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第3回農業問題を考える連続討論会を開催しました 目次に戻る

首都圏コープ事業連合は2月18日(月)、東京の飯田橋セントラルプラザにおいて、「第3回農業問題を考える連続討論会」を開催しました。
首都圏コープグループ全体で農業問題を考える第3回目として、今回は「パルシステム国際産直と国際提携開発基準を考える」をテーマに、東京農工大学教授の豊田 隆氏を講師にお迎えして講演いただきました。当日は首都圏コープグループの会員生協組合員や役職員、関係者等約100名が参加しました。

「食のグローバル化と生協の国際提携」と題した講演のなかで豊田氏は、現在一番求められているのは「食料自給率の向上」と「輸入食品の安全性の確保」であり、社会がグローバル化した現在、日本は、食の国際情報ネットワークの構築と、環境保全型開発を通しての国際貢献が求められているのではないかと述べられました。基調講演の後、連合会より、この間整備をすすめてきた国際提携開発基準の案について説明され、後半、豊田氏と首都圏コープ事業連合より太田朝昭専務理事、商品企画部大安さとるグループ長、会員生協からドゥコープ常任理事の加藤久美子さんのパネラー4人によるディスカッションが行われ、それぞれの立場から、国際産直と首都圏コープグループでの取り組みの状況、今後の考え方について発言されました。

会場の参加者からは「国内産直といいながら、国際産直にも取り組むことになれば自ずと価格の安い、国際産直にながれてしまうのではないか」といった疑問もだされました。応答では、食料の60〜70%を海外からの輸入に頼っている現状を押えながら、国産だけにこだわるのではなく、輸入食品が日常的に食卓にのぼっている現状を認識するなか、むしろそれならば輸入食品に独自の基準を設けて安全性をチェックし、同時に産地との物的・人的交流を通して、生協としての社会貢献を行っていくことが良いのではないかとの応答が行われました。

首都圏コープグループの「農業問題を考える連続討論会」は、産直と環境の生協グループを掲げる首都圏コープグループが、これまでの長い産直活動の経験を踏まえ、多くの課題を抱える農業問題に対してどのような事ができるのか、また農業問題においてもグローバル化が進むなかで、国内の生産者とどのような協力関係を持てるのか展望することを目的に、今年度3回に亙って開催してきたものです。
今後、@日本の農業を競争力あるものにするために首都圏コープグループは何を行なうのか、Aグローバリズムをグループの農産物供給事業のなかでどのように捉えるのか、会員生協でも議論を深めて行きながら、首都圏コープグループの農業への取り組みを深めてまいります。

■首都圏コープ 第3回農業問題を考える連続討論会 参考資料

  1. 日 時:2002年2月18日(火) 午前10時から午後1時
  2. 会 場:飯田橋セントラルプラザ 17階学習室T・U
  3. テーマ:「パルシステム国際産直及び国際提携開発基準を考える」
◆基調講演「食のグローバル化と生協の国際提携」
講師:豊田 隆(とよだ たかし)氏(東京農工大学 大学院 農学研究科教授)

◆当日のパネラー(*敬称略)  
豊田  隆(とよだ たかし) 東京農工大学 大学院 農学研究科教授
太田 朝昭(おおた ともあき) 首都圏コープ事業連合 専務理事
加藤 久美子(かとう くみこ) 生活協同組合ドゥコープ常任理事/首都圏コープ事業連合理事
大安 さとる(だいやす さとる) 首都圏コープ事業連合 商品企画部グループ長

◆農業問題を考える連続討論会について(計3回)
第1回 10月2日(火)「現在の農業問題を学ぶ」 〜グローバル化の意味するもの、世界の食料問題、日本の農業問題、WTO・農業輸出国(米国等)の戦略について、農林中金総合研究所部長の蔦谷栄一氏を講師に第一回討論会を行いました。

第2回 12月22日(土) 「農業問題で生協の果たす役割は何か−日本の農業への貢献、食の問題」
〜「農業問題で生協の果たす役割は何か−日本の農業への貢献、食の問題」をテーマに、さまざまな分野の7名の方々をパネリストにお迎えし、異なった視点から問題提起をいただきました。成蹊大学経済学部教授の本間 正義氏は、農産物の価格形成、農業資源活用の上での企業の参加問題、食の安全保障とコスト問題、WTOの一員である日本のアイデンティなど、多岐の問題を提起されました。また、農業ジャーナリストの土門 剛氏は、「競争システムの働かない産直は生産者を甘やかしているのでは?」と問い、農林水産省・農林水産政策研究所長 篠原 孝氏は「賢い消費者はフードマイレージという概念を用いて身近な所で取れたものを食べるようになってきている」など、それぞれ生協への率直な意見がだされました。  
  
第3回  2月18日(火)「パルシステム国際産直及び国際提携開発基準を考える」 〜東京農工大学大学院農学研究科教授の豊田 隆氏より、多国籍企業による寡占化がすすむ国際農業開発と世界のなかでの日本の役割、食のグローバル化のなかでの本来、生協が果たすべき役割、国際提携の考え方について多くの示唆をいただきました。


熱心な質疑が行われた第3回討論会の会場 (2月18日飯田橋セントラルプラザにて)