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掲載日:2009年9月30日

「バングラデシュ有機農業センター開設・運営プロジェクト」活動支援カンパに、ご協力をお願いいたします
パルシステムは、国際協力NGO ハンガー・フリー・ワールド(HFW)と協力し、バングラデシュの有機農業センターを開設し、運営するためのカンパに取り組んでいます。深刻な貧困と飢餓の問題を抱えるバングラデシュに有機農法を普及し、農家を支援するカンパに、みなさまのご協力をお願いいたします。

■バングラデシュ 有機農業研修センター建設プロジェクト

有機農業研修センター設立決定のセレモニーにて

 パルシステム連合会は、世界5カ国で活動しているNGOハンガー・フリー・ワールド(HFW)と提携し、「有機農業センター開設・運営プロジェクト」をパルシステム独自の国際支援活動として行っています。

 世界第3位の栄養不足人口を抱えるバングラデシュでは1960年代から近代農業が推進され、米などの生産量が増加したものの、大量に使われる化学肥料や農薬などの経費が農家の家計を圧迫しています。

 そのため、このプロジェクトでは貧しい農家が有機農業に取り組めるよう支援することによって、家計の負担を減らし、また、収穫した作物で人々の栄養状態を改善することを目指しています。

 組合員のみなさまにご協力いただいたポイント振替カンパ(2年間目標650万円、昨年実績228万円)から、バングラデシュ西部のイダ県カリガンジ郡に13カ村1万6000名を対象とした有機農業センターを開設し、運営を開始します。

 現在、センター建設に必要なレンガ、セメントなどの資材の調達はほぼ完了しました。バングラデシュ政府に提出した予算案の承認が得られ次第、建設作業を開始します。これより農業協同組合設立に向けて地域の住民と協議を始めます。


■「ポイント交換カンパ」は、10月2回企画で、お申し込みいただけます

 10月2回にも、組合員のみなさまが商品の購入などでためたポイントを振り替えていただく「ご利用ポイント交換」の方法で、「バングラデシュ有機農業センター開設・運営プロジェクト」の活動支援カンパに取り組みます。

 詳しくは、10月2回『パルシステム ポイントカタログ』(申込受付:10月5〜9日)の裏表紙にてご案内いたします。

 同回の注文用紙、オンラインパルサービス、コープ電話注文センターにてお申し込みいただけます。

 みなさまのご支援、ご協力よろしくお願いいたします。


■「バングラデシュ有機農業センター開設・運営プロジェクト」活動支援カンパ

【お申し込み企画回】

  10月2回 11月2回
注文用紙(OCR)  
オンラインパルサービス(インターネット)
コープ電話注文センター(電話・FAX)  

● 申込番号 190993

● 1ポイントを1円と換算して、一口(=100ポイント)単位でのお申し込みとなります。

● 「インターネット」の場合は「注文内容確認画面」の「ポイント使用お申し込み」よりご入力してください。


バングラデシュ 有機農業センター開設・運営プロジェクト 進捗状況報告 2009年9月


1.有機農業センター予定地に350本の植林を行いました

7月に、有機農業センター予定地に350本の樹を植えました。50本のニームと、150本のココナッツ、150本の檳榔樹 (びんろうじゅ)です。

ニームは殺菌効果の高い薬樹で、バングラデシュなどでは伝統医療に用いられてきました。有機農業センターでは、植物性農薬に利用するほか、貧しくて病院に行けない人々の治療にも役立てていきます。ココナッツは、実を食べることで栄養改善につながります。また檳榔樹は、ヤシの木に似た高木で、毎年襲来するサイクロンなどの風雨から家屋を守ります。有機農業センターでも作物と建物を守ってくれるでしょう。

有機農業センターでは、引き続き植林を行っていきます。特に、マンゴーやパパイヤの果樹を重点的に植え、栄養改善に役立てます。また、育苗所を設置して、地域の人々に果樹や薬樹の苗木を安価に提供する予定です。植林によって地域の環境が保全されるほか、高価で買えなかった果樹や薬樹の苗木が入手できるようになり、貧しい家庭の栄養改善や医療費の削減にも役立ちます。

2.建設工事を開始するため、電力の確保が最優先

センター建設のための建築資材の購入は、ほぼ完了しました。しかし、工事を開始するためには、まず電力を確保する必要があります。HFWでは、6月から7月にかけて政府の電力供給を管轄する部署と連絡を取りながら、有機農業センターに電気を引く申請をしました。申請の結果、その必要性が認められて有機農業センターへの電力供給は最優先事項とされました。今後、政府担当官がセンター建設予定地を視察し、電線が設置されます。順調にいけば、9月下旬頃には、電気が引かれることになります。

3.貧しい家庭を救い、地域を変える有機農業

堆肥をつくるシャノバーンさん

持続可能な農業に関する情報発信源となる有機農業センター。建設と並行して啓発イベントや研修を行っています。国を挙げて近代農法が導入された後、化学肥料や農薬を使って高収量の品種を育てることが“発展した農業”だという認識がバングラデシュでは一般的となり、地域の資源を活かした有機農業への理解は、まだ定着していません。しかし、有機農業を通じて、苦しい農家の生活が大きく変化した例が現れはじめました。

シャノバーンさんは、3人の子どもを育てる主婦で、夫は日雇いの農家でした。僅かな収入しかなく、毎日仕事が

シャノバーンさんの作ったお米

あるとも限りません。貧しさゆえに家族が食べていくのは難しく、自分も何かしなければと考えていました。夫を説得して貯金をし、3年かけて2005年にやっと土地を購入しました。しかし、化学肥料は高価で、収穫してもわずかな利益しか残らず、生活は良くなりませんでした。そんな時、HFWが支援する村の女性グループ、ウィメン・エンディング・ハンガーのミーティングで、身近な材料で自分でつくれるたい肥のことを知りました。さっそく、HFWが提供する研修を受けて2008年1月にたい肥づくりを開始。ところが、彼女がたい肥を使うと、たい肥について理解のなかった近所の人は、「自分の畑に毒をまいている」と言いました。しかしHFWの研修で、“長い間化学肥料を使ってきた土が元気になるまで時間が必要”と学んでいたシャノバーンさんは、“化学肥料は絶対に使わない”と心に決めていました。自分が住むカリガンジ郡に有機農業センターが建設されることも、有機農業を続ける心の支えになっていました。

シャノバーンさんの生育している稲

収穫の時期を迎えると、彼女の稲は近代農法で育つ他の農家の稲と遜色なく実り、収穫量もほぼ同量でした。でも、化学肥料を購入しなかった分、収入は多くなりました。さらに、彼女の成功を見て有機農業を始めようとする農家に、余ったたい肥を売ることになり、農業以外の収入源を得ました。今では、家族5人が1日3回の食事ができます。「私は貧しい家の平凡な主婦でした。以前は、有機農業を通して自分の生活がこんなにも変化し、他の農家のお手本になるとは思ってもみませんでした。周りの農家にも化学肥料を使うのを止めて、たい肥を使うように勧めています。有機農業センターができれば、村の人たちも有機農業の意義や手法をより実践的に学べるようになります。いつか村中の農家が有機農業を実践してくれることを願っています」とシャノバーンさんは喜びの声を寄せてくれました。

4.その他
  • 土地の購入(172坪)
  • ムンディア村の女性6名を対象に栄養調査を実施
  • HFW職員による訪問 週1回
  • 女性の協同組合ウィメン・エンディング・ハンガーの会合を週1回開催

■今後の予定

  • 残る758坪の用地購入のための継続交渉
  • 囲いの設置と土地の整備
  • 植林
  • センターの建設を開始
  • 電気の確保
  • 地域の農業協同組合設立に向けて住民と協議

【資料】

特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールド(HFW)(新しいウィンドウで開きます)

飢餓のない世界を創るため活動する国際協力NGO HFWは、日本に本部を置き、バングラデシュ、ベナン、ウガンダに支部があるほか、ブルキナファソ準支部、青少年組織ユース・エンディング・ハンガーのネットワークを含む5カ国で活動しています。開発途上国では、さまざまな分野で成果をもたらす開発事業を、世界中においては飢餓を自分自身の課題として考え、行動することを呼びかける啓発事業を実施しています。 


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