある食堂

社会から求められる子ども食堂

椎名町こども食堂はNPO豊島子どもWAKUWAKUネットワークが運営する4つの子ども食堂のひとつで、西武池袋線椎名町駅前の金剛院・蓮華堂にあります。毎週第2、第4木曜日に開かれ、午後6時から7時半までが食事タイム、その前の4時半から6時までは大学生が学習をみてくれる宿題タイム、食事のあとは8時まで遊べる場が提供されています。参加対象は幼児から高校生までで食事は無料、大人の場合は食事のみ有料(300円)で参加することができます。

子どもがひとりでも入れる食堂ではあるものの、ここでは親子での参加が目立ち、多いときには100人ほどが食事に訪れるとのことです。運営は国の基金からの助成や一般からの寄付金、ボランティアなどにより、希望してわざわざ遠方から通うスタッフもいると事務局長の天野敬子さんは言います。「自転車で来れる範囲の人たちの参加がほとんどですが、それでも増えすぎてしまい、対応を検討しているというのが実状です。社会から、子ども食堂が求められているのは間違いありません」。

事務局長の天野さん(右)

孤食の子どもとボランティアの居場所

子どもの貧困については社会的に注目が高まっており、それに付随して地域での「共助」である子ども食堂が全国的に広がっています。子ども食堂の先駆的な存在であるWAKUWAKUネットワークは、視察の受け入れなどを通して活動の水平展開に貢献しています。「ボランティアの居場所にもならないと活動は継続できません。子ども食堂は『一緒に食べる』という、すごく楽しい体験を共有する、居場所づくりです」と話しました。

多くの参加者でにぎわう食事タイム