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牛海綿状脳症(BES)の疑いのある牛の発生に関する報道【狂牛病報道】についての一報 目次に戻る

首都圏コープ事業連合商品統括本部

2001年9月10日付けで農水省よりプレスリリースされたに千葉県疑似牛海綿状脳症に関して、現時点で判明した情報についてお知らせいたします。

1 経過(農水省プレスリリースから抜粋)
(1)8月6日、千葉県下の酪農家で飼育されていた乳用牛1頭(ホルスタイン種、雌5歳)が食肉処理場でと畜されたが、起立不能を呈していたため、食肉処理場で脳を採取し、動物衛生研究所で検査を実施した。

(2)動物衛生研究所では、BSEの確定診断法の一つであるプリオニクステストにより陰性(8月15日)であった。

(3)千葉県では、動物衛生研究所でのプリオニクステストが陰性であったこともあり、当該検体の病性鑑定対象として処理することとしたが、その病性鑑定検査として実施された病学的検査で脳の組織に空胞を認めたことから(8月24日)、念のため、当該病理的検査用材料を動物衛生研究所に送付した(9月6日)。

(4)動物衛生研究所においても、当該材料の病理組織学的検査により空胞を確認したことから診断の一つである免疫組織化学的検査を実施したところ、陽性の反応を得た(9月10日)。

2 当面の農水省の措置
発生農場の飼養牛については、既に隔離を指示した他、ただちに当該牛の導入経過飼料の種類及び給与状況等本病発生に係わる疫学調査を実施することとしています。さらに、BSEの潜伏期間(2年〜8年)を考慮し、当該牛の導入元農場などにおいて感染が疑われる場合には、あわせて隔離を指示する予定です。

3 首都圏コープの商品への影響について
(1)生協の産直牛肉の産地について
首都圏コープの牛肉産地はノーザンびーふ(北海道)・米沢郷牧場(宮城山形)・こんせん牛(北海道)・薄農場(北海道)の4産地です。
(2)産直産地の飼料について
牛肉産直産地の飼料の中には、肉骨粉は使用していません
(3)加工品について
現在調査中です。追ってお知らせいたします。

4 今後の対応と情報の伝達について
(1)首都圏コープとして、発生事実及びその影響を収集分析し危害可能性を明確化します。
(2)生協組合員様への危険性の排除と、商品の安全性の確保および正確な情報のスピーディな公開の立場から、今後も情報を逐次お伝えしていきます。なお、具体的な対応については第2報でお伝えする予定です。

■参考

*狂牛病について(日本経済新聞抜粋)
狂牛病は学問的には「牛海綿状脳症」と呼ばれる。病気にかかった牛は、脳に小さな穴が沢山開き、運動神経の障害を起す。1986年に英国で第1号が報告された。羊にも狂牛病と同様の障害を起す病気がある。百年以上前から知られているスクレイピーである。狂牛病は、この病気にかかった羊の脳や臓器の一部がまじった飼料を牛に与えたために発生したとされている。

一般に、動物から動物へ感染する病原体は細菌とかウィルスであるが、狂牛病には生命体の関与は見られず、「プリオン」と呼ばれる生命を持たないタンパク質が病原体である。牛も羊も、そして人間も実はこの「プリオン」のもとになる「プリオンたんぱく質」をもともと体内に持っている。もちろんそれ自体は、生体内で何の病原性も持っていない。しかし、その構造の一部が変り、「プリオン」と呼ばれる別のタンパク質に変身すると脳神経系や脾臓などに集積し病原性を持つようになる。以上のように体内にもともとあるプリオンたんぱく質がプリオンに変身することが、病気の引金になっている。牛の場合はこれが狂牛病であり、羊ではスクレイピー、人間では主に高齢者にみられ百万人に一人の割合で発生するクロイツフェルト・ヤコブ病である(英国では、高齢者にしか発生しないはずのヤコブ病が若齢者にも発生したため、狂牛病が感染したのではないかとパニックになった。)。

ここで問題なのは牛や羊のプリオンが人間に感染するのかどうかであるが、プリオンたんぱく質もプリオンもその構造は動物の種類が異なると少しずつだが違っており、異種間での感染が起りにくい事は、詳細な動物実験から実証されている。一般に種が離れるほど感染が起りにくくなる。牛と羊の間で感染が起る事は確かだが、牛から人間に感染するかどうかについては今後の研究を待たねばならない。