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掲載日:2009年10月1日

資源循環型農業と地域独自の文化を体験
「産地へ行こう。飼料米・雑穀の里岩手県軽米町ツアー」を開催しました
パルシステムでは9月19日(土)〜21日(月)の3日間、「産地へ行こう。飼料米・雑穀の里岩手県軽米町ツアー」を開催しました。農業と畜産、里山がつながって生産している取り組みや地域の独自文化について、体験を通じて学びました。

■「産地へ行こう。」ツアー

飼料米ほ場の前で記念撮影

 パルシステムでは、2009年度の「産地へ行こう。」ツアーを「100万人の食づくり」運動の一環として位置づけ、さまざまなツアーを企画していきます。命を育む食の生まれ故郷を訪ねる「体験」と「発見」を通して、産地生産者と生協組合員が「顔の見える関係」で信頼と交流を深め、産地で食べ物の大切さを実感します。2009年度はさまざまな形式で16のツアーを予定しています。


■お米のほ場見学と秋祭りに参加しました

 「産地へ行こう。」で軽米町を訪ねるのは、昨年に続き2回目となります。飼料米を育て循環型の農業に取り組む取り組みを学ぶとともに、町中がにぎわう秋祭り、そして収穫の時期を迎えた雑穀の収穫体験など、秋の軽米町を楽しむツアーです。

いっしょに山車を引かせてもらいました

 岩手県九戸郡軽米町は、岩手県の最北端にある人口約1万1千人、面積の8割が山林原野で占められる農林業が中心の町です。安心で安全な農林産物を生産しようと、地域資源循環型農業を推進しています。また、雑穀の里としても有名で、ツアーの1週間前には、全国雑穀サミットが行われたそうです。

 初日はまず、飼料米とエコ・チャレンジ米のほ場を見学しました。パルシステム連合会と取り組んでいる飼料米栽培は、休耕田や耕作放棄地の有効活用や、畜産由来の有機物の土壌還元といった地域の資源を利用した循環型農業の確立を目指し、2007年から始まりました。今年で3年目を迎え、作付面積が年々広がっています。ほ場を前に、低価格で取引される飼料米の現状や、特別栽培米である「いわてっこ」の栽培状況について、説明を聞きました。

 次に、軽米町の秋祭りへ参加しました。背の高い天狗の姿をした「猿田彦命」を先頭に、各地区の伝統芸能が披露され、おはやしとともに道幅いっぱいになるほど大きな山車が練り歩きました。衣装に身を包んだ子供たちの真剣な眼差しは、見る者を夢中にさせました。ツアー参加者の子どもたちには、上新町という地区の祭半てんを借り、山車を一緒に引かせていただき、祭り気分も盛りあがりました。


■雑穀の収穫体験では実った姿に驚きの声が

 2日目は、しいたけ原木の森林を見学に行きました。軽米町の原木が、きのこの栽培でおなじみの茨城県つくば市谷田部へ運ばれ、しいたけ栽培に利用されています。里山を守っていくための活動や、しいたけ原木の現状などについて説明がありました。伐採しないことだけが森林を守ることではなく、人が森林で必要な手を入れることで、森林と共生していくことの大切さを教わりました。

 続いてしいたけの植菌についての解説があり、舞茸の収穫を体験しました。山の散歩でもさまざまなきのこを見つけましたが、どれも食べることのできないきのこでした。子どもたちは、山の中にはさまざまな植物があることを再確認したようです。

 その後、軽米町歴史民俗資料館に行きました。軽米町では、鉄の生産や馬の生産が行われていたこと、、縄文土器も多数発掘されていることなど、歴史や文化について学びました。

アマランサスの収穫体験

 昼食には、郷土料理の「ひっつみ」づくりを体験しました。ひっつみは、生地を引っ張ってのばし、食べやすい大きさで、煮え立つ汁に入れていきます。できあがった「ひっつみ」と雑穀料理の弁当を食べた後、護穀婦人部会のみなさんから生地の作り方を教えてもらいました。「家族に美味しいものを食べさせたいと思ったら、少しくらい手間をかけてね」と郷土の味を教えてくれました。

 午後は、アマランサスとイナキビのほ場へ雑穀の収穫体験にでかけました。アマランサスは、背が高く、花のようにきれいな色をしていました。イナキビはスズメが大好きな雑穀とのことです。ふだんは小さな粒になった雑穀しか見たことがない参加者も多く、実際に生っている実をみて驚きの声があがっていました。生産者の方々は、除草剤などを使用しないので、夏の草取りが一番大変な作業とおっしゃっていました。


■循環型畜産の取り組みも学びました

エゴマ油のびん詰め体験

 最終日はまず、エゴマの畑を見学しました。エゴマは、古くから町内で栽培されてきたそうですが、雑草の繁茂を防ぎ、無農薬で栽培できるエゴマを、同じく無農薬で作る雑穀との輪作体系の確立にも役立つそうです。

 近年は、エゴマが健康によいとされ注目され、健康維持や遊休農地の利用としても有効であるとのことから、エゴマの会を発足させ、活動をしています。参加者はエゴマから油をしぼり出す様子を見学し、油を瓶に詰める体験をしました。

 昼食後は、鶏肉の生産者である十文字チキンカンパニーから、までっこ鶏協議会や会社の取り組みについて説明がありました。安全で安心な鶏肉の生産だけではなく、鶏ふんを地域に循環させている、循環型畜産の姿も知ることができ、このツアーで見てきた軽米町の農業が、畜産業ともつながっていることを改めて確認できました。

 参加した組合員のみなさんからは「地域によって食文化に違いがあって興味深かったです」「ぜいたくな食事とは何なのか、豊かな生活とは何なのかを考えさせられました」「食料自給率をあげる取り組みが、産地の活性化につながったらいいと思いました」などの感想をいただきました。


しいたけ栽培の原木を見せてもらいました

郷土料理のひっつみづくり

エゴマ畑のほ場見学






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