■行政、森林、農業、漁業、消費がスクラム

調印式後握手する出席者 |
パルシステム連合会では、日本の森林資源を保全し、持続可能な森づくりに貢献していくことなどを目的とした「森林・林業方針」を2012年に制定しました。これに基づき、同年からプロジェクトを立ち上げ、国内の森林・林業の現状について学びながら、林業における産直の可能性を追求するとともに提携産地の検討を進めてきました。
「高津川流域の自然環境と森林の保全に関する協定書」は、森林・林業方針に基づき締結されたもので、1月に締結した南都留森林組合に続く2例目となります。協定書は、益田市と吉賀町、津和野町の1市2町で構成する益田地区広域市町村圏事務組合と、高津川森林組合、西いわみ農業協同組合、高津川漁業協同組合、漁業協同組合JFしまね益田支所、パルシステム連合会の6者が参加して調印されました。
調印式に出席した益田地区広域市町村圏事務組合代表理事の山本浩章・益田市長は「島根県の人口より多い137万人の組合員で構成するパルシステムとの連携は、地場生産物の販売を拡大する好機でもあります。まずは環境保全活動で連携しながら情報を発信し、関係を深めていきましょう」とあいさつしました。
■3年連続で水質第1位の生活河川

高津川は水源が特定できている珍しい河川でもあります |
島根県西部を流れる高津川は、国土交通省の水質調査において2010年から2012年までの3年連続で水質第1位に選ばれている日本一の清流です。一級河川としては日本で唯一、支流を含めダムがない貴重な河川としても知られています。
一方、流域に居住する7万人の生活に欠かせない河川でもあり、有機農業やアユ漁などが盛んなほか、大井谷の棚田、石見神楽などの地域文化を育む役割も果たしています。
パルシステム連合会は、協定に基づき地域で生産される農林水産物の商品化を検討するほか、組合員との交流などを通じて高津川流域の自然環境保護と地域文化の振興に貢献していきます。

調印式を前に懇談する山本・益田市長(左)と渋澤温之・パルシステム連合会執行役員 |

室町時代から続く大井谷の棚田 |
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