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掲載日:2011年7月19日

放射性物質とその影響について役職員が学習
学習会「放射線について知ろう!」を開催しました
パルシステムでは7月7日(木)、東京・新宿区の東新宿本部にて学習会「放射線について知ろう」を開催し、パルシステム共済連、パルシステム連合会、パルシステム東京から30名が参加しました。

■放射能汚染をめぐるパルシステムの取り組み

会場の様子

 東日本大震災に伴う福島第一原発事故発生で、放射性物質が拡散する事態が発生しました。パルシステムグループでは、消費者、生産者がともに「食の安全」を優先する立場から、自主検査の実施やわかりやすい情報の提供などにできる限り取り組んできました。

 今後は、国が設定している暫定規制値に代わる自主基準の採用や検査機器の導入、政府への要請などについて、組合員、生産者がともに話し合いながら対策に取り組んでいく方針です。


■放射線とはどういうものなのか

 これらの活動の一環としてパルシステム共済連は7月7日(木)、東京・新宿区の東新宿本部にて役職員を対象とした学習会「放射能について知ろう!」(共催:KEKキャラバン※)を開催しました。パルシステム共済連のほか、パルシステム連合会、パルシステム東京から役職員30名が参加。高エネルギー加速器研究機構共同利用研究推進室の小林克己教授を招き、低線量放射線の人体に与える影響について科学的な側面から講演してもらいました。

講演ではまず、放射線とはどのようなものなのかについて、放射線の性質や放射能・放射線に関わる単位、ガイガーカウンターなどを使った放射線の検出・測定値の考え方について学びました。小林教授は「放射線を完全にゼロにすることはできません。放射線は透過力が強いですが、人体を透過できずに吸収された場合に作用を与えます。また線量を計測し、数値を考える上でも自然放射線と誤差を考慮しましょう」と話しました。


■基準値を超えた場合の考え方とは

講師の小林教授

 次に低線量放射線のDNAへの影響とそれに対するDNAの修復能力について説明しました。小林教授は「細胞にはもともとDNAが受けた傷を治す力があります。自然放射線や活性酸素などによるDNAの損傷は日々修復されており、完全に切断されたDNAをも修復してしまうという高い修復作用を持っています」と語りました。

あわせて、広島・長崎での原爆、チェルノブイリ事故、JCO事故で被ばくされた人を対象とした追跡調査の分析と、基準値を超えた場合の考え方について学びました。小林教授からは「基準値を超えたら急激に危険度が増す、基準値を超えた場合すべてが危険と思いがちです。しかし、放射線の生物への影響は放射線量に対して比例的に増えるということを理解してください」と話しました。


■精神的な影響が最大の健康影響とも

 最後に、放射線のがんのリスクの大きさの比較と放射線量と安心ということについて学びました。小林教授は「発がんリスクに関しては、低線量放射線のリスクと比較して、飲酒・喫煙などの生活習慣も大きく寄与します。また、チェルノブイリ事故の分析でも精神的な影響こそが最大の健康影響であるといわれていますが、今後メンタルケアが必要です」と提起しました。質疑では、「海洋汚染はどの程度考えられますか」「摂取したヨウ素は体外へ排出されるのですか」など質問がありました。

 講演後にあいさつしたパルシステム共済連の小沼正昭理事長は「私たちにまず求められていることは、起こってしまったことに対して人の健康や自然への影響をできる限り小さくすることです。科学的なデータにもいくつかの見解があるため、今後も様々な学びの機会を持ちながら、私たちにできることを考えたいと思います」とまとめました。

※KEKキャラバン
KEK(高エネルギー加速器研究機構)の研究者や職員を学校、各種団体等へ講師として派遣するプログラムです。加速器を用いた素粒子や物質・生命などの研究や、その研究を支える仕事を紹介します。





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