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台風21号・青果、米および畜産産地の被害情報の報告、および今後の供給見通しについて 目次に戻る

2002年10月3日
生活協同組合連合会
首都圏コープ事業連合

 台風21号の発生により各地で被害がでています。10月の台風ですので、千葉、茨城の産地では、収穫期の野菜から播種、定植したばかりの野菜まで冠水や土砂の流入、倒伏など多岐の品目にわたって被害がでています。また、ハウスなどの倒壊が目立つのが今回の被害の特徴です。
 産地では、現在、必死に被害の復旧にあたっています。取り急ぎ10月3日段階で各産地からよせられた状況を以下の通りお知らせいたします。


青果部門
千葉県
佐原農産物供給センター
■被害の詳細
テレビなどで報道された、電線の鉄塔などが倒壊した地域、瞬間に風速50mを越す暴風雨が産地をおそいました。
多くの畑で冠水、路地野菜でほうれん草、小松菜、大根、キャベツ、レタス、ねぎなどで被害が多発。
ねぎ、きゅうり、レタス、ほうれん草、小松菜などが5〜7割の部分が出荷不能に。
ブロッコリー、かぶ、里芋、ごぼうなどが3〜4割の部分が出荷不能。

■主な品目の状況

ねぎ 全て倒伏し今後収穫されるもの全てが折れの跡がでる。
レタス 定植されたばかりの苗が全て被害にあい、12月出荷のレタスができるかどうか分からない。
レタス、小松菜 12月初旬出荷分で半減、12月以降についてはこれから播種します。
里芋、人参、ごぼう 葉の痛みがひどく収量が3割程度減。
かぶ 葉の痛みがひどく、洗うと葉が折れてしまう状態。
きゅうり 400坪のハウスが倒壊して全滅。
キャベツ 東庄地区で塩害の発生がある。
いちご 苗の定植段階でハウスの倒壊、破損が発生。

生産者から寄せられたお便り
「家の屋根が吹っ飛んでしまったので、大パニック(といってもベランダの屋根のみですが)そして次つぎと崩れ落ちてくる瓦の音と停電の暗闇と台風の風音で怖がる子ども達ともうとても恐怖の一晩でした。でも今日の出荷はとにかくしなくちゃと未だ全部の畑を見回りに行けない状態です。「こんな台風は初めてだ!」と祖父ちゃんもいうほどすごい台風でした。育苗用、お芋の貯蔵用のハウス、物置兼用のハウスが全てつぶれてしまい、車庫兼物置の小屋も屋根がふっとんでしまったりで今日は片づけに終わってしまいそうです。昨夜ほど電気のありがたさとロウソクに感謝した日はなかったのでは?」

農事組合法人 和郷園
佐原と同様に大きな被害を受けた、長時間にわたって停電となり電話連絡も困難な状態。

■主な被害品目

大根、キャベツ ほぼ全滅。特に銚子地区は塩害により全部枯れてしまう状態。
きゅうり、にらなど ハウスが倒壊しており、にらは10月は出荷0になってします。きゅうりも1,2月の成育遅れは必至。

農事組合法人 有機農業菱田の会(ふーどの有機ボックス産地)
葉物中心の栽培のため、冠水や土砂の流入により10月いっぱいほぼ出荷できない状況です。ねぎ、ピーマン、つるむらさき、葉物類が10月いっぱい出荷不能になる。

サンドファーム旭
定植したばかりのキュウリのハウス300坪が倒壊。収穫中のトマトのハウス500坪も倒壊。 今後、キュウリの出荷は2〜3割減。またミニトマトも1〜2割減。

JAちばみどり海上支所
定植した大根、レタス、白菜が塩害で年内出荷が不可能。首都圏コープ向けに作付けしたミニ白菜についてもほぼ全滅。年内出荷のブロッコリーのつぼみが吹き飛ばされてほぼ全滅。

農事組合法人 孫悟空
ブロッコリー、春菊の苗が全滅、パセリが塩をかぶって塩害により全滅(路地)。また銚子地区のキャベツ、大根で塩害の被害で出荷不能となる。
ミニトマト、きゅうりのハウス全壊があり1,2ヶ月の成育遅れとなる。

(有)八街産直会
トマト、ミニトマト等の施設の全壊、半壊が発生。また、ほうれん草、小松菜、ねぎなどの路地野菜が暴風雨の被害を大きくうける。
収穫ピークを迎えるトマト、ミニトマトは約5割減の被害。施設で6棟のハウスが全壊、また半壊ハウス約30名の生産者が被害をうける。

茨城県
茨城産直センター
茨城町支部を台風が直撃、トマト、小松菜などのハウスで大きな被害をうける。

小松菜、ルッコラーなど ハウスが倒壊。3割減に。
いんげん ほぼ出荷不能にある。

生産者から寄せられたお便り
「我が家は牛舎につながっている堆肥舎の屋根が吹き飛ばされて裏のサツマイモ畑に飛び散ってしまいました。100坪近い堆肥舎の半分以上がなくなってしまいましたが今日は屋根のかたづけまで手が回りませんでした。大小合わせて70本ある雨よけハウスのうち11本のシートが飛ばされたり大きな穴があいたりしてしまいました。夕べは、台風の中、ハウスを見回っていましたが、とても歩ける状態ではなかったのであきらめて様子を見ていました。ぱ〜んという大きな音がしたので行って見たら、もう、3本のハウスのシートが切れていました。すぐ隣のハウスが波打って鉄骨がゆがんできたので急いでシートを鎌で切ってしまいました。そうすることでハウスの骨組みを守れるわけです。
その後、益々風雨が強くなり、見てる間にシートが破れ、今朝、見て回ったら11本のハウスに被害がありました。今日1日修理や片付け、新しいシートの発注と・・・・疲れました。本通りにするまでの金額、日数、考えたら溜息ばかりです。でも、昼には来週出荷分の注文が入り、、、、落ち込んではいられません。
あしたもたくさん仕事が待っています。」

JAつくば市谷田部産直部会
ねぎ これから収穫の最盛期をむかえるが、暴風雨で折れてしまい4〜5割の圃場は皆無。
なす 枝が折れたり、倒伏により、収穫量は5割減。
小松菜 暴風雨でとばされ、キナリ専門店用に作付けした「みすぎ」が全滅に。
ピーマン 3割から4割減。

つくば有機農法研究会
ねぎ 地上部が風で押されて裂けている。5割減。
人参 地上部の葉が吹き飛ばされている。今後の成育に障害が発生する。
大根 人参同様に地上部の葉が吹き飛ばされている。
ブロッコリー、キャベツ 暴風雨により出荷量は半分くらいに。

東北方面
山形の産地で、ラフランス、りんごの被害が大きい。
青森ではりんごの被害は少ない。

天童道満果実同志会
強風でラフランス、りんごが落下したり、倒木や枝の折れが多数発生。ラフランスで4〜6割の被害。りんごで2〜3割の被害。落下したりんごの処理に苦慮する。近年にない大きな被害。

米沢郷牧場
りんごやラフランスの落下や倒木が多発、りんごやラフランスの落下は1〜2割程度のこと。

■今後の青果供給での予想

小松菜、ナス、にら、パセリ 壊滅的です。
ねぎ、ほうれん草、キュウリ、ブロッコリー、ルッコッラー、なす、ピーマンなど 大幅に収穫量が減ってしまいます。1/2以上の収穫量減。
キャベツ、レタス、トマト、ミニトマト、大根、春菊など 2〜3割減です。
りんご、ラフランス 品薄となります。

以下の商品は多少外見が悪くなりますがご了承ください。
ねぎ 折れの跡がついています。
なす すれ傷が発生しています。
レタス、キャベツ 外葉が傷ついていたり、場合によっては向いて出荷します。
大根、かぶ 葉の部分が折れたり、場合によっては葉を切って出荷します。


米部門
JAつくば市谷田部
被害なし。収穫率約90%、ふーどが残っており、倒伏しているが、影響なし。

JAみどりの(宮城)
被害なし。収穫率約30%、今後は田んぼに水が残り、倒伏したササニシキの、穂発芽が心配。

JAいわて花巻
被害なし。収穫率約30%。

JA常盤村(青森)
被害なし。収穫率約5%。

JAふらの(北海道)
通過中。雨風は少ない。

■今後の米供給での予想
影響なし。


畜産
鶏生産者
北浦しゃも農場
被害あり。
被害状況(生産者3名のうち2名被害)

下河辺農場
8棟ある内、全壊1棟、半壊1棟、被害坪数60坪。肥育日数が85日のしゃもが1,200羽おり、その内100羽位が行方不明・羽折れ、傷、うっ血が出そうな物を含め合計約200羽が被害となりました。被害の無かった1,000羽については、鶏舎がない為、至急屠鳥せざるを得ない状況です。

川崎農場
4棟ある内、全壊1棟、半壊1棟、被害坪数50坪。出荷後で次の入雛を待ち受けていた為、成鶏での被害はないが、鶏舎がない為、入雛が出来ない状況です。現状からするとKinari企画10月5回の地鶏屋で、当面企画を見送る可能性が出ています。

までっこチキン
被害なし。

米沢郷牧場
被害なし。

豚肉産地
首都圏とんトン協議会
被害一部あり。
千葉の生産者2農場で被害ありました。平野さん堆肥舎の屋根半壊。北見さん堆肥舎のハウス全壊。神奈川の生産者は被害ありません。

山形コープ豚
被害はごく軽微。

ポークランド
農場施設被害なし。

牛肉産地
米沢郷牧場
被害なし。

薄牧場
農場施設被害特になし。薄F1農場も被害なし。

こんせん牛
北海道地方の地域によっては昨日午後まで暴風圏であったため、現在調査中です。

ノーザンびーふ産直協議会
調査中。

■今後の供給での予想
地鶏しゃも被害が深刻なため、11月以降大幅な企画の見直しを実施します。他については、影響ありません。


鶏卵・牛乳
一部屋根破損の被害はあるが、大きな被害なし。

■今後の供給での予想
影響なし。

以上