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「食と農セミナー・2004」第1回セミナーを開催しました 目次に戻る

「食と農セミナー・2004」第1回セミナーの模様 首都圏コープ事業連合の会員生協と生産者団体と構成される「首都圏コープ生産者・消費者協議会」は、7月22日(木)、東京都文京区の全林野会館において「食と農セミナー・2004」第1回セミナーを開催しました。当日は、パルシステムの全国の産地から生産者50名、生協組合員ら59名が参加しました。

 「首都圏コープ生産者・消費者協議会」は、生協の産直活動の課題を恒常的に、生産者と消費者双方の努力によって解決していく場として、1989年2月に設立され、今日まで、農法研究や実験栽培など、生産者・消費者双方が関わって、さまざまな取り組みを進めてきました。

 今年度1回目となる本セミナーでは、第 I 部に、米沢郷牧場代表の伊藤幸吉氏(生消協幹事)と茨城大学農学部教授の中島紀一氏(生消協顧問)を講師に招き、抗生物質等との関連で指摘されている「耐性菌」について消費者、生産者で共に学びました。
 伊藤さんは「畜産現場と生活の中の耐性菌」と題して、耐性菌について報道されたVTRをもとにお話いただきました。VTRを通して、抗生物質が、医療用で使われる約2倍もの量が農業用に使われていることや、幼児を中心に病院以外でも耐性菌の一種MRSAに感染が広がっていることを学びました。伊藤さんは、「米沢郷牧場は首都圏コープと取引をはじめたときから24年間抗生物質を使わずにやってこれました。これは買い支えてくれた組合員や生協のおかげです。耐性菌の保菌者になると薬が効かなくなり、治療ができなくなる。子どもたちが危険なので、今後各会員生協で話をしていきたい」と語りました。
 中島さんは、「食の危機、農の危機そして社会の危機」と題してご講演いただきました。伊藤さんのお話を受けて、「耐性菌はいまや病院ではなく、食べ物の現場で起きているという衝撃的な事実があります。農薬で使われる殺菌剤の代替として抗生物質が使われ始めているなど、抗生物質の使用は増加しています」と、抗生物質が広く使われていることを紹介しました。また、「食べ物そのものは命です。人間は命と命の連鎖の中で生きているのです。食べ物は健康を作っている、健康が健康を作り、つまり自然界は健康によって支えられているのです。ところが今、BSEや鶏インフルエンザのように、食べ物の命そのものがおかしくなっている。世の中の歩む道筋を本格的に変えていかなければ根本的な解決はありません。まさにこの会の取り組みのように、消費者は生産者を理解し、生産者は自分の作るものが製品ではなく食べ物であることを自覚する必要があります。生産者と消費者が交流しお互いが協力していきましょう」と述べました。

 第 II 部では、「これからの農業を担う青年農業者と“一緒にしたいこと!期待すること!”」をテーマに青年農業者の皆さんと消費者とで交流を行いました。世代交代の話で会場は大いに盛り上がり、生産者と消費者の交流を深めた一日となりました。

資料

■首都圏コープ生産者・消費者協議会

首都圏コープ生産者・消費者協議会(略称・生消協)は、首都圏コープ事業連合の会員ならびに農畜産物を供給する生産者が「生活者」として双方の経験や情報の交流を通して、「地域環境の安全」と「生産者と消費者の豊かなくらし」づくりをめざした生産者と消費者が自主的に活動する場です。

生消協の中には、果樹・野菜・畜産・鶏卵・米・消費者部会の6専門部会があり、部会ごとに生産自主基準と最優先禁止農薬を設定し、品質向上に向けた農法研究や実験栽培、先進産地の視察や学習会等に取り組んでいます。

また、生産地ごとに、地域環境をトータルに保全する農業(地域資源の有効利用)の確立をめざしています。さらに、産直の柱である食べる人と作る人との相互理解・交流の場づくりを、夏のファームステイ、ミニキャンプ、体験交流をはじめとした取り組みや、会員生協との共催による産直連続講座を行っています。

設立:1989年2月
参加:生産者、生協、賛助団体など112団体
代表幹事:清水清也(JAささかみ 代表理事組合長)

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