パルシステム連合会の取引産地生産者と生協、組合員でつくるパルシステム生産者・消費者協議会（117団体・代表幹事　香取政典佐原農産物供給センター常務理事／略称：生消協）は、2月5日（木）、神奈川県横浜市の崎陽軒本店4階にて、「第7回　全国女性生産者交流会」を開催しました。

　7回目となった今回は、神奈川県小田原市で、みかん、キウイ、玉ねぎ、梅、菜の花などを生産するジョイファーム小田原の女性生産者たち21人が実行委員となって準備をすすめ、当日は、全国28の産直産地の女性生産者とパルシステムグループの組合員など約200人が集まりました。

■未来へ発信　実行委員会「チームJOY」から〜みんなで一緒に、農業をもっと楽しんで！〜

　「みんなで一緒に、農業をもっと楽しんで！」というテーマを掲げた今年の交流会。各テーブルに置かれた小田原の紅白の梅の香りに包まれながら、華やかな衣装をまとい、おそろいの提灯を提げた実行委員会「チームJOY」（Together（一緒に）・Everybody（みんなで）・Agriculture（農業）・More（もっと））のみなさんの「小田原ちょうちん踊り」で幕があきました。

　開会にあたり、ジョイファーム小田原の生産者で実行委員長の石井文子さんは、「参加された方の顔、声、お話など、何か一つでも心に残るお土産を持って、全員が笑顔になって帰っていただける会にしたいと思います」とあいさつしました。

　続いて生消協の香取代表幹事が、「小田原ちょうちんは、旅行く人たちの道しるべとして灯されたと聞くが、この交流会がみなさんの心の道しるべとなればうれしいです。食の安全に関する問題は後を絶ちませんが、これからも生産者と消費者が、お互い本音で知恵を出し合い、発信できる関係を築いてください」とあいさつしました。

　また、開催地となったパルシステム神奈川ゆめコープの齋藤文子理事長は、「農業は、これからの日本を牽引する力となると思います。パルシステムは“耕せ！日本の食と農”というテーマで、引き続き『100万人の食づくり』運動に取り組みますので、交流を重ね、手を結び、女性の底力、パワーを発揮していきましょう」とお祝いの言葉を述べました。

■実行委員会の寸劇「小田原ジョイごよみ」

　昼食後は、季節ごとの作業の映像を背景に、実行委員会が演じる、題して「小田原ジョイごよみ」の公演です。「農業を始めた動機はそれぞれでしたが、りっぱな担い手として育った私たちの1年間の成長の様子をご覧ください」と、非農家から嫁いだ虫は大の苦手だった女性も、畑で虫を平気で追い払えるくらいに女性生産者として成長した様子や、キウイの受粉作業の大変さ、手をかけてやっと実ったみかんを収穫する喜びなどを、のびのびと演じました。「劇は小学校の学芸会以来」と緊張していた生産者ですが、始まってみればアドリブがぽんぽん飛び出すほどの乗りようで、会場を大いに沸かせていました。また、NPO法人「小田原食とみどり」（※）の都市と農漁村の交流事業、生産者とともに農業体件をする「小田原　農の学校」の多彩な活動も紹介されました。

■「誇りを持って農業をしている女性は美しい」

　その後、テーブルごとに交流し、生産者からは、「みなさんとは何10年も前からの知り合いのようです。農家のみなさんの明るい声が聞けるのは、同じ農家としてすごく励みになった」「組合員さんから、『誇りを持って農業をしている女性は美しい』と言われ、うれしくてうれしくて・・・戻ったらすぐに仲間に伝えたいです」、組合員も「参加された生産者から明るい農業の未来を感じる」「今日、参加したみんなでPR大使になり、まわりのみんなにも交流の輪を広げていきましょう」と呼びかけると、大きな拍手が起こりました。

　最後に、来年の実行委員を担う近畿圏（奈良・和歌山中心）の、大紀コープファームの女性生産者、王隠堂裕子さんへ、本交流会の旗の受け渡しが行われました。王隠堂さんから来年の交流が抱負が述べられ、なごやかな交流会は幕を閉じました。