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掲載日:2010年7月6日

役職員と関係者を対象に「口蹄疫に関する緊急学習会」を開催
「畜産再生の正念場はこれから」支援と対策を考えました
パルシステム連合会は6月24日(木)、東京・文京区の全林野会館で「口蹄疫に関する緊急学習会」を開催しました。発生直後から宮崎県に入りボランティア活動を行った大井宗孝獣医による緊急報告やパルシステムの対応などについて意見交換がされました。

■沈静化めどが立たない口蹄疫

学習会の様子

 口蹄疫は4月20日(火)に発生が確認されて以降、殺処分の対象となった牛や豚は27万6千頭におよんでいます。6月30日(水)に対象の全処分が終了し一部では非常事態宣言が解除されたものの、7月5日(月)には再び宮崎県で牛の感染の疑いが見つかるなど、事態収束のめどは立っていません。

 宮崎県の状況を確認し、対応策について意見交換することを目的にパルシステム連合会では6月24日(木)、東京・文京区の全林野会館で「口蹄疫に関する緊急学習会」を開催し、畜産生産者や生協役職員、関係者などおよそ50名が参加しました。

 開催にあたりパルシステム連合会の畜産子会社、パル・ミートの大泉幸雄常務が「宮崎県の生産者は『自分たちの農場で口蹄疫感染拡大を止める』という覚悟の下に殺処分を受け入れています。同じ畜産に携わるものとしてなにを支援できるのか、いっしょに考えたいと思います」とあいさつしました。


■発生直後から支援した獣医が報告

報告する大井パル・ミート顧問獣医

 学習会まず、パル・ミート顧問獣医で豚肉の産直産地の首都圏とんトン協議会顧問でもある豊浦獣医科クリニックの大井宗孝氏より現地報告を聞きました。大井氏は、豚への口蹄疫感染が確認された直後の5月4日(火)から宮崎県でボランティアとして対応活動に参加しました。

 大井氏が宮崎県入りした時点で、殺処分が決まっていた豚はすでに2万頭を超えていたとのことでした。2週間にわたって殺処分に協力した大井氏は「ウイルスの力に対する絶対的な敗北感に襲われました。作業は感傷を除いて機械的にせざるを得ません。そのためか現在も、軽いPTSD(心的外傷後ストレス障害)のような状態が続いています」と話しました。

 口蹄疫についての説明では、人には感染しないこと、豚へ感染することで感染拡大の危険性が高まること、ワクチンの持続期間が短いことなどを丁寧に解説しました。その上で感染拡大を防ぐための殺処分と、発生確認後の迅速な対応の必要性について語りました。



■生産再開から初出荷まで14カ月も

 処分の状況については「安楽死させてあげるべきか、埋設する人苦労を考えるべきか、どのような方法をとればいいか、悩みました。移動させるにも病気が悪化し、歩くのが辛そうな豚もいます。現場は戦場のような状態でした。いま振り返れば、今後の戒めとして現地の状況をしっかり伝えなければいけないと考えています」と訴えました。

 畜産生産者の再会については、終息宣言が出たとしても繁殖豚の購入や種付け、分娩などを経て、出荷まで最短で14カ月かかるそうです。当然、それまで生産者には収入がなく、逆にえさ代などの出費がかかります。「その間、いつ再発生するか、経済的に持ちこたえられるのか、などの不安とたたかわなければなりません。本当の支援が必要なのは、むしろこれからだと考えます」と述べ、再建へ向けた継続した支援を呼びかけました。


■カンパ呼びかけをはじめさまざまな支援を検討します

 次に、パルシステム連合会産直商品部の網野拓男部長から、支援カンパの取り組みや風評被害対策、農林水産省への意見交換や申し入れなどの対策について報告がありました。

 その後の質疑応答では、生産者からも「他人事と考えてはいない。できるだけ宮崎県の生産者へ支援体制を整えてほしい」「鳥インフルエンザの経験も生かせるのでは」などの要望や提案が出され、活発な意見交換が行われました。


【関連記事】

パルシステムの口蹄疫に対する取り組みについて(カンパ呼びかけや生産者からの声など)




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