4月20日、宮崎県内での口蹄疫発生が報道されて以来、同県内で感染や感染の疑いが確認されている施設は86カ所、処分の対象となる牛や豚は8万頭を超える事態となっています(5月13日現在)。
以下、口蹄疫について、またパルシステムの対策・対応についてご報告いたします。
1.口蹄疫について
- 口蹄疫ウイルスが原因で、偶蹄類の家畜(牛、豚、山羊、緬羊、水牛など)や野生動物(ラクダやシカなど)がかかる病気です。
- 口蹄疫に感染すると、発熱したり、口の中や蹄の付け根などに水ぶくれができたりするなどの症状がみられます。
- 口蹄疫にかかると、子牛や子豚では死亡することもありますが、成長した家畜では死亡率が数%程度といわれています。しかし、偶蹄類動物に対するウイルスの伝播力が非常に強いので、他の偶蹄類動物へうつさないようにするための措置が必要です。
- 牛肉や豚肉を食べたり、牛乳を飲んだりしても口蹄疫にかかることはありません。他の偶蹄類動物にうつさないようにするため、口蹄疫が発生した農場の家畜は殺処分して埋めるとともに、発生した農場周辺の牛や豚の移動を制限しています。このため口蹄疫にかかった家畜の肉や乳が市場に出回ることはありません。
(農林水産省ホームページ「口蹄疫について知りたい方へ 」より引用)
2.パルシステムの対策について
- 口蹄疫の蔓延は日本の畜産全体に関わる大きな問題と捉えております。現時点では、まず口蹄疫の感染の拡大を防止することが急務です。パルシステムでは産地と連携して感染の拡大防止に取り組んでいきます。
1)提携産地(肉牛・酪農・養豚)へ防疫体制の徹底を呼びかけました
- パルシステムの産直産地は発生県に該当しておりませんが、畜産産地、酪農産地の全産地に防疫体制の強化を呼びかけました。
- パルシステムが日常的にアドバイスをいただいている獣医師の専門的な助言をもとに「防疫体制強化マニュアル」を作成し、全産地に提供しました。
2)各産地の防疫体制の実施状況を確認しました。
- 情報提供と同時に、現時点での防疫体制の状況を把握しました。
3)パルシステムの役・職員、組合員の農場への立ち入りを禁止しました
- 畜産産地・酪農産地において、いくつかの交流企画(公開確認会など)が予定されておりましたが、当面は中止することとしました。
- 畜産や酪農を担当している職員についても農場への立ち入りを禁止し、また感染地域への出張・旅行などについても規制することとしました。
3.今後について
- 感染状況等についての情報収集に努め、必要な対応・対策を進めていきます。
- 農林水産省に対する、畜産生産者への支援、殺処分の保証、早期収束にむけたと取り組みなどの要請を検討していきます。
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