※赤字部分を追記しました（2011年1月4日）

1．報道された内容について

・ 10月23日の朝日新聞（インターネット版は26日）に、ホットケーキやパウンドケーキに含まれるアルミニウムについて下記の主旨の記事が掲載されました。

＊東京都健康安全研究センターが市販されているホットケーキミックス粉などを調べたところ、幼児では取りすぎになってしまう場合もある量のアルミニウムが検出された。

＊世界保健機関（WHO）などが定めるアルミニウムの1週間の暫定耐容摂取量（PTWI）※は、体重1キロ当たり1mgとなっている。これを体重で換算した場合、幼児は体重が軽いのでホットケーキ1枚で1週間の暫定耐容摂取量を超えてしまう場合がある。

＊アルミニウムを含む膨らし粉（ベーキングパウダー）が原因と考えられる。アルミニウムは神経系などに影響を与える可能性があり、摂取量を減らす対策が必要である。

・ この報道後、組合員のみなさんから、上記に関するお問い合わせが多く寄せられました。年末に向けてクリスマス用のケーキが企画されていることから、今週に入り、また数件のお問合せが寄せられています。以下、パルシステムの取り扱い商品の状況、今後の取り扱いについて、報告いたします。

2．アルミニウムは「ミョウバン」に由来しています

・ 膨らし粉（ベーキングパウダー）に含まれているアルミニウムは、膨らし粉に含まれている「ミョウバン」（物質名：硫酸アルミニウムアンモニウムおよび硫酸アルミニウムカリウム）に由来しています。

・ ミョウバン類は、膨張剤、漬物の色だし、タコの滑り取りなど、食品添加物として古くからたいへん広く使用されています。

3．パルシステム商品でのミョウバンの使用状況について

・ パルシステムでは独自に定めている添加物基準において、製造用剤、膨張剤としてミョウバンの使用を認めており、主に以下の商品で使用しています。

＊洋菓子、冷凍菓子、スコーン、蒸しパン、ミックス粉など（膨張剤として）

＊漬物類 （製造用剤として）

＊水産加工品 （製造用剤として）

4．プライベートブランド商品のホットケーキミックス粉は切り替えを進めます

・ ミョウバンの摂取によってただちに健康影響が出るとは考えておりませんが、組合員のみなさんからのご不安の声やお問い合わせが多いことから、幼児が食べる機会が多い「PB・ホットケーキミックス粉」については、2月4回（注文期間：2月14日（月）〜18日（金））から、ミョウバンを使用しない膨らし粉へ原料を切り替えます。

・ その他商品についても、定番商品で企画頻度や商品特性（幼児向け等）を考慮した優先順位のもと、ミョウバン以外の膨らし粉への代替の検討を行ってまいります。

※ PTWI（暫定週間耐容摂取量）

・ 体に蓄積される性質の物質（重金属など）に関する基準で、一生涯に渡って摂取しても健康に影響のない量を定めています。

・ 体重あたりの摂取量として表現されていますので、同じ量を摂取した場合でも、体重の軽い幼児期は比率的に多く摂取したこととなり、体重の増えた大人の期間は少なく摂取したことになります。

・ 生涯に渡っての摂取することを考慮して設定されていますので、幼児期（短期）に基準を上回っても、その後の長期に渡る大人の期間も含めた生涯を通した摂取量として考えた場合、大きな影響はありません。