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掲載日:2011年2月15日

「スリランカ 森林再生プロジェクト 活動支援カンパ」活動報告
目標金額の1000万円を達成することができました
パルシステムでは利用ポイントの交換のひとつとして、2008年からスリランカ森林再生プロジェクトの活動支援カンパに取り組んでいます。組合員のみなさんから寄せられたカンパは3年間の合計で1037万6100円となり、目標金額の1000万円を達成することができました。ご協力ありがとうございました。進捗報告が届きましたので、ご紹介します。

■プロジェクト進捗報告が届きました

   「森林再生プロジェクト」は、パルシステムが、世界各国で活動している国際NGOプラン・ジャパンと提携し、パルシステム独自の国際支援活動としてスリランカで環境教育・森林再生を目指して取り組んでいるプロジェクトです。

 3年間で最後のポイント交換は、インターネット受注のみで30名から1万1000円のカンパが寄せられ、合計金額は1037万6100円となりました。ご協力ありがとうございました。

 お預かりしたカンパは、3カ年の計画の中で、分水地点管理、環境保護啓発活動、植林・森林管理、農業指導などさまざまな活動に使われていきます。



2011年2月
スリランカ 森林再生プロジェクト 進捗報告(2010年8月-2010年11月)


9月に入り、活動地域ではかなりの降水量に恵まれたため、貯水池の水量減少が緩和されました。しかし、10月になってからは雨がほとんど降らなかったため、活動地域の人々は稲作の開始時期を遅らせることにしました。スリランカでは、雨をもたらすモンスーンが2回あり、5月から8月までが島の南西から南、中央、西にかけて大雨が降るヤラ期、10月から1月にかけては北部や西部で大雨になるマハ期となっています。活動地域は島の北部にあたるため、例年10月に大雨が降り、9月に大量の雨が降ることはありませんでした。しかし、最近の気候変動の影響で、予期せぬ気象の変化が起こっています。このような天候の変化によって発生する洪水、旱魃、嵐に対処することは、貧困地域に暮らす住民にとって大変な困難が伴います。


森林管理活動

2010年7月に開始した、下草の伐採と雑草の除去は9月中旬に完了しました。森林保護局が各貯水地帯に植林された苗木の定着率を調査したところ、定着率は高い地域で80%、低い地域で48%、平均は66%でした。

植林活動の対象となった貯水地帯は、植林のための十分な場所があるかどうかで選定してきました。現在も、各貯水池帯で、まだ植林が可能な土地への植林を進めています。関係者は、今後の植林活動計画について話し合いを行い、空いている土地への継続的な植林活動、下草の伐採や除草作業の実施、実や葉などを多目的に利用できる作物の栽培促進とその苗木育成のサポート、家畜被害の把握、貯水地帯で伝統的な焼畑農業ではなく環境に配慮した農法を取り入れるようになった人々の行動変化などについて議論しました。

子どもクラブのメンバーは植林予定地の整地や家畜から木を守るなど、活動に積極的に参加しました。また、子どもたち主導でタマリンドやマルメロなど多目的に利用できる作物を栽培できるよう、森林局の担当者が種や土地の選定方法や苗の育て方など、子どもクラブに技術的なトレーニングを行いました。


上流の貯水池周辺地域で植林活動に参加する子どもクラブのメンバー

植林する苗木を準備する子どもたち



森林農業活動

2010年6月から7月の活動に引き続き、下流の水量減少や土壌浸食を抑えるため、上流地域で多年生作物であるカシューナッツやココヤシの栽培を進めました。ココヤシ栽培庁とカシューナッツ振興団の協力を得て、貯水地帯の住民に対してカシューナッツとココヤシ栽培トレーニングを行い、栽培する土地の選定や準備を終えました。トレーニングでは住民の多年生作物栽培の有効性への理解が進みました。その後、8,000本のカシューナッツが植えられました。また、常時土壌浸食が防げるよう、カシューナッツを栽培しない時には、ひよこ豆やトウモロコシなどを栽培し、また間作としてバナナやザクロ、ヤムイモも栽培しました。このような様々な種類の作物は、農作物の収穫量が少ない厳しい時期に、各家庭での食糧確保につながります。


子どもクラブによる活動

生物多様性と森林・野生生物の保護をテーマとした展覧会を行いました。子どもたちは、これまでに学んだ森林再生や環境保護について絵で発表しました。また、植林した地域などを示す2つの貯水地帯の模型を作りました。10月には、子どもクラブのメンバー51人と保護者4人が2つのグループに分かれ、専門家から貯水地帯の保護や水管理の実践的なトレーニングを受けました。


自作の絵を見せるエタカダ学校の生徒。1枚の絵を中央で2つの場面に区切り、左側に環境への配慮を怠った場合、右側に環境保護を行った場合の森の将来像を描きました。

みんなで協力して貯水地帯の模型を制作する子どもたち



完成した模型

貯水地帯や水管理の実践的なトレーニングの様子



トレーニングでは実際の気象観測器具を使って、気象に関する知識も習得しました。

蒸発計の使用法のデモンストレーションの様子




小学校におけるモデル庭園

モデル庭園の導入を検討していたパンディガマ小学校でも、新たにモデル庭園活動が始まりました。土地の整備や生垣作りを経て、一年生や多年生の薬草などを植えました。子どもたちは積極的に活動に参加し、モデル庭園活動が授業のひとつになるよう学校に要望を出しました。また、既にモデル庭園活動を行っているカダワス・ランベワ、エタウェラゴレワ、エタカダ、マハディウェワ、パラナ・ハルミレワ コミュニティの各小学校には、マンゴーの木が支給され、モデル庭園造りは順調に進んでいます。


家庭菜園

8月から9月にかけて既につぼみがついたマンゴーの木を、また10月から11月にかけてはカシューナッツの苗を各家庭に配布しました。現在、各家庭では菜園の大きさによって、5種から10種ほどの植物が植えられています。また、雨季の間、土壌浸食を避けるための堤防も作りました。



もっと知りたいスリランカ(14)「スリランカのお面」

スリランカの南西部海岸地域では、仮面舞踏劇が盛んに行われています。この舞踏劇では、色鮮やかなユニークな仮面が用いられます。もともと仮面は、悪魔祓いの儀式に用いられていました。スリランカ南部州のアンバランゴダは、スリランカ有数の仮面制作で知られています。ここには、仮面博物館があり、様々な仮面が展示されています。





【資料】

財団法人 日本フォスター・プラン協会(プラン・ジャパン)

プラン・ジャパンは、子どもとともに地域開発をすすめる国際NGOプラン(本部イギリス)の日本事務局として1983年に設立されました。宗教・政治に中立の立場をとり、現在17カ国で支援を募り、アジア・アフリカ・中南米の合計49の途上国において保健・医療、教育、住環境、生計、子どもの権利促進の5分野にわたる地域開発プロジェクトを展開。スリランカでは1981年から3つの地域で活動しています。




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