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掲載日:2011年9月30日

阻止ネット「ストップ再処理2011 脱原発宣言」開催
「さようなら原発」にも合流しパレードも参加しました
パルシステム連合会が呼びかけ団体なっている「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」は9月19日(月)、東京・千代田区で「ストップ再処理2011脱原発宣言」を開催しました。終了後は「さようなら原発1000万人アクション」へ合流し、パレードに参加しました。

■いのちと食べものを生産者と守る「阻止ネット」

活気あふれる会場内

 「『六ヶ所再処理工場』に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」(阻止ネット)は、パルシステム連合会のほか、生活協同組合あいコープみやぎ、グリーンコープ共同体、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(生活クラブ連合会)、(株)大地を守る会、NPO日本消費者連盟の6の消費者団体が呼びかけ団体となり、648の賛同団体・個人によるネットワーク組織です。

 「ストップ再処理2011脱原発宣言」は9月19日(月)、東京・千代田区の一ツ橋ホールにて開催され、生協組合員や関係者など650名が参加しました。


■原子力資料情報室の澤井さんが講演

講演する澤井さん

 集会では、開会あいさつのあとさっそく原子力資料情報室の澤井正子さんを講師に講演「脱原発社会への道すじ」が行われました。澤井さんはまず、基本的な原子力発電のメカニズムと東北地方の原子力関連施設の現況を紹介し「いまも終息へは予断を許さない状態です。30年かかっても見通しが立たない可能性もあります」と話しました。

 放射性物質の性質と人体に与える影響については、1986年のチェルノブイリ原発事故で被害の大きかった国の1つであるベラルーシの例を挙げました。同国では、20歳未満の甲状腺がんが発生4年後の90年から急増しました。子どもに限れば95年をピークに減少していますが、全人口では増加傾向が続いているそうです。澤井さんは「単に子どもが成長し、対象範囲から外れただけです」といいます。


■「無関心だった社会も責任があります」

 福島第一原発事故では放射性物質の多くが太平洋に流れました。澤井さんは「これはある意味幸運でした。事故が若狭湾の原発で発生していたら、チェルノブイリと変わらない状態になっていたでしょう」と述べました。

 被ばく量が人体に与える影響については「『少し浴びるだけなら逆に健康』という説もありますが、世界的には『浴びた量だけ影響する』説が一般的です。気をつけなければならないのは、顕在化まで何年、何世代もかかることです」と説明。「放射能の被害にあわないためには、元を断つしかありません。省エネの余地もまだ多くあります」と脱原発は十分可能であることを示しました。

 脱原発へ向けた問題点については「多くの原発が地方に立地しており、大都市の生活者が電力を享受しています。これは明らかな差別的構造です。『原発ムラ』と呼ばれる原発推進体制はもちろん問題ですが、無関心にそれを支えた社会も生活を問い直す必要があります」と指摘しました。


■リレートークで思いを共有しました

リレートークでの平野パルシステム千葉理事長

 次に、参加者によるリレートークが行われました。パルシステムへも商品を製造し大きな津波被害を受けた高橋徳治商店の高橋英雄社長は「昨日も知人が自殺したとの報を受けました。避難生活を長く続けていると『自分たちは見捨てられたのか』との思いが募ります。原発も津波も人災です。食べものの大切さを想像し、粘り強く運動しましょう」と呼びかけました。

 パルシステム千葉の平野都代子理事長は「原発事故では情報公開の遅れが地球規模の汚染を生みました。現実を見てみないふりをしていたことに深く反省しています。いまこそ命を最優先し、自立した市民として行動するときです」。生活クラブ静岡の赤堀ひろ子顧問は「地元静岡県の浜岡原発では、いまも再稼働へ向けた動きがあります。みんなでつながり、再稼働を止めましょう」と話しました。

 グリーンコープかごしまの川原ひろみ理事長は「鹿児島県には新たな原発の設置計画があります。思いを1つにして、反対の署名活動に取り組みます」。JA新いわての短角牛生産者は「飼料まですべて国産を使用し安全にこだわった牛が風評被害で『危険』といわれています。原発は戦争と同じくちょっと間違っただけでたいへんな事態が発生します。『べこ飼い』がなりわいを行える社会にしてください」と呼びかけました。


■終了後はパレードに合流しました

多くの参加を集めたパレード

 最後に、グリーンコープ共同体の田中裕子代表理事から「脱原発を実現し、エネルギー政策を実現しよう!」が読み上げられ、満場の拍手で承認されました。閉会に際し、パルシステム連合会の山本伸司理事長は「現在、大多数の人が脱原発の思いを持っています。1人ひとりが思いを表わし、脱原発へ向けて動き出しましょう」とあいさつしました。

 集会後、参加者は東京・新宿区の神宮公園へ移動し「さようなら原発1000万人アクション」に合流しました。それぞれのメッセージを掲げながらパレードに参加し、脱原発への参加を呼びかけていました。


【関連リンク】

エネルギー・原発問題を考えましょう


●阻止ネットの脱原発宣言全文

「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク  脱原発宣言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
脱原発を実現し、エネルギー政策を転換しよう!

私たち、「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク(阻止ネット)は、2007年7月28日の「キックオフ集会」にて、次の呼びかけ文を採択して活動を始めました。

再処理工場の問題点の前半部分は省略〜

放射能汚染は、自然環境とあらゆる生物に深刻な打撃を与えます。その脅威と恐怖は現地の人びとだけの問題ではなく、豊かな農畜水産物の恵みをうけてきた私たち全体の問題です。私たちは、放射能汚染という負の遺産を将来に残さず、これからも安心して国産の農産物、畜産物、海産物を食べ続けたいのです。 すでに沿岸の自治体では、海への放射能放出を規制する法律制定を求める請願を採択するなどの動きが出ており、全国各地で中止を求めるさまざまな取り組みが展開されていますが、私たちもまた、「六ヶ所再処理工場」による放射能汚染を阻止することを目的とし、生産者と連携し、本格稼動の中止を強く求めていきます。この目的を実現させるために、

1)私たちは、放射能汚染による風評被害や実被害を発生させないように行動する決意を表明します。

2)私たちは、自主的に放射能汚染を監視し、自然環境や第一次産業を守り育てることを宣言します。

3)私たちは、生産者と連携し、産地と消費者をつなげ続けていくことを宣言します。

4)私たちは、「六ヶ所再処理工場」による空と海の放射能汚染に反対し、豊かな自然環境と生命と食べ物を守る運動の大きなうねりを、ともに創ることを呼びかけます。

*資料「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク これまでの活動 参照

私たちは、放射能汚染を防ぐためには、原発を含む核燃料サイクル全体の問題を捉えなければならないと考えていましたが、六ヶ所再処理工場が運転されたなら原発とは桁違いの放射能を環境に放出することを知り、目前に迫る六ヶ所再処理工場の本格稼動を止めさせることを最優先課題として、キックオフから4年間、共に活動してきました。

しかし、3月11日の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故により深刻な放射能汚染が起こってしまい、これまでの活動のままでは放射能汚染を阻止できないことが明白になりました。福島原発周辺の11万という人々の生活基盤が根こそぎ奪われ、さらに多くの人々が被曝の恐怖に日々晒されながら暮らしています。野菜、原乳、魚など食品からも放射性物質が検出され、東北をはじめ広範囲の多くの生産者が風評被害と実被害に苦しんでいます。

キックオフ集会で確認した、放射能汚染の「脅威と恐怖は現地の人びとだけの問題ではなく、豊かな農畜水産物の恵みをうけてきた私たち全体の問題」が、まさに現実になってしまったのです。

私たちは痛恨の思いで放射能汚染の現実を見据え、このような悲惨な原発事故を絶対に二度と繰り返さないために、「脱原発」を阻止ネットの活動目的としてはっきりと掲げます。地震・津波による危険性も訴えて「ストップ再処理」を継続し、再生可能エネルギーへの転換を図ること、原発と核燃料サイクルは不要であることを、明確に打ち出します。

あまりにも多くの犠牲が払われましたが、今ようやく、脱原発とエネルギー政策の転換を求める声が大きな社会的うねりとなっています。このうねりをさらに大きく確実なものにし脱原発を実現するために、多くの市民、市民団体、そして生産者と連帯・協力していきます。再処理工場と全ての原発を止めるまで、共に活動していきましょう。

2011年9月19日「ストップ再処理2011 脱原発宣言」集会





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