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掲載日:2010年3月5日

2009年度唯一の果樹を対象とした公開確認会
「紀ノ川農協 公開確認会」を開催しました
パルシステムでは2月19日(金)、20(土)の2日間、和歌山県にあるパルシステムの果樹の産直産地、紀ノ川農協にて公開確認会を開催しました。農場の視察や各種帳票類の確認を行ない、栽培・管理方法だけでなく地域で農業を発展させるための取り組みも学びました。

あいさつする宇田組合長

 パルシステムでは、食の安全の確保と、環境保全型農業の推進に向け、産地での栽培や生産履歴を生協組合員と生産者がともに公開の場で確認しあう「公開確認会」を1999年より実施しています。2009年度は、6産地での開催を実施しました。

 紀ノ川農業協同組合は、和歌山県の全域を組合の地区とし、約900名の組合員で構成しています。農産物の販売と組合員の生産資材の購買を行っています。全国でも数少ない専門農協と呼ばれ、金融商品などを扱わず農業に特化した農協です。独自にGAP(適正農業規範)を制定し、よりよい生産物の管理に努めているほか、「紀伊半島食と緑の交流協議会」参加団体として組合員と積極的な交流を図っています。


■果樹を対象とした公開確認会

 「紀ノ川農協公開確認会」は2月19日(金)、20日(土)の2日間、和歌山県の紀ノ川農協で、柑橘類といちじくを監査対象品目として開催しました。生協組合員と役職員、紀ノ川農協のほか、地元のわかやま市民生協、パルシステムの産直産地で紀伊半島食と緑の交流協議会のメンバーでもある大紀コープファーム(奈良県)やさんまる柑橘同志会(和歌山県)など多くの生産者からも出席があり、合計およそ100名が参加しました。


■前日に「全国環境保全型農業推進コンクール」大賞受賞の一報が

 公開確認会が開催された前日の18日(金)、農林水産省が制定する「全国環境保全型農業推進コンクール」の受賞者が発表され、紀ノ川農協の大賞(農林水産大臣賞)となったことが分かりました。翌19日(土)公開確認会冒頭のあいさつで、パルシステム連合会の唐笠一雄専務理事は「大賞の受賞おめでとうございます。これから2日間勉強し、パルシステムは、今後も生産者と一緒に食料自給の取り組みを進めていきたいと思います」と述べました。

 このほかパルシステム東京の中込理事が「産地にうかがう醍醐味は、遠いと思っていた産地を地元のように身近に感じることです、生産者の方々と交流できることを楽しみにしています」、紀ノ川農協の宇田篤弘組合長は「地域の農業の発展あってこそ紀ノ川農協の発展があります、率直な意見をお願いします」とあいさつしました。


■農業に特化した農業協同組合の取り組み

質疑応答の様子

 産地からのプレゼンテーションでは、「紀ノ川農協」の歴史や概要、安心・安全で高品質の農産物を届ける仕組みとしてGAP、生産工程管理、光センサーの説明、また「紀の川有機の里プロジェクト」などについての紹介が行われました。

 宇田篤弘組合長は「紀ノ川農協は、消費者に直接販売する事業を行うことを目的とした農民組合がつくった農協です」と特徴を説明しました。温暖な気候を生かして、みかんやポンカン、セミノールや清美オレンジなどの柑橘類を中心に、すももやいちじくなどの果樹のほか、そして新ゴボウや筍を栽培しています。

 今年度からは「糖度保証ネーブル」をスタートし、健康によい安全・安心、そしておいしさを追究した商品づくりを行っています。しかし、高齢化が進んでおり、紀ノ川農協の組合員の約60%が60歳以上であるという厳しい現状も聞きました。

 その後質疑応答では「消費者は知らないことがたくさんあります、伝える努力をお願いします」と話がありました。また、「光センサー(糖度センサー)のしくみを教えてください」「生産者同士のコミュニケーションの方法はどのように行なっていますか」などの質疑応答を交わしました。


■おいしさの追究とその先の価値づくり

柑橘畑の視察の様子

 監査所見報告まとめとして、パルシステムの農産子会社である(株)ジーピーエスの野村和夫常務取締役は「農民連から始まって生協産直を行うなかで、農協組織を選択したことが現在の紀ノ川農協を作っているのだと実感しました。また生産者の自発性を強く感じました」と話し、栽培管理システムや生産基準、光センサーなどについて報告しました。

 産地受け止めとして紀ノ川農協からは松本和広専務が「地域や消費者との関係を大切にしていくなかに、紀ノ川農協の存在意義があるのだと思います。3日間ありがとうございました」と語りました。

 最後に、高橋宏通産直事業部長は「今回の公開確認会で知ったこと、感じたことを報告会や近所の方々へ語り部となって伝えていきましょう、農業と食の距離を縮め、国内の農業や食を豊かにすることをめざしましょう」と呼びかけ、終了しました。


■目で見て、耳で聞いて、産地を理解し支えていく

紀ノ川農協松本専務

 2日目は、ほ場見学として、いちじく、キウイ、清美オレンジ、たまねぎを栽培しているほ場の視察を行いました。

 栽培されているいちじくは、女性や高齢者でも作業がしやすいように背を低くしており、その工夫に参加者はも驚いていました。木成り清美オレンジやすももなど果樹8品目を栽培する生産者から「果物はおいしさが大切、化学肥料を使わないのは、果物本来の甘味が損なわれるという理由もあるんです」と説明がありました。

 その後、紀の川市食育推進会議主催の「紀の川市食育フェスタ」へ立ち寄りました。紀ノ川農協やわかやま市民生協、地元の学校やさまざまな団体が参加し、餅つきや米粉でつくったパンなどの販売、食育を目的としたゲームなどに監査人も参加しました。

 紀ノ川農協の本部で、公開確認会のまとめが行われました。監査人からは「エコ・チャレンジではないけれどもそれに近い栽培の内容がわかりました」「(特別栽培などの)認証制度の取り組みは負担も多いでしょうが、作物をつくる喜びを忘れないでください」「生協産直では安全・安心、おいしさに加えて第3の価値をつくることが大切だと感じました」「除草剤についてはもう一度論議し、できるところから進めていただきたいと思います」などの意見がありました。



食育フェスタ

選果場(光センサーを確認)

いちじくのほ場で説明をする生産者



霜よけや防寒のためにカバーがかかっているいちじくのほ場

懇親会会場に並ぶ様々な柑橘類

帳票監査の様子



傷や鳥害防止のため袋がかかっている木成り清美オレンジ






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