パルシステム連合会は、消費者である生協組合員が農畜産物の安全性を確認する「公開確認会」に1999年より取り組んでいます。また、公開確認会を充実させるものとして生協組合員、役職員、生産者を対象とした「公開確認会監査人講習会」を2001年より毎年開催しているほか、2003年からは中級監査人講習会も行い、監査人のレベルアップを図っています。
さらに昨年度より、初級監査人講習を終了した組合員を対象に、フィールドワークの手法を取り入れた中級監査人講習会を開催しています。産直産地のほ場や各種施設で、生産者に直接質問するなど、取得した知識を公開確認会の場で生かせるように監査・確認の実技を行います。
12月9日(土)、パルシステムの青果の産直産地、「沃土会」(埼玉県深谷市)にて2006年度最終の「公開確認会中級監査人講習会フィールドワーク」を行いました。沃土会側からは生産者10人ほどにご参加いただき、初級監査人講習を修了した生協組合員ら約30人が監査について学びました。
当日、冒頭でパルシステム連合会産直事業部 野村和夫部長は、「産地を評価するにあたって、客観的な根拠をもつことが必要です。今日は本気で監査するつもりで臨んでください」と開会の挨拶を述べました。次に沃土会の小野塚信市さんより、2003年1月の公開確認会で実際に使用された資料を用いてプレゼンテーションをしていただきました。沃土会の基本理念から具体的な肥料の使用状況や病害虫対策など、本番の公開確認会さながらの詳しい説明を受けて監査人の卵となった受講者たちは、メモをとりながら真剣に聞き入っていました。
監査シートの記入方法や監査人の持ち物、生産者への質問のポイント、監査後の所見のポイントなど具体的な監査の方法について学んだ後、受講者はグループに分かれ、ねぎ・人参・ブロッコリーのほ場で模擬監査を行いました。習ったばかりのポイントを踏まえながら、栽培方法や肥料などについて生産者に直接質問をして設定された監査項目についてまとめ、その後グループごとに発表しました。
受講者からは、「生産者のみなさんからはどんな質問にも答えが返ってきて、理念やこだわりが徹底されていることを感じた」「沃土会の栽培レベルの高さを実感できた」などの声が出されました。
最後に沃土会の矢内克志代表は「苦労もありますが今後さらに上を目指します。みなさんには自分の生活環境を考えながら食べ物を選んでほしい」と会場全員に語りかけました。
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