2003,5,21(TEL.03-3383-7800 FAX.03-3383-7840 発行責任者/名和 三次保)
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まだ島に帰る状況ではない!でもその日まで頑張ろう!
第6回三宅島島民ふれあい集会報告
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避難生活は2年8ヶ月を迎えました
三宅島島民のみなさんの避難生活は2年8ヶ月目を迎えました。島民の皆さんはもちろん、支援する私たちも一日も早い帰島を願って、いつも「これが最後のふれあい集会になってほしい」と願って集会を終えるのですが、6回目を迎えてしまいました。
しかし、日本の災害史上前例のない、長期にわたる困難な避難生活を送られている島民のみなさんは、今回も都内各地や近県からこの集会に参加されました。年に2回、一同に会し再会を喜び合い、励ましあう日が島民ふれあい集会だからです。
第6回目のふれあい集会は、5月18日(日)の午前10時30分から午後4時まで、港区の芝浦小学校で開催され、940人の島民の皆さんが参加しました。
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三宅島の現状
この日「三宅島火山ガスに関する検討会」による報告がありました。報告によりますと、二酸化硫黄の放出量は昨年夏には1日あたり4千〜1万数千トン程度あったものが、この数ヶ月は月に3千トン〜1万トンと大局的に低下を続けているとのことです。二酸化硫黄は最盛期には10ppmを超える値が観測されていましたが、最近は5ppmを超えることはほとんどないそうです。しかし、火口から近い山腹では20ppmを超える値が観測され、また島の東部では高い値が観測されています。
環境基準では日平均値0.04ppmですが、島の東側ではこの基準を超える日の割合が1年間に40%〜57%と高く、比較的濃度の低い三宅支庁観測点においても7%程度あり、いずれの観測点も環境基準に達していません。
検討会は「三宅島では二酸化硫黄だけでなく、土石流などの危険性があり、活動する火山と共生していくためには、それなりの危険を伴うことを十分に認識する必要がある。現時点では直ちに帰島して通常の生活ができる状況にないと考えられるが、今後、住民とのリスクコミュニケーションや安全確保対策を着実に推進しながら、いつどのように帰島できるかについて、透明性の高い意思決定過程により合意形成が図られることを期待したい」と結論づけています。
東京都生協連は今後も会員生協の皆さんとともに継続して支援していきます。
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滞在型帰島事業
現在、三宅村では4泊5日(船中1泊)の滞在型帰宅事業を開始しています。これは島民の強い要望に基づいて、国や東京都が災害対策事業の一環として島内に脱硫装置を設置した「クリーンハウス」を建設し、島民の滞在型帰宅が実現したものです。三宅村より資料の提供を受けましたので、報告します。
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三池港に到着した島民のみなさん |
「クリーンハウス」 |
東京都生協連は「島民ふれあいテント」を設営、ふれあいの場を提供しました
東京都生協連は例年のように、会員生協の協力を得て、校庭の一角に「ふれあいテント」を設営し、島民の皆さんの交流や休息の場を提供しました。今回はコープとうきょうから菓子パンと紅茶セットの提供がありました。また、当日は全労済東京都本部の職員25名や会員生協の組合員や職員15名がボランティアとして参加し、会場設営や運営に協力しました。
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東京都生協連の「ふれあいテント」の中で再会を喜び合い、交流される島民のみなさん |