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庄内産直ネットワーク公開確認会を開催しました 目次に戻る

 首都圏コープ事業連合は、7月17日・18日の両日、山形県東田川郡三川町において、「庄内産直ネットワーク公開確認会」を開催しました。今年度は5月に行った北海道・薄農場での確認会に続いて二回目、首都圏コープ事業連合の公開確認会としては全国で31番目の確認会となりました。

 17日、会場となった三川町の「菜の花荘ふれあい館」には、今回の公開確認会の受け入れ産地である庄内産直ネットワークのJA庄内たがわ、農事組合法人庄内協同ファームの生産者、首都圏コープ事業連合と会員生協役職員、生協組合員、地元行政関係者、他産地の関係者など150名が集まりました。
 今回の公開確認会の受け入れ側を代表し挨拶に立ったJA庄内たがわ代表理事常務の黒井徳雄さんは、「昨年12月発表された米改革政策大綱により、今後、農業が大きく変化して行こうとしています。産地として、米を含めどう対応を図っていくか問われるなか、さらに安全・安心が強く求められています。産地は消費者の求める「安全・安心・良食味」の米づくりに努め、消費地では生産者の姿が思い浮かばれることで、生産者・消費者が一体となって日本の農業を考えて行きたい」と力強く挨拶しました。
 同じく受け入れ側として庄内協同ファーム代表の佐藤清夫さんは、「JAと庄内協同ファームが一緒になっての庄内産直ネットワークの確認会は初めての取り組みであり、忌憚のない意見を出していただきたい」と受け入れ挨拶しました。
 また来賓としてご出席いただいた、地元三川町の阿部 誠町長より「昨今の安全・安心への要望のなかで、自然の恵みをどう感受できるか、やはり人と人との信頼関係が基本にあるのではないでしょうか、消費者からどのように産地が評価されるかが問われています」と挨拶をいただきました。

 公開確認会は、JA庄内たがわと庄内協同ファームからそれぞれ、産地の理念、組織概要、栽培基準及び管理、現在の取り組みがプレゼンテーションされ、熱心な質疑応答が行われました。
 JA庄内たがわでは、一般の慣行栽培米についても優先排除農薬の取り組みを行い、地域全体に広げていること、昨年の無登録農薬問題以降、生産者と栽培協定書を結び、法令を遵守した取り組みの徹底を図っていること、庄内協同ファームでは「豊かな自然環境を大切に、安全とおいしさを求めて」の理念の下、有機認証を取得し、作業日誌の記帳会の取り組みや定期的に圃場巡回を行っているほか、作業日誌についてはホームページでも公開し、「自分たちのつくった作物をどういう根拠で表せるか」(佐藤代表)、情報公開についても積極的にすすめていることが発表されました。

 今回の公開確認会では、現在の農業、米づくりの課題として、いくつかの課題も提起されました。
 農薬削減の取り組みの一方で、イネミズゾウムシやカメムシにどう対処していくか、減農薬減化学肥料の取り組みでは、地域全体での取り組みとしてどう広げていくか、水質汚濁を介したカドミウムなどによる土壌汚染が注目されるなか、生産地と消費者でどう取り組んでいくかなどが意見として出されました。

 二日目となった18日は朝早くから、JA庄内たがわと庄内協同ファームの有機栽培米「コシヒカリ」、減農薬減化学肥料米「はえぬき」の圃場や低温倉庫、生協組合員に好評の「まるもち」を製造する庄内協同ファームのJAS有機餅工場など生産施設を見学した後、公開確認会のまとめを行いました。

庄内産直ネットワーク公開確認会(2003.7.17−18)資料

首都圏コープグループの公開確認会
首都圏コープ事業連合の環境保全型農業推進会議の主催で1999年から行ってきました。
公開確認会は、農畜産物の安全性について、生産者と消費者が一緒に確認するものとして、首都圏コープ事業連合の農薬削減プログラムの一環として始まったものです。これまでに全国30産地で行われてきました。
(1)書類審査、(2)有機栽培・減農薬栽培等の生産管理体制の審査、(3)有機農産物と他の農産物の混入がないかなどの出荷・流通審査、(4)圃場の確認などを、生産者と消費者が一緒に行うものとして注目いただいています。

庄内産直ネットワーク
庄内産直ネットワークは、JA庄内たがわと農事組合法人庄内協同ファーム及び両者の米生産者で組織する庄内ふーど米生産者協議会の三団体で本年3月に設立されました。 首都圏コープグループの生協組合員との産直交流活動を担うと共に、持続可能な環境保全を指向する地域農業を消費者と一緒に再構築することを目的とし、環境保全・循環をめざす農法の調査研究、首都圏コープグループの生協組合員との産直交流活動、品質・安全管理に関する分析調査と情報開示などの活動に取り組んでいます。
生産者・消費者150名が参加して開かれた公開確認会。たくさんの地元生産者の参加が印象的でした(17日三川町・ふれあい館にて)
会場に設けられた資料コーナーで、用意された生産履歴に関わる資料に食い入るように目を通す参加者。
二日目の18日は朝から三川町の圃場を見学。有機米、減農薬・減化学肥料米の圃場を熱心に視察しました。
JA庄内たがわの低温貯蔵倉庫では、玄米の貯蔵管理の模様を確認しました(18日)
家庭で排出される生ごみから堆肥の生産を行なっている立川町の堆肥センター。地域ぐるみで資源循環に取り組む姿を感じとりました(18日)
立川町はシベリアからの風が吹き寄せる風の町としても知られています。田園に広がる風を受けて、風力発電のタービンが勢いよく回ります。