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掲載日:2012年11月26日

パルシステム生消協「青年農業者交流会イン福島」を開催しました
「絆」「想い」「希望」をもって未来を創ろう
パルシステム生消協は11月22日(木)、23日(金)の両日、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズにて「青年農業者交流会イン福島」を開催しました。若手生産者や組合員、生協役職員などが出席し、講演、ディスカッション、圃場見学をとおしてお互い学び合いました。

■東北に学ぶため福島で開催

多くの生産者と生協関係者が集まりました

 パルシステム生産者・消費者協議会(生消協)※は、11月22日(木)、23日(金)、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズにて、「絆・想い・希望をもって未来を創ろう」をテーマに、「青年農業者交流会イン福島」を開催しました。パルシステム生消協に加入する生産者とパルシステムグループの生協役職員、関係者などが、2日間でのべ95名が参加しました。

 例年は東京で開催されてきましたが、今年の交流会は昨年発生した東日本大震災を受け、今の東北に学ぶという目的から福島県で集まることになりました。

※産直産地生産者と生協、組合員でつくる協議会


■風化させないために私たちができること

 生消協の香取政典代表幹事(佐原農産物供給センター)は、開会にあたり「震災から1年8カ月経って、ここに若い人たちが全国から集まりました。現状を肌で感じ、現場の声を聞いて、ここでみなさんで共有しながら、これからの農業や自分の人生そのものについて考えて行動してください」とあいさつしました。

パルシステム福島の和田理事長は「福島県は『がんばろう福島』を合言葉に前に向かって努力していますが、なかなか復興が進まないのも事実です。こういった状況は、口ではなかなか伝わりませんので、ぜひ被災地を、特に福島県を訪れて欲しいとお願いし続けてきました。それが今日実現できたことを本当に嬉しく思います。ここで見て聞いて感じたことを地元に持ち帰って、周りの方に伝えてください風化させないようにお願いします」と呼びかけました。


■復興に向かって進んでいく地元の人たちの取り組みとは

齋藤さん

 交流会の前半では、NPO法人福島有機農業ネットワークの齋藤登さんと杉内清繁さんが「震災を乗り越えて・福島県農業の歩み」という議題で講演しました。

 齋藤さんは、福島県の紹介と風評被害の状況について説明しました。今年11月2日までに全袋検査を受けた福島産米は約700万体で、100ベクレルを超えたのは7体でした。この検査結果について報道では「福島で7検体が100ベクレル超え」と取り上げました。これを受けて齋藤さんは、「700万のうちのたった7体しか検出されていないのに、こういう出し方をされると、福島の米全部が問題だと思われてしまう。これが風評被害の元凶なんです」と訴えました。



杉内さん

 風評被害対策の一環として、齋藤さんは昨年130回も東京に出向き、福島の野菜を直接販売してきました。その中で「福島県産は食べない」という人が5割、「情報不足により福島産は食べない」という人が3割、「食べて応援する!」という人が2割、との消費動向が見えてきたそうです。「『福島産は食べない』と言っている5割の人たちを説得してもすぐには戻りません。大事なのは『情報不足により福島産は食べない』という人たちに、現実の情報を伝えること。ただし、行政やマスコミが大丈夫と言ってもダメです。直接福島県の農家が消費者に語りかけることで信用してくれるようになります」と自身の活動について話しました。

 続いて杉内さんが、現在取り組んでいる菜種による放射能除染のプロジェクトについて報告しました。菜種という植物はセシウムを吸収しますが、そこから搾った油にはセシウムは混入しないということが実証されています。「その油を有効利用し、また多くの人に広げ、地域の復興や農業を展開する一つの手段として展開していきたい」と杉内さんは語りました。


■若手生産者と「ワールド・カフェ」でディスカッション

積極的な意見も飛び交ったグループ・ディスカッション

 後半はグループ・ディスカッションが行われました。日ごろの立場や年齢に関係なく、自由に意見を出し合い、相互理解を深めるという「ワールド・カフェ」方式で、3つのテーマに沿って話し合いました。テーマごとメンバーを入れ替え、より多くの人と交流しました。

 各グループの卓上に置かれた模造紙に、ディスカッションで出てきた言葉を自由に書き出していきました。テーマは「先ほどの講演を聴いて、どんなことを感じ考えましたか?」「30年後、日本で暮らす人たちが誇りに思える日本農業の価値とは、どのようなものであってほしいですか?」「信頼と相互理解のある日本農業を回復するために、私たち(生消協)にできることはどのようなことがあるでしょうか?」の3つです。

 模造紙が文字でいっぱいになったグループや、遠慮がちに白地が目立ったグループなど様々でしたが、若手生産者と生協職員などがお互いの意見を出し合う、貴重な交流の場となりました。

 2日目には、オーガニックコットン・プロジェクトの圃場視察「コットン農延コース」と、被災地を訪問する「被災地スタディコース」の2つのフィールドワークが行われました。




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