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群馬県で野菜くらぶ公開確認会を開催しました 目次に戻る

 首都圏コープ事業連合は11月20日・21日の両日、群馬県において首都圏コープグループ向けの葉物野菜ほかを生産している「野菜くらぶ」公開確認会を開催しました。

 20日午後、会場となった月夜野町の「月夜野カルチャーセンター」には、(株)野菜くらぶ生産者、首都圏コープグループの組合員・役職員はじめ、地元昭和村など行政関係者、他産地の生産者、各地の生協関係者など150名が参加しました。

 首都圏コープ事業連合では、1999年より、食の安全の確保と環境保全型農業の推進に向け、生協組合員が文字通り安心できる農産物づくりをすすめるものとして、産地での栽培や生産履歴を生協組合員と生産者が一緒になって、公開の場で確認しあう「公開確認会」を全国ですすめています。今回の確認会は今年度7回目、これまでの公開確認会としては36ヶ所目の開催となりました。

 (株)野菜くらぶは、「みんなに喜ばれる農業をしよう」など4つの目標(注1.「経営理念」)をもって1992年に有機野菜生産グループ「昭和野菜くらぶ」として発足し、1996年に「有限会社 野菜くらぶ」を創立、昨年1月に現在の株式会社組織に発展してきました。首都圏コープグループ向けには、1998年からキャベツ、レタス、ほうれん草、小松菜などをはじめとした野菜生産地の一つとなっています。

 公開確認会の受け入れ側を代表して挨拶に立った(株)野菜くらぶの澤浦彰治代表は、「創業から11年、首都圏コープとの産直も5年を経過して、人間的にも組織的にも生産、流通の技術的な向上をしてきたことを確信しています。この公開確認会を通して食がこれからどういう方向に進むか、一人ひとりが確認できれば」と公開確認会に寄せる期待を述べました。

 生協組合員を代表して、ドゥコープ組合員理事の斎藤真弓さんは、「ふだん、とても葉に力があってすーっと伸びたほうれん草をいただいており、今回の公開確認会の報告を子どもたちも楽しみにしています。実際に生産者の皆さんと話し、畑まで確認できることが楽しみです。買い支えるだけでなく、この公開確認会で見た情報や経験を生協に戻って組合員に伝えたい」と挨拶しました。

 公開確認会初日の20日は、野菜くらぶから書類に基づいて産地の理念とこれまでの歩み、野菜くらぶの組織と現在の概要、栽培基準、栽培管理の方法、現在の会の取り組みなどがスライドを使って説明され、監査人と参加した会場の生協組合員から次々に質問が出されるなど活発な質疑が行なわれました。
 神奈川からの参加者は、「今年のような天候不順でどうしても農薬を使用しなければならない場合もあるでしょうが、出荷先の基準に適合していることの最終的なチェックはどうされているか」、東京の参加者からは、「殺虫剤、殺菌剤の飛散防止策は」など、消費者の関心の高い安全確保面からの質問が出され応答が行なわれました。
 また、今回の公開確認会に参加した千葉大学園芸学部の斎藤 修教授は、「公開確認会の取り組みは、産地サイドとして(生産・流通の管理に向けた)次のステップが踏み易くなり、消費者サイドもプラスだが生産者にとってプラスの試み」と語り、加工のシステムやトレーサビリティーなど、現在の野菜くらぶの持つ特長を次の革新に向かってどうつなぐかと今後の課題にふれました。

 二日目となった21日は、前夜の雨がきれいに晴れ上がるなか、赤城高原に広がるほうれん草やブロッコリーなどの特別栽培の圃場の確認を行なったほか、生産者でつくる農業生産法人「グリーンリーフ(株)」の蒟蒻工場での首都圏コープ「ふーどのこんにゃく」製造ラインの模様や、間もなく稼動する、竣工したばかりのハセップ(HACCP)の考え方を取り入れた漬物工場施設を見学し、公開確認会のまとめを行いました。

 今回の野菜くらぶ公開確認会では、首都圏コープグループの独自基準に基づく特別栽培「エコチャレンジ」(注2)野菜の生産、加工の現場を参加者でつぶさに確認したほか、野菜くらぶの品質・生産管理、栽培基準、出荷基準、栽培管理とトレーサビリティーの確保が実際にどう行われているかを確認することができました。
 いま、農業を取り巻く環境が大きく変ろうとしているなかで開催された今回の公開確認会では、農業生産者自身による企業形態(株式会社)を採りながら、農業技術の向上や次代を担う農業就業者育成プログラムなど農業の自立に向けた積極的な取り組みとしても、産地の新しい息吹を感じるものとなりました。


首都圏コープグループの公開確認会
 首都圏コープ事業連合では、1999年より、食の安全を確保し、環境保全型農業の推進に向け、生協組合員が文字通り安心できる農産物づくりをすすめるものとして、産地での栽培や生産履歴を生協組合員と生産者が一緒になって、公開の場で確認しあう「公開確認会」を全国ですすめています。これまで全国35の産直産地で実施し、今回の確認会が36ヶ所目の開催となりました。
 公開確認会を契機として、産地では内部の栽培管理体制を整え、農法のレベルアップを実行するものとして、また消費者は産地の農薬削減に向けた取り組み努力をきちんと評価し、産直関係の絆をお互いにより強いものにしてきました。首都圏コープ事業連合は、2003年度事業活動方針の第一に安心・安全な商品を組合員にお届けすることを掲げ、食の安全確保に全力で取り組んでいます。商品が基準どおりに、組合員と約束した中身でつくられているかどうかを管理し、透明性を持って組合員にその内容を公表することに全力を注いでいます。

注1.「野菜くらぶ」の経営理念
・みんなに喜ばれる農業をしよう
・お客様の豊かさと幸福に貢献しよう
・環境を大切にした農業をしよう
・次世代につなぐ農業をしよう

注2.「エコチャレンジ」
 出荷予定産地・生産者のすべてがパルシステムが定めた優先排除農薬や問題農薬を排除し、さらに除草剤や土壌くん蒸剤を排除した農産物や、天敵や生物資材の導入により殺虫剤・殺菌剤の使用量を削減した農産物に付けられる、首都圏コープ事業連合の自主基準に基づいた特別栽培商品の呼称です。

*「野菜くらぶ」についてさらに詳しく知りたい方は
野菜くらぶホームページ http://www.yasaiclub.co.jp/ をぜひご覧ください。

「野菜くらぶ」公開確認会(2003.11.20−21日)


生産者・消費者ほか150名が参加して月夜野町「月夜野コミュニティセンター」で開かれた公開確認会


公開された圃場管理、栽培管理記録などの書類に熱心に見入る参加者


受け入れ産地を代表して挨拶する野菜くらぶの澤浦代表は「食がどういう方向に進むか、一人ひとりが確認できる機会になれば」と豊富を述べました。


参加組合員を代表してドゥコープ齋藤真弓さんは「生産者の皆さんと実際に話し、畑まで確認できることを楽しみにしています」と挨拶しました。


「野菜くらぶが幅広い組織であることに改めて感動しました。安心・安全な野菜づくりに今後も更なる研鑚を積み、前進を続けていただきたい」とご来賓の地元昭和村高橋助役より励ましの言葉をいただきました。


ご来賓の昭和村議会 澤浦誉由副議長は「これからも農で生きるなか、輸入野菜や農産物の低迷のなか、顔の見える農業の大切さが一筋の道筋として見えたのではないでしょうか。生消がより強い絆で結ばれることを祈念します」と述べました。


産地からの説明のあと行なわれた質疑では、会場の監査人席から消費者、生産者それぞれの立場で質問が出されました。


監査人から出された質疑に答える野菜くらぶの澤浦代表。


赤城山の広びろとした裾野を利用した農地に広がる野菜くらぶの圃場。特別栽培のほうれん草がつくられています。


生産者の案内で圃場の確認をする参加者。


ほうれん草の圃場では、参加した組合員が生産者に熱心に質問していました。


ブロッコリーの圃場では、農業資材として使われている成分解性マルチシートなど、野菜くらぶの環境保全型農業の取り組みにも関心が集まりました。