■自らの手で発電会社を立ち上げ

エネルギーのあり方を考えました |
パルシステム連合会は5月9日(木)、東京・新宿区の東新宿本部で映画「シェーナウの想い―自然エネルギー社会を子どもたちに」の上映会を開催しました。役職員など100名が参加したほか、作家で「さようなら原発一千万人署名」呼びかけ人の鎌田慧さんを招きました。
「シェーナウの想い」は、ドイツ南西部にあるシェーナウ市の市民が、原子力発電に頼らない電力供給会社を自らの力で立ち上げるまでを描いたドキュメンタリー映画です。チェルノブイリ事故をきっかけに原子力発電に頼らないエネルギー使用をめざす市民グループが、節電キャンペーンなどを展開しながら地域住民の意識を高めていきます。最後には、大手電力会社との独占契約を打ち切り、自らの手による電力会社を立ち上げました。
■エネルギー独占は民主主義と対極

鎌田慧(さとし)さん |
映画鑑賞後、鎌田慧さんとエネルギー転換をめぐって意見交換を行いました。鎌田さんは「『シェーナウの想い』は、地域のことを地域に住む住民が決めるという自立した姿が描かれていました。その意味で、エネルギーを独占する電力会社は、民主主義と反対の位置にあります。エネルギーを自ら選ぼうとする活動は、生協運動の基本ではないでしょうか」と問題提起しました。
また、原子力発電について「関連施設を含めた立地周辺は、ほかの産業も発展しません。『危険だから』だけでなく、地域で実情を見てきたからこそ、原発が民主主義と相容れないと思えるのです」と話しました。
パルシステムも取り組んでいる脱原発の署名運動は現在、全国で目標としている1千万筆に対して823万筆が集まっています。鎌田さんは「エネルギーの転換は発想の転換でもあります。自分たちの地域で、自分たちがエネルギーを作る社会への転換です。協力して1千万人署名を達成し、政府や社会へメッセージを示しましょう」と呼びかけました。
パルシステムのエネルギー政策
さようなら原発1000万人アクション
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