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「遺伝子組み換え食品について考える学習会」を開催しました 目次に戻る

 首都圏コープ事業連合は3月31日、茗荷谷の連合会本部会議室において、商品活動委員会の主催による第3回「遺伝子組み換え食品について考える学習会」を開催しました。

 冒頭、挨拶に立った首都圏コープ事業連合 若森資朗専務理事は、「遺伝子組み換えの問題は、単に安全だけでない、非常に重要な商品政策の問題として、私たちの方向性を決めていく必要がある」とし、実証的に確かめられたものを取り扱っていく基本方針を堅持しながら、遺伝子組み換えに対する考え方を今後きちんと持っていくことの必要性を述べました。

 当日は講師に、遺伝子組み換え食品検査や飼料等に関する遺伝子検査に詳しい株式会社ジェネティックID代表取締役社長の塙 章さんをお迎えし、「検査の現場から見える“遺伝子組み換え食品”」と題して講演をいただきました。日本では厚生労働省による安全性確認がされないものは販売できず、現在、ジャガイモ、大豆、てんさい、トウモロコシ、菜種、わたの合計44品種が食用認可されているが、遺伝子組み換え作物は国によって品種のばらつきがあり、アメリカでは大豆は遺伝子組み換えが大勢を占め、菜種はカナダが組み換えが多いこと。世界での栽培状況ではアメリカが圧倒的で、ここ数年は中国で増加傾向にあるが、遺伝子組み換えで開発された内容が公表されていないため、内容がはっきりしないことなど、最近の各国事情が報告されました。
 遺伝子組み換えされた作物は見た目から区別は困難であり、検査方法として遺伝子検査とタンパク質検査があること。トウモロコシは組み換え品種が12種以上あり、複数検査しないと分からない、世界中では検査法が組み合わされて行なわれており、率直に言って「検出0パーセントを保証」というのは無理であり、一定の検出限界で検出できないというレベルとしての考え方を示しました。検査の現状からの問題点として、証明書のみを鵜呑みにしていると問題が発生するとし、生産国と消費国の意識の差、国情の差を指摘、大豆の場合、最近はほとんどないが1パーセントを超えるような混入率の場合、管理が不完全である可能性が高いと述べました。塙さんは、遺伝子組み換えは消えることはなく、無くならない以上はどう付き合っていくか考えるべきと語りました。また、検査の考え方について触れ、ヨーロッパでは原料段階の検査が中心で、原料に混入がなければ原則、製品には検出されない、日本は製品から入っているとし、彼我の大きな考え方の違いを述べました。

 講演の後、第2部は「遺伝子組み換え食品 政策づくり」として、参加者が首都圏コープグループの方針をつくるワークショップ形式で安全性、環境に与える影響などテーマ毎に討議をしながら意見をまとめ、発表を行ないました。当日は、商品活動委員の生協組合員、連合会、会員生協の役職員など30名が参加しました。

「検査の現場から見える“遺伝子組み換え食品”」のテーマで講演するジェネティックIDの塙 章さん(3月31日・茗荷谷の首都圏コープ事業連合本部で)