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掲載日:2014年3月13日

「3.11あの日から3年!私たちは忘れない」シンポジウムへ
持続可能な社会へ集会宣言を採択
パルシステム連合会は3月5日(水)、東京・千代田区の主婦会館でシンポジウム 「3.11あの日から3年!私たちは忘れない」を開催しました。組合員や関係者などおよそ100名が参加し、再生可能エネルギーや東京電力福島第一発電所事故の現状を共有しました。

およそ100名の参加者が集まりました

 東日本大震災が発生して以降、パルシステムグループは、被害にあったみなさんを支援しているほか、原発に頼る社会から自然と共生する社会への転換をめざし、脱原発署名活動の呼びかけや、集会、パレードへの参加などに取り組んでいます。

 震災から3月で3年が経過しました。震災を忘れず、教訓を未来に生かそうと、パルシステム連合会は3月5日(水)、東京・千代田区の主婦会館でエネルギー問題をテーマにしたシンポジウム「3.11あの日から3年!私たちは忘れない」を開催しました。会場には、組合員や関係者などおよそ100名が参加しました。


■小規模エネルギー導入は社会構造にも変化

脱原発は社会構造の転換と話す飯田さん

 基調講演では、環境エネルギー政策研究所(ISEP)の飯田哲也所長が「脱原発は可能だ!再生可能エネルギーで未来を切り開こう」をテーマに、世界の再生可能エネルギーをめぐる動きや国内の情勢などについて話しました。

 再生可能エネルギー導入について飯田さんは「2004年から世界で加速的に増えており、日本は取り残されてしまいました。投資の増大は、かつてのコンピュータと同じように発電コストの低下を生んでいます」と指摘しました。現在の国内におけるエネルギー事情についても「震災以降の節電だけで、原発が不要な電力需要になっています」と説明。今後、省エネ技術の向上と再生可能エネルギー拡大による脱原発が可能との見方を示しました。

 小規模な再生可能エネルギーの導入は、社会構造にも変化をもたらすと飯田さんはいいます。「巨額投資を長期的にわたって回収する原発のビジネスモデルは、時代に合わないものとなっています。小規模ながら地域で自ら発電すれば、エネルギーの経費を都市など外部に支払うことがなくなり、地域の自立につながります」と話し、長野県などでの事例を紹介しました。

 パルシステムへの期待については「福島第一原発事故が発生する前から、社会構造は大国や大企業主導型から市民参加型の地域主導型へシフトしていました。その先頭を走るパルシステムといっしょに、市民参加型の社会をつくっていきましょう」と述べました。


■地元での経済循環という新しいかたち

活発に議論されたパネルディスカッション

 パネルディスカッションでは、ISEPの船津寛和主任研究員をコーディネーターに、群馬県で廃食油のリサイクル事業を展開するアーブの須藤浩之取締役と、神奈川県小田原市でエネルギー自給に取り組む鈴廣かまぼこの鈴木悌介副社長、パルシステムエネルギー政策推進委員会の白川恵子委員長(パルシステム山梨理事長)がパネラーとして参加しました。

 ディスカッションは、それぞれの活動報告を基に、活発に行われました。廃食油をバイオディーゼル燃料としてリサイクルしているアーブは、燃料の供給に加えて発電事業をスタート。鈴廣は、中小企業経営者のネットワークや地元経済界が出資する子会社により、原発に依存しないエネルギー自給の可能性を探っています。白川委員長は、パルシステムのエネルギー政策に基づく人材育成や研究活動を紹介ました。

 議論を通じ、地元が所有、運営し、地元で経済が循環するエネルギーの仕組みの重要性を認識し、地域活動を進める生協への期待の高さがうかがえました。白川理事長は「2016年度にも電力の小売り自由化が見込まれます。そのとき、組合員からの需要にこたえられるよう、急ピッチで供給の仕組みを準備すべきだと考えています」と抱負を語りました。


■福島の子どもを守る活動と生協の決意

福島での活動を報告する吉野さん

 福島からアピールでは、福島県に住む子どもたちを支援するNPO法人シャローム災害支援センターの吉野裕之さんと、パルシステム福島の和田佳代子理事長が発言しました。

 吉野さんは、福島県内の放射線量の実態について「地上1mにあるモニタリングポストに比べて地上付近は高く、地面の材質によっては10倍にもなっています」と、子どもの健康に影響する可能性を指摘。通学路などのきめ細かなモニタリングと、自由に遊べるリフレッシュキャンプを中心とした活動を紹介しました。

 和田理事長は、県内で地域社会の分断と差別が広がっている実態を示し「みんなが放射能と折り合いをつけようと葛藤しながらくらしています。直接被害を受けた唯一の生協として、福島を取り戻すための運動を続けていきたいと思います」と語りました。

 最後に、脱原発の決意を表明する集会宣言を満場一致の拍手で確認し、シンポジウムは終了しました。


●集会宣言

私たちは3・11東京電力福島第一原子力発電所事故を期に原発の恐ろしさについて再確認しました。失われた命、傷つけられた心とからだ、破壊されたコミュニティ、分断された絆、つきまとう不安、未解決なままの核廃棄物処分、世界中に拡散する汚染・・・とりかえしのつかないそれらはしかし、すべて予見されていたものでした。だからこそ反省をこめて今、私たちパルシステムは未来に大きな負荷を残す原発との訣別をここに誓い、脱原発を宣言します。そして自ら省エネルギーを実践し、再生可能エネルギーを生み出し持続可能な社会を創っていきます。


【関連情報】

パルシステムのエネルギー政策





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