■女性が活躍する機会をつくる交流会

合計76名の女性生産者が集まりました |
女性生産者交流会は、男女共同参画をうながす社会的背景にともない、家の中の仕事、生産の仕事に終われなかなか外に出る機会がない女性が活躍できる機会をつくることを目的に開催しています。今回は、全国各地の産直産地から76名の女性生産者が集まりました。
前田多賀美実行委員長の挨拶で開会し、第1部は「どんな作物を栽培しているか」など、各産地から自己紹介を行いました。昼には、パルシステム千葉が提供する産直比率8割の弁当「パル御膳」をみなで囲みました。実行委員で用意したこんせんくんの華やかなランチョンマットを見て「わ〜!! みな、柄が違うのね!! かわいい!!」と盛り上がり、お弁当をあけた瞬間には「わ〜!! 美味しそう。どれから食べようかしら??」など、表情のほころぶ姿が見られました。
■自らどんどん踏み出す、女性生産者たち

パル御膳を囲み、なごやかなひととき |
第2部では、アップルファームさみず(長野県)の山下和子さん、庄内協同ファーム(山形県)の高橋紀子さんから報告がありました。山下さんは「これからの女性生産者にむけての応援メッセージ」と題して、自身のこれまでの人生を振り返りました。「結婚するときに、自分は仕事として“農業”を選んだつもりでしたが、周りの目は“農家の長男の嫁”。それについて、ずっと葛藤してきました。女性が生きやすい時代・生活は、誰かが整えてくれるのを待つのではなく、自分で変えていくしかない、のかもしれません。ぜひ、ほかの女性生産者も、どんどん踏み出していって欲しいし、応援します」というメッセージが送られました。
また、高橋さんは「『これからの農業はどうなるの?』と聞かれると、むずかしい面も多々あります。でも、それは農業に限ったことではなく、商店街など同じような状況はほかにもあります。ラズベリー栽培を始めた当初は困難続きでしたが、ジャムを作り、地元のつながりを生かして“私の商品”として広がっています。そこに“やりがい”と自分の“居場所”を見つけました。地域で困っている人たちが、本気で何とかしようと手をつなぎだすと、どんどんプラスに動いていくことがわかりました」と話しました。
その後、テーブルごとに、各産地での女性生産者の役割、活動、今後の展望、などを語り合いました。
「余った野菜を集めて、メニューのないカフェをやってみたい!」「2人の報告を聞いて、同じ体験をしていたんだと思いました」「こういった場でつながった女性生産者同士で商品開発をしてみたい。10年後、商品化されていたらおもしろいね」といった感想や夢を共有しました。最後に高野祐子生産者・消費者協議会副代表より「今日出来たつながりを大切に、広げていってください。女性ももっとどんどん会議、交流会に参加して欲しいです」と挨拶があり、盛会のうちに終了となりました。

産直率80%の弁当「パル御膳」 |

パル御膳に使用したランチョンマット |
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