■現場主体に1人ひとりの意識向上へ

グループワークで活発な議論 |
パルシステムグループでは1998年から、「環境キャンペーン」の一環として産直産地の生産者や取引先とともにアイドリング・ストップ運動に取り組んできました。2006年度からは、この取り組みをさらに前進させ、環境に優しい運転をめざす「エコドライブ運動」へと改称し、業務用車両やマイカーの燃料消費の減量をめざしています。
14年目となったエコドライブ運動は、8月、9月の2カ月間にかけて行われました。これまでは各種コンテストの実施でCO2削減と燃費向上を図ってきましたが、今回は事業所もしくは部門単位で独自の「エコドライブ宣言」を作成し、現場が主体となって1人ひとりの意識向上をめざしました。
■ふんわりアクセルで発進時事故が減少
まとめ報告会は11月4日(金)、東京・新宿区のパルシステム連合会東新宿本部で開催され、グループおよび委託物流会社などから役職員約80名が参加しました。グループワークは10のテーブルに分かれ、それぞれの事業所での取り組みと目的、達成度を報告しながら、結果の原因と今後の課題などについて話し合いました。
2011年は東日本大震災の影響による電力不足の懸念もあったことから、グループワークでは配送時のエコドライブだけでなく、節電や省エネを全社的に進めたという事業所、部門も少なくありませんでした。これにより一体的な使用エネルギー量の削減を実現したところもあるそうです。
また、各グループからの発表には「5秒で時速20kmを目安とした『ふんわりアクセル』の徹底で、発進時の事故がなくなりました」(全体でも期間中の人身事故はゼロでした)など、エコドライブが交通安全につながったとの意見が多く聞かれました。
一方で「効果を測定しづらいため、職員のモチベーションを維持することが難しかったです」「目標数値の明確化など全体で目線をあわせる取り組みも必要ではないでしょうか」などの課題も浮き彫りとなりました。
■エコドライブと安全運転は表裏一体
発表後の総括では、出席した管理職の職員から「エコドライブが、物流会社の永遠の課題である事故撲滅につながることにあらためて気づき、感心ました」「今後の工夫についてヒントを得ました」などの感想が聞かれました。
その後、今回のエコドライブ運動で優秀な取り組みを残した事業所への表彰式を行いました。主催者代表としてあいさつした中村洋パルシステム連合会常務執行役員は「環境と人命の安全を守る高い意識を感じました。今後も職場でエコドライブを推進してください」、渋澤温之執行役員は「エコドライブと安全運転は別ではなく、同じマネジメントの業務であることが理解できたのではないでしょうか」とまとめました。
●第14次エコドライブ運動表彰サイト
○最優秀サイト=パルシステム埼玉、パルシステム茨城
○優秀サイト=パルシステム東京青梅センター、府中センター、狛江センター、パルシステム神奈川ゆめコープ横浜南センター、横浜北センター、鶴見センター、パルシステム千葉旭センター、パルシステム埼玉大宮センター、越谷営業所、パルシステム茨城なかセンター、ひたちセンター、日立拡大事務所、パルシステム群馬東毛センター、流通サービス、スワ運輸、パルライン
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