■土砂崩れで復旧不可能になったほ場も

JAふくおか八女の松田常務理事(中央左)へ目録を手渡しました |
7月12日(木)に発生した集中豪雨は、熊本県北部、福岡県南部、大分県西部を中心に、洪水や土砂崩れなど大きな被害をおよぼし、政府の激甚災害に指定する災害となりました。JAふくおか八女のエリアでも、河川の洪水被害が発生し、山間部では土砂崩れが多発するなどの大きな被害を受けています。
農業への被害も甚大で、管内全域に影響が広がっています。土砂崩れで復旧不可能となった果樹ほ場や、ハウスの倒壊、畦の崩壊による土砂流入といった報告が届いています。
営農の再開に向けて畑の片づけなどを行っている地域もありますが、まだ手がつけられていない場所も多く残っているそうです。同農協によると「山間部などはこのまま放棄される園地も出てくるでしょう」と推測しています。被害の全貌は把握できていませんが、8月17日(金)時点での農作物と施設をあわせた被害額は、16億6千万円に上っています。
■「みなさんの声が心を奮い立たせています」
同農協は、パルシステムのいちごや果樹などを生産している産直産地です。2010年には、近隣地域のメーカー産直産地とともに食料自給率向上を目的とした「北部九州食料自給協議会」を結成し、産直原料を活用して商品開発を進めています。
今回の被害に対してパルシステム連合会と会員生協、青果子会社のジーピーエスは、産地、生産者への支援を目的に合計200万円を同農協へ贈呈することとしました。8月31日(金)には、東京・新宿区のパルシステム連合会本部にて贈呈式を行いました。
贈呈式には、同農協から松田和行常務理事、下川洋典東京営業所所長、星野大輔東京営業所所長代理の3名のほか、パルシステム連合会役職員や関係者が出席しました。山本伸司パルシステム連合会理事長は「産直に携わってきたパルシステムにとって、産地である八女は『第二の故郷』といっても過言ではありません。復興に役立ててください」とあいさつし、松田常務へ目録を手渡しました。
松田常務理事は「あたたかい心遣いに感謝します。みなさんからの声が、生産者の心を復興へ奮い立たせています。1日も早く復旧させ、みなさんに喜んでもらえる農産物を生産したいと思います」と述べました。

洪水により倒壊したハウス |

倒壊したブドウハウスと土砂に埋もれた水田 |

土砂崩れにあったみかん園地 |

土砂に巻き込まれたキウイ園地 |
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