組合員のみなさまへ
日ごろよりパルシステムの商品をご利用いただき、誠にありがとうございます。
新聞等におきまして、今夏の猛暑による全国的なお米の作柄不良や品質低下が報じられております。パルシステムの産直米においても「白いお米(白未熟粒)」の発生が例年になく多くなっております。以下、「白未熟粒」についてお知らせいたします。
1.「白いお米(白未熟粒)」はデンプンの蓄積不足によるものです
・ 白っぽく見えるお米は「白未熟粒」といいます。
・ 稲が成長の後期に高温の影響を受けるとお米の粒の中に蓄積されるデンプンが不足する場合があります。デンプンの詰まらなかった細胞には空気の隙間ができ、この隙間が光を乱反射するため、お米が白く見えてしまいます。
2.食味には影響ありません
・ 「白未熟粒」は見た目が白っぽいですが食味には影響はなく、炊飯後のご飯の状態も通常のお米と変わりはありません。
・ またパルシステムでは、2010産米の作柄を踏まえ、各精米工場に玄米が入荷した際にその都度サンプルを抽出し、以下の点検・検査を実施して安定した品質のお米をお届けするよう取り組んでおります。
*計測機器による品質分析
*目視による外観確認
*臭いの確認
*実際に炊飯して「香り」「外観」「歯ざわり」「粘り」「味」の食味官能検査
3.ぜひ産直米のご利用をお願いします
・ 今夏、パルシステムの産直産地では、田んぼの水が蒸発しないよう常に水を張るなど、数々の高温対策に取り組んできました。しかし結果的には1等米が減少することとなり、生産者の皆さんの減収は避けられない状況となっています。
・ ぜひ、産地の状況や今年度の作柄・品質などにご理解をいただき、パルシステムの産直米をご利用くださいますようお願い申し上げます。
<参考>
≪1≫ 2010年度産米の作柄状況
・ 作況指数は「98(やや不良)」となっています(10月15日現在)。
≪2≫ お米の等級について
1)等級とは
・ 等級はお米の品質です。1等、2等、3等、規格外があり、下記基準をもとに区分されます。等級によって価格も変わります。
・ 等級が下がる原因は、例年ですと病害虫の被害を受けた「被害米」がほとんどですが、2010年産米については「白未熟粒」(以下の等級別品位基準の被害粒等の項目に該当)による等級の低下が多くみられます。
※なお等級検査は、見た目を重視した外観検査を基準としており、食味・食感の検査ではありません。
【等級別品位基準(水稲うるち玄米)】
等級 |
整粒割合 |
水分含有 |
被害粒、死米、着色粒、異種穀粒及び異物混入 |
1等米 |
70%以上 |
15%以下 |
15%以下 |
2等米 |
60%以上 |
15%以下 |
20%以下 |
3等米 |
45%以上 |
15%以下 |
30%以下 |
規格外 |
上記規格に該当せず、異種殻粒・異物を50%以上混入していないもの |
2)今年度産米の状況について
・ 今年は猛暑の影響を受けて、平年と比較して全般的に1等米の比率が低い状況となっております。
・ 1等米比率は下記のようになっており、地域による差が大きくなっています。特に新潟県は「19.7%」と、過去に例のない低い比率となっています。
*北海道・東北・関東地区…1等米比率が75〜90%
*その他の地区…1等米比率が26〜50%
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